名シーン紹介　ジョーズ

サメ退治に名乗りを上げるクイント

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時間：　0:20:20頃

見どころ
・黒板を爪で引っかく不快な音
・黒板に書かれた、微妙にかわいいサメの絵
・とにかく自信満々のクイント

多くの人々の前で少年が犠牲となり、市庁舎で集会が開かれる。ブロディ署長やヴォーン市長も参加。ブロディが海水浴場の閉鎖を伝えると、集まった島民たちが騒ぎ出し、市長は「24時間の閉鎖」とすることで、島民たちをなだめようとする。それでも、騒いでいる島民たちの耳に、黒板を爪で引っかく不快な男が。引っかいたのはクイントで、「1万ドルでサメを退治してみせる」と名乗り出る。

黒板を爪で引っかく音は、本当に不快。おばさま方の何とも言えない表情が、不快さを物語っている。「ジョーズ」ではクリッシーの遺体など、かなりグロテスクな描写がある。これらが目から受け取る視覚的な不快さだとしたら、爪で引っかく音は耳から受け取る聴覚的な不快さと言える。若きスピルバーグ監督の演出はえげつない。

引っかいているのはクイント。「みんな、俺のことを知ってるな」と言うのだから、島民の中では有名なのだろうが、映画の中では初登場で、何者か分からない。だが、立派なモミアゲや、自信満々な態度に、ただ者ではない雰囲気が醸し出されている。クイントと一緒に去っていく、子分のような雰囲気の男の存在も、クイントのただ者ではない雰囲気を助長している。

日本語版だと「まるごと渡してやるぜ」など、サラリと訳されている場合が多いが、「You get the head, the tail, the whole damn thing（頭も、尻尾も、クソ全部、渡してやるぜ）」という、クイントのセリフが良い。クイントの自信のほどが伝わってくる。

黒板には、クイントが書いたのか、サメの絵がチョークで書かれている。鋭いキバの生えたサメの口の中に子どものような人間が書かれた絵。状況としては惨劇なのだが、かわいらしい雰囲気の絵だ。その理由は、目が点だからかもしれない。だが、サメの無表情な目についての恐ろしい話が、後ほどクイントから語られることになる。

ちなみに、この集会のシーンで初登場するクイントだが、この前に映画「白鯨」を見てバカにするというシーンがある予定だったが、カットされたらしい。「白鯨」は、巨大クジラとクジラを執拗に追うエイハブ船長が戦う話で、クイントとエイハブのキャラクターには共通点がある。

登場人物・キャスト

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人物 1 ジョーズ

マーティン・ブロディ

俳優：ロイ・シャイダーマーティン・ブロディは、アミティ島の警察署長で、巨大人食いサメと戦う人物。当初か・・・ら、巨大人食いサメの危険性を市長に進言するが、観光への悪影響を懸念する市長に押し切られてしまう。自分の息子がサメに襲われそうになったため、クイントとフーパーとともに、サメ退治のために船で海に出る。浜辺で発見された女性クリッシーの死体を見・・・

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人物 2 ジョーズ

サム・クイント

俳優：ロバート・ショウサム・クイントは、ベテランの船乗りで漁師。ブロディ、フーパーとともにサメ退治に向・・・かう。オルカ号に乗り、巨大な魚を釣り上げてきたのが自慢。経験豊富ではあるが、やや自信過剰で自分勝手なところがある。第二次大戦中に、巡洋艦インディアナポリス号の乗組員だった際に、日本軍の魚雷攻撃を受け、海上で救助を待つ間に仲間たちがサメに襲わ・・・

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人物 5 ジョーズ

ヴォーン

俳優：マーレイ・ハミルトンヴォーンは、アミティ市長を務める人物。ブロディから海開きの延期を求められるものの・・・、市の大きな財政源である観光への悪影響を考えて、却下する。また、金をもらえればサメを退治するというクイントの申し出も却下する。だが、多くの人々が見ももる中で男性がサメに襲われ、自らの子どもが近くにいたこともあり、クイントのサメ退治を許可する・・・