60年以上も精神科療養所生活を送った80歳女性 カナダの森で新しい共同生活 「やすらぎの森」公開決定

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60年以上も精神科療養所生活を送った80歳女性 カナダの森で新しい共同生活 「やすらぎの森」公開決定

 80代の男女を主人公に、人生の晩年の生き方をテーマにした映画「やすらぎの森」が、5月に劇場公開されることが決まった。

 映画の舞台となるのは、カナダ・ケベック州の人里離れた深い森。湖のほとりにたたずむ小屋で暮らす年老いた世捨て人たちの元に、80歳の女性ジェルトルードが訪れる。少女時代に不当な措置によって精神科療養所に入れられ、60年以上も外界と隔絶した生活を強いられていたジェルトルード。マリー・デネージュという新たな名前で新たな人生を踏み出すジェルトルードだったが、森の日常を揺るがす出来事が起こる。

 ジェルトルード/マリー・デネージュを演じるのは、 金髪とクラシックな美貌から“ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴ”とも称されたアンドレ・ラシャペル。約70年に渡って活躍したラシャペルは2019年11月に他界し、本作が遺作となった。世捨て人のひとりであるチャーリー役には、本作でカナダ・アカデミー賞(カナダ・スクリーン・アワード)の主演男優賞にノミネートされたジルベール・スィコット。親友のトム役をドゥニ・アルカン監督作品「みなさん、さようなら」の主演俳優として知られるレミー・ジラールが演じ、カナダ・アカデミー賞の助演男優賞を受賞した。監督は、本作が3本目の長編劇映画となったケベック出身のルイーズ・アルシャンボー。

 あわせて公開された日本版のポスタービジュアルでは、世捨て人のチャーリーとトム、60年以上も精神科療養所に入れられていたマリーの3人が、目の前に広がる穏やかな湖を見つめる後ろ姿が映し出されている。

やすらぎの森
2021年5月下旬、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:エスパース・サロウ
© 2019 les films insiders inc. une filiale des films OUTSIDERS inc.

  • 作品

やすらぎの森

公開年 2019年
製作国 カナダ
監督  ルイーズ・アルシャンボー
出演  アンドレ・ラシャペル、ジルベール・スィコット、レミー・ジラール
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