ストーリー・あらすじ紹介　猫の恩返し

猫を助けたハル

女子高生の吉岡ハルは、母親の直子と2人暮らし。寝坊をして学校に遅刻し、恋する町田に笑われてしまう始末。親友のひろみと帰宅途中、小さな箱をくわえた黒猫がトラックに轢かれそうになったのを見たハルは、ラクロスのスティックを使って黒猫を助ける。黒猫は立ち上がって、ハルにお礼を述べる。その姿を見たハルは驚く。自宅でその話を母にしたハルは、小さい頃にクッキーをあげた白い猫を助けたことを思い出す。

恩返し

夜。猫王を中心にした猫の行列が、ハルの自宅前にやってくる。昼に助けた猫は猫の国の王子ルーンで、ハルはお礼の目録をもらう。翌日、大量のラクロスのスティック、猫じゃらし、ネズミがハルに贈られ、ハルは戸惑う。放課後のごみすて場の近くで、ハルの前に猫王の側近であるナトルが現れる。猫の国にハルを連れていき、ルーン王子と結婚できるというナトルに、軽い気持ちで「それもいいかもね」と答えてしまうハル。猫の国に連れて行かれるとおびえるハルに、「猫の事務所を探して」と謎の声が聞こえる。

猫の事務所

謎の声の言う通りに、十字街で白くて大きな猫であるムタに話しかけたハル。ムタについて路地裏を抜けたハルは、小さな建物が並ぶ不思議な場所にたどり着く。夕陽が差し込むと、建物に飾られていた猫のバロンの人形やカラスのトトの彫像が動き出す。事情を知ったバロンは、トトと一緒に猫の国に様子を見に行こうとする。

猫の国

その時、猫たちを連れたナトルが姿を現し、猫の国にハルを連れていく。追うバロンたち。ハルとムタは猫の国に到着し、トトに乗るバロンも猫の国を見つける。ハルの姿を見たユキという名の美しい白猫が、ハルに猫の国から帰るように忠告する。だが、ナトルに促されたハルは、王様にあいさつするために城に向かう。

祝宴

城でドレスを着たハルは、自分が猫の姿に近づいていることに気づく。また、ムタは巨大なマタタビゼリーを食べようとして、ゼリーの中に閉じ込められてしまう。祝宴が始まり、余興が催されるが、ムタが死んだと思って悲しむハル。そんなハルの前に仮面をつけたバロンが現れ、ハルとダンスを踊る。猫王に正体を見破られたバロンは、ユキに導かれてハルを連れて逃げる。自由になったムタは、ハルを追おうとする兵士を蹴散らす。

迷路と塔

元の世界に戻るためには、夜明けまでに塔の頂上に向かう必要があるが、塔までの堀は迷路になっている。ハルたちは何とか迷路を抜けて塔を登るが、猫王が塔を爆破して低くしてしまう。追いつめられたハルたちの前に、戻ってきたルーン王子が現れる。ルーン王子はユキと結婚すると話し、ユキが幼い頃にクッキーをあげた白猫であることをハルは知る。猫王はハルを自分の妃にしようとするが、ハルは嫌がる。

元の世界へ

塔の上に逃げるハルを、猫王が追う。止めるバロンと猫王は決闘となり、猫王は下半身の毛を刈られて敗北する。塔の頂上についたハルは、元の世界の空の上に転送される。空から落ちたハルを、トトの仲間のカラスたちが助けてくれる。バロンのことを好きになったハルだが、バロンはムタやトトたちと元の世界へと戻っていく。ハルも再びいつもの日常に戻っていく。