登場人物・キャスト　鍵泥棒のメソッド

水嶋香苗(広末涼子)

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水嶋香苗は、雑誌の編集長を務める女性である、映画「鍵泥棒のメソッド」の登場人物。34歳。さまざまなジャンルの一流を紹介する雑誌「VIP」の編集長を務めている。几帳面な性格で、予定などをきちんと手帳に見やすく書き込んでいる。相手はまだいないものの結婚することを宣言し、編集部のメンバーに相手探しの協力を依頼する。父は入院中。姉の翔子は何度か結婚している。愛車はプリウス。根が臆病で、恋愛が苦手だったと自ら語っている。

病院に父を見舞った帰りに、山崎からアパートの方角を聞かれ、車で送ってあげる。記憶喪失の山崎のことが気にかかり、アパートを訪ねるようになる。記憶を取り戻そうと前向きな山崎に好意を抱くようになり、一緒に焼き鳥レストランやお笑いライブに行くなどして距離が縮まる。恋をしているとまではいかないものの、山崎に結婚を申し込む。

入院中の父が亡くなり、結婚を急いでいた理由が明らかになる。父の葬儀では、間違えて香苗の結婚式用の映像が流れたことから、父の自分への思いを知る。その後、あらためて山崎に思いを告げるものの、ベートーベンの「弦楽四重奏曲第14番」を聞いた山崎が姿を消してしまう。

山崎を追って、狂言殺人をしようとしている山崎と桜井の前に現れる。そこに工藤もやって来たことから、山崎たちと逃げ、記憶の戻った山崎から事情を聞いて戸惑う。その後、山崎が工藤に捕らえられたことが分かり、桜井とともに綾子のアパートに向かう。アパートでは、綾子の中学生の息子の死体のフリをして、学生服を着て横たわるものの、工藤にばれてしまう。だが、アパートにある絵画やギターなどが高額で、総額2億円を超えることを工藤に教える。

山崎によって車で送ってもらう。自分の車の中で、山崎が書いていたノートの「好きなもの」の項目に、「水島香苗」と書かれているのを見て、胸がキューンとなって恋に落ちた自分に気づく。同じタイミングで、車で駆けつけた山崎と抱き合う。

・雑誌「VIP」の企画を出したことから、編集長を務めることになった。勤めている出版社の名前は遊文堂出版。次号の特集は塩のため、山崎（正確には桜井）のアパートを訪ねた時には、無意識に置いてあった塩をなめる。一流の物を取り上げる雑誌を作ってきたことが、綾子のアパートにある物の価値を見抜くことにつながる。また、香苗の父も一流品にこだわる人物だった。

・予定通り進んだ時には、細かく予定が書き込まれた手帳に「たいへんよくできました」のハンコを押す。職場の机の上もきれいで、終業時にはハンディの掃除機をかける。「やろうと思ってできなかったことはない」と姉に語り、マーカーを引きながら恋愛本を読み、合コンに出席するなどの努力をするものの、気にいる人には合えない。そんな中、自分と同じように几帳面な山崎と出会う。

・几帳面さは料理にも現れており、山崎に手料理のカレーを振る舞った時には、前夜にシミュレーションをし、姉のアドバイスを元に微調整を重ねたという。

・健康で努力家のタイプを好む。編集部で雇うアルバイトも、自身の結婚相手も、条件は「健康で努力家」である。

キャスト

水島香苗を演じているのは、広末涼子。公開時32歳頃。ともに日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した「秘密」(1999)、「ゼロの焦点」(2009)などでも知られる。本作で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。同時期の映画出演作には、「LOVE まさお君が行く!」(2012)、「桜、ふたたびの加奈子」(2013)などがある。