ストーリー・あらすじ紹介　翔んで埼玉

ラジオドラマ

東京で行われる愛海の結納のために、埼玉県の熊谷から車で向かう、菅原好海、真紀、愛海の3人。東京に引っ越せることを喜び、埼玉県をバカにする愛海に、好海は眉をひそめる。カーラジオからは、埼玉と東京を行き来するためには通行手形が必要だった世界を舞台にした都市伝説のドラマが流れる。都市伝説の世界では、埼玉県民は東京都民から忌み嫌われていた。

白鵬堂学院

東京の名門校である白鵬堂学院に転校してきた麻実麗は、都会的な雰囲気から生徒たちの憧れの存在となる。東京都知事の息子で生徒会長の壇ノ浦百美は麗を気に入るが、埼玉県の学生をさげすむ百美を麗は嫌う。麗は父親からのメッセージビデオを受け取る。麗が実は埼玉県人で、東京都知事になって通行手形を撤廃するのが麗の使命であることが明らかになる。

キス

プライドを傷つけられた百美は、東京のにおいを嗅いで地名を当てる「東京テイスティング」で麗に恥をかかせようとするが、麗は難問も解答する。ショックで立ちくらみを起こした百美を部屋に連れて行った麗は、百美にキスをする。キスをされた百美は、麗に惚れ込んでしまう。百美の家を訪れた麗は、壇ノ浦家の執事である阿久津から、埼玉生まれであることを見破られる。

麗の正体

百美と遊園地に遊びに行った麗は、家政婦のおかよが埼玉県人として捕らえられそうになるのを止める。草加せんべいを踏めなかった麗は、埼玉県人であることが発覚してしまう。百美はそれでも麗について行くと語り、2人は茨城経由で埼玉に向かうことになる。埼玉と千葉は通行手形の撤廃で張り合っており、千葉から埼玉へは入れないのだった。

阿久津に捕らえられる麗と百美

茨城に向かう列車がヌーの群れに遭遇したことから人力のリアカーで移動する麗と百美だったが、実は千葉解放戦線の一員である阿久津たちによって捕らえられてしまう。阿久津は、東京と千葉の通行手形を撤廃するために都知事に近づいていたのだった。海岸に連れてこられた麗と百美だったが、そこに白馬に乗った伝説の埼玉県人“埼玉デューク”が姿を現し、2人を助け出す。一方、カーラジオを聞いていた好海は、千葉を「チバラキ」と言ったことから、千葉出身の妻の真紀と言い争いになる。

都知事の秘密

埼玉デュークによって春日部のアジトに連れて来られた麗と百美。そこで埼玉デュークは、歴代の都知事が通行手形制度を悪用して金を集め、集めた金を金塊にしてどこかに隠している話をする。金塊を見つけ出し、父の都知事に通行手形制度の撤廃を迫る決意をする百美だったが、サイタマラリアにかかって高熱を出す。埼玉デュークが血清のある東京に百美を連れて行こうとするが、途中で襲撃を受け、百美は自宅に連れ戻される。また、都知事から埼玉解放戦線の壊滅を命じられた阿久津は、千葉解放戦線を率いて埼玉に攻め込む。

結束

自宅で金鉱のありかの手がかりを探す百美は、父の隠し部屋で群馬の赤城山の地図を見つける。一方の麗は、攻め込んでくる千葉解放戦線と戦うために、埼玉解放戦線のリーダーを集めるものの、リーダーたちはやる気がない。麗は、埼玉県人が「ダサいたま」などとバカにされていることをリーダーたちに思い出させ、白鵬堂学院で虐げられてきた下川が埼玉の良さを語ることで結束が固まる。

流山

流山を挟んで、埼玉解放戦線と千葉解放戦線が向かい合い、互いの出身有名人の自慢を始める。その様子を東京都知事は神奈川県知事と一緒にテレビで見ており、都知事は通行手形制度を撤廃するつもりがないことを語る。そんな中、群馬の赤城山で金塊を見つけた百美が、父の都知事の元に現れる。

都庁襲撃

埼玉解放戦線と千葉解放戦線は、戦うのではなく共同で都庁へと攻め込んでくる。対立していた麗と阿久津は、都知事の不正を知って協力することにしたのだった。百美は、集まった報道陣に、父の不正を記したビラをばらまく。都知事の前に死んだはずの埼玉デュークが現れる。埼玉デュークは、自分を襲ったのが神奈川県と知り、都知事に通行手形を撤廃する意思がないことを阿久津に話していたのだった。都知事は追放され、通行手形制度は廃止される。

埼玉愛

都市伝説を聞いていた好海と真紀は感動するが、愛海はあきれている。結納が行われる場所の駐車場で、婚約者の春翔の車を見つける愛海。同じラジオドラマを聞いていた春翔は感動し、埼玉愛が呼び覚まされる。春翔から「春日部に家を建てよう」と言われた愛海はショックを受ける。一方、都市伝説をラジオ語っていたのは百美であり、百美と麗は「日本埼玉化計画」「世界埼玉化計画」を進めていることが明らかになる。