情婦
「情婦」は、アガサ・クリスティの小説・戯曲「検察側の証人」を原作とした、1957年の法廷ミステリー映画。金持ちの未亡人を殺害した罪に問われた男、男を弁護する高齢の弁護士、そして夫に不利な証言をする妻らの法廷劇が、功名な話術で展開される。監督を務めたのはビリー・ワイルダー。男をタイロン・パワーが、弁護士をチャールズ・ロートンが、妻をマレーネ・ディートリヒが演じている。また、弁護士の付き添い看護師をエルザ・ランチェスターが演じている。
アカデミー賞では作品賞、主演男優賞(チャールズ・ロートン)、助演女優賞(エルザ・ランチェスター)、監督賞、録音賞、編集賞にノミネートされたが、受賞は逃した。2008年にアメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI)が選出した、アメリカ映画の法廷ドラマベスト10では6位に選ばれるなど、後年まで高い評価を維持している。