タゴールの詩を朗読する本編映像公開 花江夏樹&小野賢章からのコメントも 映画「返校」

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 7月30日より劇場公開される、台湾の大ヒットホラー・ゲームの映画化作で、白色テロ時代の台湾の学校を舞台にしたダークミステリー映画「返校 言葉が消えた日」から、本編映像の一部が公開された。

 公開された本編映像は、男子学生のウェイ・ジョンティンや仲間の生徒たちが、学校の備品室に集まり、発禁本の読書会を開くシーン。イン先生が「インドの偉大な詩人で、植民地主義を批判した思想家」と紹介し、ラビンドラナート・タゴールの「迷い鳥たち」の朗読を始める。そしてジョンティンによる「人間は生まれつき自由であるべきだ。それを信じる僕たちは、学校の備品室に集まって、発禁本から一語一句を書き写した」のナレーションがかぶさり暗転。1962年の戒厳令下の台湾では、発禁本を読んだ者は処罰され、死刑となった者もいたことが字幕で説明される。

 タゴールの詩を使用したことについてジョン・スー監督は、「ゲームでの中では全く同じ詩が、プレーヤーが見つけるぼやけたチャン先生の写真の上に書かれていました。これによって私はゲーム開発者がなぜこの詩を引用したのかを考えるアイデアが得られました」と明かしている。

 また、原作ゲーム「返校 Detention」の実況を行い、第1回の配信で172万回の視聴数を記録した声優・俳優の花江夏樹と、ゲストに登場した小野賢章が、本作について語ったコメントも発表された。花江は「観た後にもう一度ゲームをプレイしたくなる映画でした!」とコメント。小野は「ゲームをプレイした時に感じた、背筋が凍る感覚、そのままでした」と感想を述べている。

 「返校 言葉が消えた日」は、2017年に発売された台湾の同名大ヒットホラー・ゲームの映画化作品。「悲情城市」「牯嶺街少年殺人事件」でも舞台となった、30年に及んだ白色テロ時代(中国国民党政府が反体制派に対して行った政治的弾圧)という、台湾の負の時代を描いている。第56回金馬奨では主要12部門にノミネートされ、最優秀新人監督賞を含む最多5部門を受賞。2019年の台湾映画でナンバー1の大ヒットとなった。

【コメント】

■花江夏樹(声優)
息を飲む展開と映像美
「ホラー」という一言では表せない濃密なストーリー
原作をプレイしていると「おっ!」となる、忠実に再現されたシーンやアングル
そして映画ならではの演出に終始引き込まれました
観た後にもう一度ゲームをプレイしたくなる映画でした!

■小野賢章(俳優・声優)
ゲームをプレイした時に感じた、背筋が凍る感覚、そのままでした。
そしてやっぱり面白い!それぞれの人物の想いや時代背景が複雑に
絡みあった映画です。
これを観た後、あなたは誰かにこの映画を勧めたくなるでしょう。
そして、原作のゲームもプレイしたくなるでしょう…。

タゴールの詩を朗読する本編映像公開 花江夏樹&小野賢章からのコメントも 映画「返校」

【作品情報】 
返校 言葉が消えた日
2021年7月30日 TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:ツイン
©1 Production Film Co. ALL RIGHTS RESERVED.
R-15+

  • 作品

返校 言葉が消えた日

公開年 2019年
製作国 台湾
監督  ジョン・スー
出演  ワン・ジン、ツォン・ジンファ、フー・モンボー、チョイ・シーワン、チュウ・ホンジャン
作品一覧