登場人物・キャスト　アメリカン・ヒストリーＸ

デレク・ヴィンヤード(エドワード・ノートン)

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American History X (1998) Official Trailer - Edward Norton Movie HD

デレク・ヴィンヤードは、2人の黒人を殺害した罪で刑務所に収監された、映画「アメリカン・ヒストリーＸ」の登場人物。デニスとドリスの長男で、ダニーが弟。消防士の父親が消防作業中に黒人の麻薬ディーラーに殺される。そのことも原因で、白人至上主義者のキャメロンの考えに傾倒し、DOCという名の組織のリーダーとして白人たちを率いる。スキンヘッドとなり、右胸の大きな鉤十字を始めとした多くのタトゥーを体に彫る。3人組の黒人が車を盗もうとしていることを知り、2人を殺害。故殺で3年の刑を言い渡される。

刑務所では黒人から敵視されるものの、白人至上主義のグループの一員となることで保護される。一方で洗濯物の仕事を一緒にする黒人のラモントとは親しくなっていく。だが、グループの1人がメキシコ人と取引をしていることに反発してグループを抜けると、グループのリーダーにシャワー室でレイプされる。事件を聞いて訪ねてきた高校時代のスウィーニー校長から怒りのむなしさを聞かされ、出所後は普通の暮らしをすることを誓う。出所時には、ラモントが黒人たちの盾になってくれていたことに気づく。

出所後、DOCのパーティ会場にいるキャメロンを訪れ、ダニーとともに脱会することを宣言。「ダニーは手放さない」と話すキャメロンに暴行し、気絶させる。そのことが発覚して命の危険にさらされるものの、何とか会場から逃げ出す。追ってきたダニーに刑務所での出来事を話し、一緒に新しい生活を送ることに同意してもらう。だが翌日に、ダニーがもめていた黒人学生に学校のトイレで射殺されてしまい、ダニーの遺体を抱えて絶叫する。

・本人は父親を殺された怒りが自分を変えたと思っているが、それ以前に父親との会話で人種差別的な考えを植えられていたことをダニーが思い出す。

・DOCのリーダーの時には、黒人たちとのバスケットボールの試合で大活躍を見せて、バスケットコートの使用権を勝ち取る姿が描かれる。また、手下を率いて、アジア系の経営者に変わったスーパーマーケットを襲撃する様子も描かれる。

・裁判では故殺で3年の刑を宣告されるが、無抵抗の黒人に縁石を噛ませたうえで後ろから蹴るという残忍な方法で殺害していた。ダニーは、自分が証言していれば終身刑になったと考えている。また、殺人後に逮捕された時には、勝ち誇った表情をダニーに見せる。

・母ドリスの恋人となったマーレイが自宅で食事をした時には、ロス暴動について言い合いになる。反論する妹のダヴィナの口にケーキを突っ込み、ユダヤ人のマーレイに胸の鉤十字のタトゥーを見せて家から追い出す。マーレイはドリスとの別れを決断し、ドリスからは家を出ていくように言われる。

・恋人のステイシーも差別主義者で、マーレイが食事に来た時にはダヴィナと言い合いになる。出所後に顔を合わせた時にはキスをするが、脱会を理解してもらえない。

・元白人至上主義者で、考えを変えて同じような境遇の人を助ける活動をしているフランク・ミーインクがモデルと言われている。

キャスト

デレク・ヴィンヤードは、アメリカの俳優であるエドワード・ノートン。公開時29歳頃。アカデミー助演男優賞にノミネートされた「真実の行方」(1996)などの出演作がある。本作でもアカデミー主演男優賞にノミネートされた。同時期の出演作には、「ラウンダーズ」(1998)などがある。

体重を10キロ以上も増量し、体を鍛えて撮影に望んだ。その肉体を見たアーノルド・シュワルツェネッガーから、ステロイドを使用したのかを聞かれる電話がかかってきたというエピソードが残されている。

「アメリカン・ヒストリーＸ」の関連項目

セリフ・名言 6 アメリカン・ヒストリーＸ

デレク「縁石をくわえろ！」

0:54:00頃デレクが2人の黒人を殺害した夜のことを思い出すダニー。デレクは・・・無抵抗の男に対し、道路の縁石をくわえさせ、後頭部を後ろから思い切り踏みつぶす残忍な方法で殺害していた。そして、警察に逮捕されたデレクは、ダニーに向けて満足げな笑みを浮かべていたのだった。・・・

セリフ・名言 7 アメリカン・ヒストリーＸ

デレク「俺は3年を失った。あんたのインチキな主義のために。俺は目が覚めたんだ。このヘビ野郎」

1:04:35頃刑務所から出所したデレクは、かつて自分がリーダーを務めていた人・・・種差別グループのボスであるキャメロンを訪ねる。そして、キャメロンを厳しく非難し、組織から抜けることを宣言する。だが、デレクが思っているほど簡単にはいかないのだった。・・・

セリフ・名言 13 アメリカン・ヒストリーＸ

デレク「俺が無事で出られるのは、おまえのおかげだ」

1:33:20頃白人至上主義グループの後ろ盾を失ったデレクだったが、黒人の囚人・・・からの悪意を痛いほど感じながらも、手を出されずに済む。出所の日、洗濯物係として一緒に働いた黒人のラモントが守ってくれていたことに気づいたデレクが礼を言う。・・・

セリフ・名言 14 アメリカン・ヒストリーＸ

デレク「俺は2人の人間を殺したんだ。何にも変わらなかった。ただむなしくなって、怒るのにも疲れたんだ。疲れちまったんだよ」

1:34:35頃ダニーに刑務所での出来事を語り終えたデレクの言葉。デレクが怒り・・・のむなしさについて語るのを聞いたダニーは、白人至上主義グループから距離を置くことに決める。家に帰った2人は、ダニーの壁に張られていた大量のナチス旗などをはがすのだった。・・・

キーワード 2 アメリカン・ヒストリーＸ

人種差別

「アメリカン・ヒストリーＸ」は、人種差別を描いた作品である。白人至上主義グループ・・・のリーダーとして周囲から崇拝され、2人の黒人を殺害して刑務所に入れられたデレクが、刑務所での体験によって考えを変えるようになる姿が描かれている。また、兄のデレクに憧れの念を抱いているダニーが、以前と変わったデレクを理解し、自らも変わっていく・・・