ストーリー・あらすじ紹介　アメリカン・スナイパー

少年時代

テキサスで生まれた少年時代のクリス・カイルは、父から狩りを習う。また父からは、オオカミから羊を守る番犬になるように言われて育てられ、弟のジェフがいじめられた時には、いじめっ子を殴ってジェフを守る。成人したクリスは、ジェフと一緒にロデオの賞金で稼いで暮らす一方で、恋人に浮気される。

訓練

1998年、アフリカのアメリカ大使館が襲撃されたニュースをテレビで見たクリスは、国のために行動したいと考え、ネイビー・シールズへの入隊試験を受ける。30歳のクリスは新兵の中では高齢だったが、厳しい訓練に耐えていく。子どもの時から得意だった狙撃では優秀な結果を残す。一方で、バーで出会ったタヤと親しくなり、デートをするようになる。

イラクへ

ニューヨークの世界貿易センタービルへの自爆テロが発生する。クリスはタヤに結婚のプロポーズをし、2人は結婚式を挙げ、その後イラクへの派兵が決まる。イラクでは、海兵隊を狙撃で援護する任務を担う。初めての実戦で、爆弾を海兵隊の戦車に投げようとした子どもと母親を射殺する。クリスは後味の悪さを感じる。

英雄

クリスは多くの人物を射殺し、兵士たちからは英雄とみなされるようになる。妊娠中のタヤとは電話で連絡を取り合い、ある時タヤから弟のジェフがイラクに派兵されたことを聞かされる。テロ組織アルカイダのナンバー2であるザルカウィを捜索する任務がくだされる。ザルカウィを見つけるためには、建物をしらみつぶしに調べていく危険な方法しかない。

戦場とつながった電話

援護の任務につくクリスだが、独断で建物の捜索メンバーに加わる。ある建物の主人であるシャリフが、ザルカウィの右腕であるファヌス（通称ブッチャー）の居場所を知っていると話し、情報と引き換えに10万ドルを要求する。10万ドルを移送中にタヤと電話をするクリスは、敵の襲撃を受ける。電話はつながったままで、戦場の音を聞くタヤは恐怖で涙を流す。クリスは敵の狙撃の名手であるムスタファにくぎづけにされて動けず、シャリフは殺される。

帰国

クリスがアメリカに帰還し、妊娠していたタヤは無事に出産する。血圧が高くていつも上の空なクリスを、タヤは心配する。クリスは、イラクで起こっていることをアメリカの人々が分かっていないことに、いら立ちを感じている。クリスは再びイラクへと派兵される。イラクに到着したクリスは、間もなく帰還する弟のジェフと偶然再会する。ジェフは疲れ切っている。

ブッチャー殺害

曹長に昇進したクリスは、ブッチャーを捜索するシールズの部隊を指揮する。ブッチャーがいる可能性のあるレストランが分かり、向かいの民間人の家でクリスの部隊は監視する。料理をごちそうしてくれる民間人の男だったが、狙撃兵のようにヒジがこすれていることにクリスが気づく。クリスは床下に隠されていた武器を見つけ、男にレストランへ自分たちを案内させる。男の訪問でレストランのドアが開き、クリスたちは突入する。ブッチャーが逃げる車を爆破し、ブッチャー殺害に成功する。

2回目の帰国

クリスはアメリカに戻る。自動車工場でカイルは、イラクでクリスに命を助けられたという男性に感謝を述べられ、退役軍人の会への出席を誘われる。タヤは2人目の子どもとなる娘を出産する。生まれたばかりの娘が病院で泣いているのを見たクリスは、娘の世話をしない看護師に怒鳴る。タヤは、クリスの心が戻ってきていないと語り、涙を流す。

シーン 1

クリスに命を助けられた男

イラク戦争に従軍したカイルは、狙撃の腕を生かし、多くの敵を倒して味方を助けた。殺・・・した数は公式記録で160人にものぼり、敵側からは「ラマーディーの悪魔」、味方からは「伝説の狙撃手」と言われた。だが、クリスは戦場の経験からPTSD（心的外傷後ストレス障害）になっていた。 2回目の従軍を終えてアメリカに帰国したクリスは、息・・・

仲間の死

クリスは、3回目となるイラクでの任務につく。ブッチャーの手下を捜索する任務の途中、狙撃手のムスタファによる襲撃を受け、仲間のビグルスが顔を撃たれる。一命をとりとめたビグルスだったが、アメリカに帰還することになる。そのすぐあとの捜索では、仲間のマークが射殺される。クリスはマークの遺体とともに帰国。葬儀に出席して、マークが弱気な手紙を家族に送っていたことを知る。

復讐の決意

全盲となったビグルスを見舞ったクリスは、再び戦場に戻って復讐すると誓う。タヤはイラクに行くことに涙を流しながら反対するが、クリスの決意は変わらない。4回目となるイラクに到着したクリス。妻に電話をするが留守番電話となる。ランチャーを撃とうとする少年に狙いを定めるクリスだが、少年がランチャーを置いたために射殺せずにすみ、安堵する姿を見せる。

シーン 2

イラクに行かないで欲しいと懇願するタヤ

3回に渡ってイラクに従軍したクリス。クリスの妻のタヤは、クリスが以前とは変わって・・・しまったと感じていた。3回目の従軍で、ネイビー・シールズの仲間であるマークが殺され、ビグルスが顔面を撃たれて全盲となってしまう。マークの葬儀に出席し、ビグルスを見舞ったクリスは、復讐のために再びイラクに向かおうとする。再びイラクに向かう・・・

ムスタファを殺害

クリスのチームは、壁の建設要員を狙撃しているムスタファの排除を命じられる。建物の屋上から2キロ近く先にいるムスタファに気づいたクリスは、狙撃を成功させてムスタファを殺害する。狙撃に気づいた敵兵がクリスたちを襲撃する。クリスはその場でタヤに電話をし、涙を流しながら「家に帰る」と告げる。砂嵐に襲われながらも、クリスはなんとか脱出に成功する。

再生

帰国したクリスだったが、すぐに自宅に戻れず、バーで考え事をする。自宅に戻ってからも、戦場の音が頭に響いたり、バーベキューで子どもにじゃれる犬を殴って止めようとしたりと、元の生活に戻れない。医者と話をしたクリスは、戦場での体験を後悔していないが、助けられなかった仲間のことを考えるとつらいと話す。医者の勧めで、クリスは傷痍軍人に狙撃を教えるなどのサポートを始める。

シーン 3

時間が必要なクリス

イラクの戦場での体験によって、夫のクリスが以前とは違う存在になってしまったと感じ・・・ていたタヤ。そのタヤの願いを聞き入れず、クリスは4度目となるイラクに向かっていた。狙撃手のムスタファを殺して仲間のマークやビグルスの復讐を果たしたクリスは、その場でタヤに電話をして「家に帰る」と告げる。アメリカに戻ってきたクリスだったが・・・

シーン 4

軍医との面談

4度のイラクでの従軍を経験したクリスは、狙撃手のムスタファを殺して仲間のマークや・・・ビグルスの復讐を果たす。そして、軍をやめて家に戻ったクリスだったが、戦場の音が頭に響いたり、バーベキューでどもにじゃれる犬を殴って止めようとしたりといった姿を見せる。クリスは軍医の面談を受ける。敵を殺したことは後悔していないが、仲間を守・・・

死

自分を取り戻したクリスは、タヤや子どもたちとも良好な関係を築き始める。2013年2月2日、話を聞いて助けて欲しいと頼まれていた元海兵隊員の男と出かける。タヤは出かけるクリスを不安げな様子で見送る。そして、助けようとしたその男によってクリスが殺されたことが字幕で示され、葬儀などの実際の映像が映し出される。