艷やかなアラビアンダンスを披露 「モロッコ、彼女たちの朝」本編映像

映画スクエア

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 8月23日より劇場公開される、第92回アカデミー賞のモロッコ代表に選ばれた映画「モロッコ、彼女たちの朝」から、アラビアンミュージックに乗せてダンスを踊る未婚の妊婦サミアを描いた本編シーンの映像が公開された。

 居候中のサミアが戸棚で偶然見つけたのは、アラブ音楽を代表する歌手であるワルダのヒット曲「Batwanes Beek」のカセットテープ。「最高に幸せよ あなたと一緒にいると」と歌う歌詞を口ずさみながら、サミアは鏡に向かって肩を揺らし、髪をかき上げ、艶やかなダンスを楽しそうに踊る。曲が流れていることに気づいたパン屋の娘のワルダがそこに現れ、「早く消して ママに怒られる」と告げる。娘に同じ名を付けるほど歌手ワルダの音楽が大好きだったはずの母親アブラ。だが、夫が死んでからは1度も聞いていないのだという。そのことを知ったサミアの顔には、複雑な表情が浮かぶ。

 サミア役のニスリン・エラディは、モロッコ出身で中東・北アフリカ圏では大人気の女優。インスタグラムのフォロワーは57万人を超えている。また、アブラ役のルブナ・アザバルは、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作「灼熱の魂」などで知られるモロッコ系ベルギー人の女優で、高い人気を誇るモロッコ系女優が共演している。マリヤム・トゥザニ監督は、「2人の女優に出会えたことは幸運だった」と語っている。

 「モロッコ、彼女たちの朝」は、地中海に面する北アフリカ・モロッコのカサブランカを舞台に、メディナ(旧市街)で生きる2人の女性を描いた作品。女手ひとつでパン屋を営むアブラと、未婚の妊婦サミア。孤独を抱えていた2人の心が、伝統的なパン作りによってつながり、やがて互いの人生に光をもたらしてゆく。監督を務めるのは、新星マリヤム・トゥザニ。過去に家族で世話をした未婚の妊婦との思い出をもとに、家父長制の根強いモロッコ社会で女性たちが直面する困難と連帯を、フェルメールやカラヴァッジョなどの西洋画家に影響を受けたという、質感豊かな色彩と光で描いている。

艷やかなアラビアンダンスを披露 「モロッコ、彼女たちの朝」本編映像

【作品情報】
モロッコ、彼女たちの朝
2021年8月13日(金)、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開
配給:ロングライド
©︎ Ali n' Productions – Les Films du Nouveau Monde – Artémis Productions

  • 作品

モロッコ、彼女たちの朝

公開年 2019年
製作国 モロッコ、フランス、ベルギー
監督  マリヤム・トゥザニ
出演  ルブナ・アザバル 、ニスリン・エラディ
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