ストーリー・あらすじ紹介　ミスト

嵐

激しい嵐が町を襲う。翌朝、妻のステファニー、息子のビリーと3人で暮らすデヴィッド・ドレイトンは、電気が止まり、倒木で自宅の窓やボート小屋が壊れており、山から濃い霧が漂ってくるのを発見する。普段は仲の良くない隣人の弁護士ノートンの車も、倒木でつぶれてしまっている。デヴィッドは、ノートンとビリーを車に乗せて、スーパーマーケットへと買い物に行く。

スーパーマーケット

スーパーマーケットは多くの客であふれており、外には消防車やパトカーが走っている。休暇をもらったばかりの軍人は、店にやってきたMPから休暇を取り消される。スーパーに駆け込んできたダン・ミラーが、鼻血を流しながら霧の中にいる何者かに襲われたと語る。外に出ないように話すダンだったが、子どもを家に置いてきたという女性は外に出ていこうとする。一緒に行ってくれる人を求めるが、みんな目を伏せる。女性は1人で出ていく。

触手

デヴィッドは、倉庫にある発電機が煙を出していることや、倉庫のシャッターが何者かによって強い力で押されていることに気づく。機械工のジムたちが発電機の排水口のつまりを取ろうとするが、デヴィッドはシャッターを開けることに反対する。押し切ってジムたちが開けたシャッターから外をのぞいた店員のノームは、巨大な触手の攻撃を受け、外に引きずり出される。助けようとしたデヴィッドたちだったが、オノで触手の一部を切り取ることしかできない。

カーモディ

倉庫から店内に戻ったデヴィッドたちは、弁護士のノートンからみんなに説明してもらおうとする。だがノートンは、触手の話を信じない。副店長のオリーが店内の人々を集め、デヴィッドが触手の話をする。信じない人々を納得させるため、数人の男が倉庫に行き、残されていた触手を見る。一方、狂信的なキリスト教信者のカーモディは、トイレで神に祈りをささげている。

出ていくノートン

デヴィッドたちは、全面がガラスになっている入り口の前に物を積み、ガラスのヒビをテープで補強する。まだ触手の話を信じないノートンは、自分の考えを支持する人たちと今後について話し合う。カーモディは、一連の出来事は神によって引き起こされ、夜には襲撃が起こると主張する。ノートンは仲間とともに店を出て行く。また、1人の男がショットガンを取りに向かう。デヴィッドは男が進むことができた距離を確認するために、男の腰にロープを結びつける。男に結びつけられたロープが急に強い力で引き寄せられ、やがて力が弱まる。ロープを引くと、そこには上半身が引きちぎられた男の下半身がある。

夜

夜になる。軍人のウェインは、高校時代の同級生でスーパーのレジで働いているサリーと話をする。高校時代に互いの好意を感じていた2人は、更衣室でキスを交わす。巨大な昆虫のような生物が飛んできて、スーパーの入り口のガラスに張りつく。やがて大きな鳥のような生物も姿を見せ、ガラスにぶつかる。光に引き寄せられていることに気づくもののすでに遅く、生物は次々にガラスにぶつかってくる。

謎の生物との戦い

生物が店内に入り込む。人々は、火をつけたモップなどで戦う。銃が得意なオリーは、1体の生物を撃ち殺す。なんとか生物を追い払ったデヴィッドたちだったが、サリーは生物に噛まれて死亡し、火が服に燃え移った男は大やけどを負う。また、カーモディの言った通りに襲撃があったことで、カーモディを信奉する人々が増える。

対立

大やけどを負った男に必要な抗生物質を手に入れるため、すぐ近くの薬局に向かうことにするデヴィッドたち。だが、謎の生物を引き寄せるとして、カーモディは強く反対し、カーモディの支持者たちも反対する。デヴィッド側の人々はカーモディに反論するが、意見は合わない。デヴィッドたちは薬局に行くことを強行する。

薬局

薬局にたどり着いたデヴィッドたちは、マユとなった人々を発見する。マユの中には、MPの姿もある。まだ生きているMPは、謝罪の言葉を口にする。だが、MPの体は破裂し、体内から大量の小さな生物があふれ出てくる。大きなクモのような生物も現れ、デヴィッドたちを攻撃する。デヴィッドたちは何とか薬局からスーパーに戻ってくる。MPの言葉を聞いたデヴィッドは、軍人のウェインから話を聞こうとする。だが、ウェインはカーモディの前に引き出されてしまう。軍による「アローヘッド計画」によって異次元を観察していたウワサについて語るウェイン。ウェインはカーモディの信奉者に腹を刺され、スーパーの外に出される。モンスターが近づき、ウェインは連れ去られてしまう。

生贄

カーモディは、これまで以上に信奉者を集める。危険を感じたデヴィッドたちは、デヴィッドの車で逃げることにする。だが、そのことに気づいたカーモディと信奉者が止めようとする。カーモディは信奉者に対して、デヴィッドたちの中から生贄をささげるように呼びかける。混乱の中、オリーがカーモディに2発の銃弾を打ち込んで射殺し、信奉者たちを黙らせる。

車

スーパーから外に出たデヴィッドたちだったが、車にたどりつけたのは、デヴィッド、ビリー、アマンダ、ダン、アイリーンの5人だけで、オリーはモンスターに殺されてしまう。デヴィッドはオリーが落とした銃を拾い、霧の中を発車させる。途中でマユとされた妻の姿を見て、デヴィッドは涙を流す。さらには、6本足の巨大なモンスターも目撃する。

絶叫

ついに車のガソリンがなくなる。デヴィッドは銃に4発の弾しかないことを確認し、「自分は何とかする」と語る。それぞれの同意の元に、アマンダ、ダン、アイリーンと、息子のビリーをデヴィッドが射殺する。車から降りたデヴィッドに、何かが近づいて来る。デヴィッドはそれが、戦車や生存者を乗せたトラックであることに気づく。衝撃を受けたデヴィッドは絶叫する。