戦後欧州最悪の虐殺の全貌と、家族を守ろうとした女性描く アカデミー賞候補作「アイダよ、何処へ?」公開

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戦後欧州最悪の虐殺の全貌と、家族を守ろうとした女性描く アカデミー賞候補作「アイダよ、何処へ?」公開

 第93回(本年度)アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされているボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画「アイダよ、何処へ?」が、9月17日より劇場公開されることが決まった。

 「アイダよ、何処へ?」は、31歳の時に発表した長編デビュー作「サラエボの花」が2006年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞して以来、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇であるボスニア紛争の傷跡を描き続けているヤスミラ・ジュバニッチの監督作。1995年7月に起きた戦後ヨーロッパで最悪のジェノサイド(集団虐殺)とされる、約8000人のイスラム教徒が虐殺された「スレブレニツァの虐殺」で起こった出来事を、国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが必死に家族を守ろうとする姿を通して描いている。

 2020年のヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、2021年のBAFTA英国アカデミー賞では、監督賞と非英語作品賞の2部門にノミネートされた。また、2020年のロッテルダム国際映画祭観客賞受賞、2021年のインディペンデント・スピリット・アワード国際映画部門ノミネート、2021年のヨーテボリ映画祭最優秀外国語映画賞受賞など、多くの映画賞を受賞。第74回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した「ノー・マンズ・ランド」以来19年ぶりに、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画としてアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされている。

【作品情報】
アイダよ、何処へ?
2021年9月17日(金)より Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、他 全国順次公開
配給:アルバトロス・フィルム
© 2020 Deblokada / coop99 filmproduktion / Digital Cube / N279 / Razor Film / Extreme Emotions / Indie Prod / Tordenfilm / TRT / ZDF arte

  • 作品

アイダよ、何処へ?

公開年 2020年
製作国 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、オーストリア、ルーマニア、オランダ、ドイツ、ポーランド、フランス、ノルウェー、トルコ
監督  ヤスミラ・ジュバニッチ
出演  ヤスナ・ジュリチッチ、イズディン・バイロヴィッチ
作品一覧