ストーリー・あらすじ紹介　ルーム

誕生日

小さな部屋の中で、母親のジョイ・ニューサムと髪の長い少年のジャックが暮らしている。部屋にはトイレ、洗面台、キッチンもある。ジャックは5歳の誕生日を迎える。2人は体操やストレッチをしたあと、一緒に誕生日ケーキを作ってお祝いをする。ロウソクがないことが不満なジャックは、日曜にやって来るオールド・ニックに頼むようにせがむ。

オールド・ニック

夜。ジャックはクローゼットに寝かしつけられる。オールド・ニックがやって来て、ジョイとセックスをする。起きて音を聞いているジャックは、部屋の外の世界はリアルではないと教えられている。ある日、オールド・ニックが誕生日プレゼントにラジコンカーを置いていく。大喜びのジャックはラジコンカーで遊ぶ。その様子をジョイが見つめている。

ジョイの決意

ある夜、再びオールド・ニックがやって来る。クローゼットから出たジャックは、眠ったオールド・ニックに触れようとする。目を覚ましたオールド・ニックがジャックに話しかけ、そのことに気づいたジョイはジャックに触れないように叫ぶ。怒ったオールド・ニックは部屋を出ていき、罰として電気を切る。翌日、ジョイは、部屋の外にリアルな世界が広がっていることや、17歳の時にオールド・ニックに誘拐されたことをジャックに話す。だが、ジャックには信じられない。

病気のフリ

その後ジャックは、「オールド・ニックをやっつけて外に出よう」とジョイに話す。その話を聞いたジョイは、計画があることを話す。ジャックが病気で高熱になったフリをしてオールド・ニックに病院に連れて行ってもらい、そこでジョイが書いたメモをジャックが周囲の人に渡すという計画である。夜になり現れたオールド・ニックは、ジャックを病院に連れていくことを拒み、翌日に薬を持ってくると話して部屋を出ていく。

死人のフリ

ジョイはジャックに、ジャックが死んだことにして、オールド・ニックが外に連れ出すようにする作戦を話す。ジャックは、くるまれたカーペットの中で転がって脱出する練習を繰り返す。オールド・ニックがやって来る。ジャックが死んだという話を信じたオールド・ニックは、カーペットにくるまれたジャックを外に運び、トラックの荷台に積む。ジャックを捨てるために、オールド・ニックはトラックを発進させる。

サッシュつ

荷台でカーペットから出たジャックは、初めて広い空を見る。スピードが遅くなった時にトラックから降りようとしたジャックは、オールド・ニックに気づかれる。オールド・ニックから逃げるジャックを、通行人が気づく。オールド・ニックはジャックを置いて逃げる。警察に保護されたジャックは、天窓がある部屋に住んでいたことを話す。ジャックのヒントを元に監禁されていた納屋が見つかる。ジョイは助け出され、ジャックを抱きしめて涙を流す。

新しい世界

ジャックは病室で目を覚まし、ジョイの両親と初めて会う。ジャックは世界に慣れるため、サングラスやマスクや日焼け止めを使い、予防接種も受ける。ジャックは徐々に世界のことを知っていく。一方、ジョイの両親は離婚しており、ジョイがかつて住んでいた家は、ジョイの母ナンシーと新しい夫のレオが暮らしていることが明らかになる。

落ち込むジョイ

ジャックとジョイが自宅に戻る。ナンシーとレオはジャックに話しかけるが、ジョイの父ロバートは話しかけられない。ジョイはそのことに怒る。自分が誘拐された時のままになっている自分の部屋で、ジョイはかつてのリレーチームの仲間と写った写真を見る。ジョイは気分が落ち込むことが多くなり、薬を服用する。

インタビュー

新しい環境に少しずつ慣れてきたジャックは、レオとも打ち解けていく。自由になってから10日が経過するが、ジョイの気分は落ち込んだままでジャックにも冷たく当たる。その様子を見たナンシーにたしなめられがジョイは、ナンシーに怒鳴る。その後、ジョイはテレビのインタビューを受ける。インタビュアーからジョイは、なぜオールド・ニックに頼んでジャックだけを助けてやろうとしなかったかを聞かれる。

自殺未遂

インタビュアーの言葉によってさらに落ち込んだジョイは、薬を大量に飲んで自殺を図る。夜中に目を覚ましたジャックが意識のもうろうとしたジョイを発見し、叫び声を上げる。病院に運ばれたジョイは助かる。ジャックはナンシーと一緒にカップケーキを作るなど打ち解けていき、レオが連れてきた犬に大喜びする。

髪のパワー

ジャックはナンシーに、髪が持つパワーをジョイに送るために、自分の長い髪を切ってジョイに渡して欲しいと話す。髪を切ってもらったジャックは、ナンシーに「愛してる」と告げる。その後、退院したジョイはジャックと再会を喜び合い、立ち直ったことを告げ、髪を送ってくれたお礼を言う。抑うつ状態から抜け出したジョイは、ジャックとの前向きな生活を送り始める。