受験の面接

11月。野々宮良多と妻のみどりには、6歳の息子である慶多がいる。3人は東京のタワーマンションで生活している。良多は再開発のプロジェクトのリーダーを務めており、仕事に忙しい日々を送っている。慶多の私立小学校の受験があり、良多とみどりも面接を受ける。良多は、おっとりとした性格の慶多に物足りなさを感じている。

  

取り違え

慶多が生まれた前橋市の病院から呼び出された良多とみどりは、慶多が生まれた時に病院で取り違えが起きていたことを聞かされる。慶多は小学校に合格するが、遺伝子検査で生物学的に親子ではないことが明らかになる。良多とみどりは、取り違えが起きた相手である電気屋の斎木雄大とゆかりの夫婦と面会し、自分たちの子どもが琉晴という名で育てられていることを知る。

  

ショッピングモール

野々宮家と齋木家は家族全員で、ショッピングモールで会う。齋木家には、琉晴のほかに息子の大和と娘の美結がいる。子どもたちはすぐに打ち解けて遊び始める。一方、真っ先に慰謝料を気にする雄大とゆかりに、良多は嫌悪感を抱く。病院に対する裁判は、良多の知り合いの弁護士に頼むことになる。良多は、慶多と琉晴の両方を引き取れないかと考えていることを、弁護士に明かす。

  

宿泊

1月。慶多と琉晴を、毎週末にお互いの家に宿泊させることになる。良多とみどりが車で慶多を齋木家に連れていき、琉晴を連れて帰る。電気屋の店舗も兼ねた齋木家の自宅はかなり古い。齋木家の夕食では大量のギョーザが出され、大人数で奪い合うように食べる。一方、野宮家ではすき焼きが出される。琉晴のハシの持ち方を見た慶多は、正しい持ち方を教える。

  

嫉妬

翌日、慶多は故障したラジコンを直す雄大の姿に驚く。一方琉晴は、良多が仕事のためにみどりと2人だけでタワーマンションの部屋で過ごすものの、早く帰りたがる。みどりは琉晴を送っていき、慶多と家に帰る。雄大が何でも直してくれるという慶多の話を聞いた良多は、不機嫌になる。また、気づかなかったことを自分の責任と考えるみどりは思いつめる。

  

取り違えの真相

4月。慶多の私立小学校の入学式の日。雄大もやって来て、良多たちとともに慶多を見守る。両方の家族がショッピングモールで会った日。子どもよりも仕事を優先する良多を雄大がたしなめる。その後、斎木家の家計が大変なのを聞いた良多は、慶多と琉晴の子どもの両方を引き取ると申し出る。金で解決しようとする良多に対し、雄大とゆかりは激怒する。裁判で、当時の女性看護師が、再婚した夫の連れ子の子育てがうまくいっていないイライラから、幸せそうな野々宮家を不幸にしようと考えて、わざと交換したことを証言する。

  

父と母

6月。良多と兄の大輔は、発作で倒れた父を訪ねる。父は元気になっており、妻ののぶ子と家にいる。のぶ子は父の再婚相手で、良多や大輔とは血がつながっていなかった。血の大切さを強調する父に対して、のぶ子は血のつながりがなくても家族になれると話す。慶多は、良多と雄大の両方に、父の日のプレゼントとして紙で作った花を作る。

  

最後の夜

持って行き場のない気持ちを抱くみどりは、慶多と血がつながっていないことを知った良多が「やっぱり」と言ったことを、一生忘れないと話す。慶多と琉晴は、血のつながった両親にそれぞれ引き取られることになる。最後の夜。慶多の荷物を準備しながら、みどりは悲しみの感情に耐える。一方、良多は慶多に、斎木家に引き取られることをミッションと説明し、戻ってきてはいけないと話す。

  

河原

交換される日、河原で野々宮家と斎木家が全員で会う。琉晴と一緒にたこ揚げをしてあげるように良多に頼む雄大。ゆかりはみどりを抱きしめてあげる。良多は慶多に、自分よりも雄大やゆかりの方が慶多のことを好きだと話す。最後に全員で写真を撮る。野宮家に引き取られた琉晴は、良多とみどりをパパとママと呼ぶことが納得できず、良多は琉晴を説得できない。

  

異動

8月。裁判を抱えていることもあり、良多は宇都宮の技術研究所への異動が命じられる。裁判には勝利するものの、琉晴には自分を親だと思ってもらえない良多。女性看護師から誠意として金を受け取るが、自宅に帰しに行く。そこで、看護師の血のつながっていない息子が、看護師を守ろうとする姿を見る。継母ののぶ子に電話した良多は過去について謝ろうとするが、のぶ子は「忘れちゃった」と話す。さらに良多は、技術研究所の職員から、人工の林でセミが羽化するようになるまで15年の年月がかかった話を聞く。

  

家出

琉晴が家出をして、斎木家の元に帰ってしまう。迎えに行った良多は、雄大とゆかりから、「うまくいっていないのだったら琉晴も引き取ってもいい」と言われる。その後、一緒に遊ぶなど琉晴との距離は縮まるものの、今でも琉晴が斎木家に戻りたがっていることを知る。一方、琉晴がかわいくなってきたみどりは慶多に申し訳ない気持ちを抱き、良多は慶多が自分をこっそりと撮影していた写真を見つけて涙ぐむ。

  

ミッション終了

良多とみどりが琉晴を連れて斎木家にやって来る。良多の姿を見つけた慶多は、家を飛び出す。追いかけた良多は、「パパなんかパパじゃない」と慶多に言われるが、出来損ないのパパだったことを謝り、「もうミッションなんか終わりだ」と宣言し、慶多を抱きしめる。野々宮家と斎木家の人々が、齋木家の中に入っていく。

  

人物 そして父になる

野々宮 良多

俳優:福山 雅治 野々宮良多は、一流企業に勤めるエリートサラリーマンである、映画「そして父になる」・・・の登場人物。新宿の大規模な再開発プロジェクトのリーダーを務めており、タワーマンションで妻のみどり、息子の慶多と暮らしている。仕事に忙しくて慶多をあまりかまってやれないでいるが、仕事のために仕方ないと思っている。慶多にはピアノを習わせ、私立の・・・
人物 そして父になる

野々宮 みどり

俳優:尾野 真千子 野々宮みどりは、野々宮良多の妻である、映画「そして父になる」の登場人物。良多とは・・・元同僚で、息子との慶多を出産する。慶多を出産した時に産後の出血がひどく、数日間にわたり意識が朦朧としていた。また、これ以上子どもが産めない体となった。良多の考えで、慶多にピアノを習わせ、私立の小学校に通わせるなど英才教育をさせるものの、みど・・・
人物 そして父になる

斎木 雄大

俳優:リリー・フランキー 斎木雄大は、群馬県で電気屋「つたや商店」を経営している、映画「そして父になる」の・・・登場人物。妻はゆかりで、息子の琉晴と大和、娘の実結の3人の子どもがいる。仕事に熱心ではなく、ゆかりからは冗談半分にいつも叱咤されている。一緒に風呂に入ったり、一緒に遊んだりと、子どもたちと一緒に過ごす時間を大切にしている。 生まれて間もな・・・
セリフ そして父になる

みどり「面接のときは長所だって言ったくせに。たまにはほめてあげてよ」

0:08:50頃 優秀なエリートサラリーマンである良多と妻のみどりには、1人息子・・・の慶多がいる。私立の小学校の受験の面接で、良多は慶多の優しさを、長所として挙げると同時に短所にも挙げていた。良多は、慶多の優しさに物足りなさを感じていた。 ・・・
セリフ そして父になる

良多「やっぱりそういうことか・・・」

0:14:25頃 息子だと思って育ててきた慶多が、赤ん坊の時に取り違えられた別人・・・の子であると発覚する。良多と妻のみどりはショックを受ける。取り違いを告げられた病院からの帰り道で、良多がつぶやく言葉。そばにいるみどりは、良多の言葉をこの先ずっと覚えているのだった。 ・・・
セリフ そして父になる

みどり「なんで気づかなかったんだろう・・・私、母親なのに」

0:15:15頃 息子だと思って育ててきた慶多が、赤ん坊の時に取り違えられた別人・・・の子であると発覚する。ショックを受ける良多と妻のみどり。取り違いを告げられたあと、家に帰ってきて良多の写真を見るみどりは、これまで気づかなかった自分を責める。 ・・・
音楽 そして父になる

素直な心

「素直な心」は、19世紀に活躍したドイツ生まれの作曲家であるヨハン・ブルグミュラ・・・ーによるピアノ曲「25の練習曲」の1つとして知られる曲。「そして父になる」では、慶多が私立小学校の受験を受けるシーンをバックにオープニングタイトルが表示されるシーンで使われている(0:01:40頃)。 ・・・
音楽 そして父になる

チューリップ

「チューリップ」は、1932年に発表された童謡・唱歌。「そして父になる」では、慶・・・多がピアノで練習をする。自宅での練習(0:06:50頃)、ピアノ教室での練習(0:31:30頃)、車の中での練習(0:34:00頃)で使われている。 ・・・
音楽 そして父になる

ゴールドベルク変奏曲

「ゴールドベルク変奏曲」は、ドイツで活躍した作曲であるヨハン・ゼバスティアン・バ・・・ッハによって作曲された曲で、1741年に出版された。グレン・グールドによる演奏が使用されている。 「そして父になる」では、「第9変奏 3度のカノン」が、野々宮家と雄大がビデオを撮影しながら慶多の入学式に向かうシーンで使われている(0:50・・・
キーワード そして父になる

評価、興行収入

「そして父になる」は、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したほか、日本アカデミー賞・・・では優秀作品賞に選ばれ、最優秀助演男優賞(リリー・フランキー)、最優秀助演女優賞(真木よう子)を受賞するなどの高い評価を得た。興行的にも32億円をあげるヒットとなり、2013年の邦画の7位となった。 ・・・
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病院、取り違え

「そして父になる」では、野々宮家と斎木家の2人の息子が、赤ん坊の時に取り違えられ・・・たことによって起こる出来事を描いている。エンドロールでは、参考文献として、奥野修司の著書「ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年」が挙げられている。 野々宮家と斎木家は病院に対して訴訟を起こし、良多の古くからの知人の弁護士が代理人となる・・・
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野々宮家

野々宮家は良多、みどりの夫婦と1人息子の慶多の3人家族である。タワーマンションに・・・住んでおり、高級車を所有している。良多の方針で、慶多はピアノを習い、私立の小学校に通うことになる。慶多はおとなしい性格である。 良多の両親は2人で暮らしている。父は良輔で、妻ののぶ子は良多にとって義母にあたる。良多が兄の大輔とともに両親の・・・
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