登場人物・キャスト　ステキな金縛り

宝生エミ(深津絵里)

重要な部分に触れている場合があります。

宝生エミは、失敗続きの弁護士の女性である、映画「ステキな金縛り」の登場人物。有名な弁護士だった父の輝夫とは10歳の時に死別。自身も弁護士となるが、失敗続きで後がない。プライベートでは、ドラマの法律監修をした時に知り合った役者の工藤万亀夫と交際中で、同棲している。ボスは弁護士の速水悠。

速水から、矢部鈴子殺害犯として逮捕された矢部五郎の弁護を任される。事件発生時には、鬼切村のしかばね荘という旅館で金縛りにあっていたと話す矢部の証言について調べるために、しかばね荘に向かう。事件当日に矢部は部屋にいなかったと旅館の女将は証言しているが、矢部が間違って隣の部屋「耳鳴りの間」で寝ていたためと考える。

「耳鳴りの間」に泊まると、落ち武者の幽霊である更科六兵衛が目の前に現れる。六兵衛が事件当日に矢部の上にまたがっていたことを認めたため、証人として裁判で証言してもらおうと考える。六兵衛の姿はほとんどの人には見えないものの、速水の機転で砂鉄を使って姿を浮かび上がらせることで、裁判長に証人として認めてもらう。声も聞こえないが、息を吹くことはできるため、笛菓子で返事をしてもらう。

六兵衛が見えている人間の共通点を見つけ、検事の小佐野にも六兵衛の存在を認めさせる。だが、裁判では、六兵衛が内通者として打首となっていたという歴史書を証拠に、六兵衛の証言の信頼性を小佐野に否定される。いらだちから恋人の万亀男につらく当たり、万亀男に出ていかれてしまう。また、あの世の公安局員である段田が六兵衛を連れて行ってしまい、一人で裁判を続けることになる。

六兵衛が被害者の矢部鈴子をあの世で見つけられなかったことから、死んだのは鈴子ではなく、双子の姉の風子と考える。映画が好きな段田に映画「素晴らしき哉、人生！」を見せる代わりに、風子をあの世から裁判所に連れてくるように頼む。裁判で風子になりすました鈴子を証言台に立たせ、死んだ風子を呼び出して真相を明らかにし、矢部の無罪を勝ち取る。

裁判の後、法廷でたたずんでいるところを、六兵衛と父輝夫の幽霊が訪れるものの、幽霊が見えなくなっている。だが、思い出の曲である「アルプス一万尺」を、輝夫がハーモニカで吹いたことから父に気づく。その後、仕事も順調で、万亀男と寄りが戻り、結婚して子どもも生まれたことがエンドロールで描かれる。

・仕事がうまくいっておらず、最近死を身近に感じ（トラックにひかれそうになっていた）、シナモンが好きという幽霊が見える条件を満たしている。矢部の無実を勝ち取り、仕事がうまくいったためか幽霊が見えなくなる。

キャスト

宝生エミを演じているのは、深津絵里。当時38歳頃。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した「悪人」(2010)などで知られる。宝生エミ役では、日本アカデミー賞優秀主演女優賞に選ばれた。三谷幸喜監督作には「ザ・マジックアワー」(2008)に出演している。

主題歌「ONCE IN A BLUE MOON」を、更科六兵衛役の西田敏行とともに歌っている。

エミ「ほー、あなたにはバナナに見える？」

0:06:10頃失敗続きの弁護士であるエミは、主任弁護士を務める裁判に遅刻して・・・しまう。裁判で、証人の視力を確認するために、バナナを一瞬だけ見せて答えさせる。証人はバナナと当てるものの、エミはなんとかごまかそうとする。だが、結局は、証人が当てたことが分かってしまう。・・・

セリフ・名言 2 ステキな金縛り

エミ「あの男、絶対やってますね」

0:10:00頃失敗ばかりで後がない弁護士のエミは、ボスの速水から矢部鈴子殺害・・・の容疑をかけられている矢部五郎の弁護を命じられる。接見したエミに、殺人のあった時には旅館で金縛りにあっていたと話す五郎。事務所に戻って速水に報告する時のエミの言葉。・・・

キーワード 1 ステキな金縛り

法廷

「ステキな金縛り」に登場する舞台は、教会のような雰囲気をイメージしたという。また・・・、監督の三谷幸喜のイメージは、ビリー・ワイルダー監督作「情婦」(1957)のすり鉢状になっている法廷で、美術の種田陽平が実現した。・・・

キーワード 2 ステキな金縛り

旅館「しかばね荘」、鬼切村

妻の鈴子殺害の容疑で逮捕された矢部五郎は、事件の日時には鬼切村にある旅館「しかば・・・ね荘」で金縛りにあっていたと証言し、弁護士のエミが話を聞きに行く。鬼切村では落ち武者が売りとなっており、「ようこそ落ち武者の里へ」というキャッチフレーズを見ることができる。また、落ち武者祭りのポスターがしかばね荘に貼られている。しかばね・・・

キーワード 10 ステキな金縛り