登場人物・キャスト　時計じかけのオレンジ

アレックス・デラージュ(マルコム・マクダウェル)

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アレックス・デラージュは、仲間とともに悪事を働く15歳の少年である、映画「時計じかけのオレンジ」の登場人物。宗教はイギリス国教会。市営団地ブロック18Aリニア・ノースに、両親と住んでいる。自室には、股を開く女性の絵が飾られており、引き出しに入れてヘビのバジルを飼っている。また、性能の良いステレオ機器もあり、充実した1日の終わりにベートーベンの「第九」を聞きながら、暴力的なイメージを頭に浮かべる姿を見せる。また、ステレオ機器を口実に、2人の女性をナンパする。

非常に暴力的な性格で、“ドルーグ”と呼ぶ仲間の少年である、ディム、ジョージー、ピートと悪事を働いている。外出する時には、黒い帽子をかぶり股間を覆うプロテクターをし、右目の下にはつけまつげをしている。また、ツエも持ち歩いている。麻薬の入ったミルクが飲めるミルクバーをたまり場としている。

ある夜、ホームレスの老人を遅い、ライバルのグループであるビリーボーイたちと乱闘をする。その後、スポーツカーのデュランゴ95で暴走を楽しみ、ピノキオのような鼻のマスクをかぶって、目についた作家の家を襲う。「雨に唄えば」を歌いながら作家のフランクに暴行。フランクを縛りつけて、フランクの妻をレイプする様子を見せつける。

その後、ディムたちの反乱を嗅ぎつけ、先手を打って暴力をふるい、自分がリーダーであることを思い知らせる。金持ちの中年女性の家に侵入し、反抗する女性をペニス型の美術品でたたき殺す。だが、家から出たところを、ディムたちにミルクの入ったビンで殴られる。そこにやって来た警察に逮捕される。

14年の刑を言い渡され、刑務所に入れられる。新しい更生方法の実験台になれば刑務所から出られることを知り、志願して病院へと移送される。病院では、暴力的な映像を強制的に見せられる「ルドヴィゴ療法」が行われ、暴力的な考えが頭に浮かぶと吐き気を催すようになる。また、映像のBGMにベートーベンの「第九」が使われていたことから、第九を聞くと具合が悪くなる体となる。

外の社会に出られるが、自宅では下宿人が自分の部屋を使っており、居場所がない。かつて暴力を振るったホームレスたちから暴行を受け、いまや警官となったディムやジョージーからも暴行を受ける。雨の夜に、自分がかつて暴行した作家の家に助けを求める。当初作家は正体に気づかないが、風呂場で「雨に唄えば」を大声で歌ったことから気づかれてしまう。

睡眠薬の入ったワインを飲まされ、起きると一軒家の2階に閉じ込められている。作家が流す大音量の「第九」に苦しみ、窓から飛び降りて自殺を図る。大ケガを負うものの助かり、病院に入院する。アレックスに施したルドヴィゴ療法に対して激しい非難を浴びていた内務大臣が面会に訪れ、世論操作の協力を要請され、内務大臣と握手する姿をマスコミに公開する。また、暴力的なことや性的なことを考えても吐き気が起こらない体に戻っている。

・刑務所では、聖書をよく読むことが牧師に気に入られ、礼拝の手伝いをする。だが、残酷なシーンやエロティックなシーンを楽しみに聖書を読んでいたのだった。

・刑務所での囚人番号は655321。収監時の所持品は、チョコレート半分、メタルリングの鍵、タバコ1箱、プラスチックのボールペン2本（黒と赤）、プラスチックの黒いクシ、アドレス帳（合成皮革、赤）、10ペンス、ホワイト・メタルの腕時計（タイマリスト）。

キャスト

アレックス・デラージュを演じているのは、イギリスの俳優である、マルコム・マクダウェル。当時28歳頃。「If もしも....」(1968)などでも知られている。

拘束されて無理やり映像を見せられるシーンでは、目を開けておくための器具によって角膜が傷つけられたという。また、絶えず目薬をさす人物は、本物の医者だという。

アレックス（ナレーション）「これが僕だ。アレックス。それに、ピート、ジョージー、ディムの3人の“ドルーグ”たち」

0:01:45頃「時計じかけのオレンジ」の最初のセリフ。アレックスは、ミルクバ・・・ーでディムたちと横に並んで座り、正面を見ている。「ラズードックス」などは、原作にも登場する独自の言語「ナッドサット語」である。このあと、ミルクバーから外に出たアレックスたちは、暴力的な行動を繰り返す。・・・

セリフ・名言 3 時計じかけのオレンジ

アレックス（ナレーション）「素晴らしい夜だった。締めくくりに必要なのは、ルードヴィッヒ・ヴァンの音楽だ」

0:18:30頃アレックスは、ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートベンの音楽が大好き・・・だった。ホームレスの老人に暴行し、敵対グループと乱闘し、作家夫婦を襲って妻をレイプしたアレックスは、充実感を抱きながら、自宅のステレオでベートベンの「第九」を聞く。・・・

セリフ・名言 4 時計じかけのオレンジ

アレックス「君のそれ、どうしたの？」

0:27:40頃レコード店にやって来たアレックスは、2人連れの女性に目をつける・・・。2人はペニスの形をしたアメをなめていた。片方の女性がなめるアメがグニャリと曲がっているのを見たアレックスの言葉。このあと、2人の女性とアレックスは、アレックスの部屋で繰り返しセックスをする。・・・

セリフ・名言 7 時計じかけのオレンジ

アレックス（ナレーション）「現実世界の色がリアルに見えるのは、スクリーンの上で見るときだけだっていうのは不思議だ」

1:12:50頃ルドヴィゴ療法の実験台に志願したアレックスは、拘束着で動けなく・・・され、特殊な器具で常に目を開いた状態で暴力的な映像を見せられる。ハリウッド風のストーリーの映画で、血が流れる映像を見たアレックスの言葉。・・・

セリフ・名言 8 時計じかけのオレンジ

アレックス「“ウルトラバイオレンス”や殺人は、間違ってます！まったくもって間違ってる！」

1:18:30頃ルドヴィゴ療法の実験台として、暴力的な映像を繰り返し見せられる・・・アレックス。アレックスは徐々に耐えられなくなり、吐き気を催すようになる。アレックスは中止するように訴えるが、実験を主導するブロドスキー博士は認めず、2週間の実験を継続する。・・・

セリフ・名言 10 時計じかけのオレンジ

アレックス「ねえ、パパ。知らないやつがソファに座ってる。トーストを“マンチー＝ウンチング”して」

1:30:00頃ルドヴィゴ療法を受けたことによって刑務所から出所したアレックス・・・。自宅に戻ったアレックスは自分の部屋が他人に使われていることに気づき、ソファでは見知らぬ男がトーストを食べている。アレックスがいない間に、家の状況は大きく代わっていた。・・・

セリフ・名言 14 時計じかけのオレンジ

アレックス「いまはとても落ち込んでいます。未来も見えないですし。なにか恐ろしいことが起こりそうな気がするんです」

1:57:30頃アレグザンダーが呼んだ女性からインタビューを受けるアレックスは・・・、「なにか恐ろしいことが起こりそうな気がする」と語った次の瞬間に気を失う。アレックスが自分と妻を襲った人物だと気づいたアレグザンダーが、アレックスの飲んだワインに薬を入れていたのだった。・・・

セリフ・名言 15 時計じかけのオレンジ

アレックス（ナレーション）「床から音楽が聞こえていた。我が旧友ルードヴィッヒ・ヴァンの、恐ろしき第九だ」

1:58:25頃アレグザンダーによって薬を入れられたワインに飲んで気を失ったア・・・レックスは、一軒家の2階で目覚める。その時の言葉。ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーベンの「第九」は、かつてアレックスが大好きな曲だったが、ルドヴィゴ療法の映像のBGMで使われたことから、聞くと自殺衝動に駆られるのだった。・・・

セリフ・名言 16 時計じかけのオレンジ

アレックス（ナレーション）「思い切り落ちたけど、ぶっ裂けなかった。もし、ぶっ裂けてたら、こうやって話せないからね」

2:01:20頃アレグザンダーによって一軒家の2階に閉じ込められたアレックスは・・・、1階から聞こえるベートーベンの「第九」に耐えられなくなり、飛び降り自殺を図る。だが、大ケガはしたものの、命は無事にすみ、病院に運ばれるのだった。・・・

セリフ・名言 18 時計じかけのオレンジ

アレックス「地獄の責め苦を味わいました。地獄の責め苦をね」

2:08:50頃入院しているアレックスの元に内務大臣が現れる。ルドヴィゴ療法を・・・主導した内務大臣は、非人道的として世間の批判を浴びていた。そんな内務大臣に、アレックスは苦しい体験だったことを強調してみせる。・・・

セリフ・名言 19 時計じかけのオレンジ

アレックス「治ったよ。もう大丈夫だ」

2:13:50頃「時計じかけのオレンジ」の最後のセリフ。2階から飛び降り自殺を・・・図ったアレックスは、大ケガを負ったものの無事だった。そして、暴力的なことや性的なことを考えても吐き気を催さなくなっていた。雪の中で激しくセックスをする男女と、男女を見て拍手する人々のイメージが頭に浮かんだアレックスは、自分が治ったと確信する・・・