そんなウェンディが護身用にバットを持って、ジャックが使用しているタイプライターへ。タイプライターに差し込まれている書きかけの原稿には、「All work and no play makes Jack a dull boy」とひたすら書かれている。さらに、タイプライターの横に置かれた電話帳のように積み重なった原稿を手に取ると、そこにも同じように、「All work and no play makes Jack a dull boy」の言葉で埋め尽くされている。夫が狂気に陥ったことを知り、恐怖のどん底に陥ったウェンディに、ジャックが「気に入ったかい?」と語りかけ、ウェンディは飛び上がるように叫び声を上げる。
原稿に書かれた「All work and no play makes Jack a dull boy」のタイプの打ち方が、バリエーションに富んでいる。小説風になっているものあり、1行ずつ行間を空けてタイプされたものもあり、なぜか逆三角形状にタイプされたものもある。
「All work and no play makes Jack a dull boy」はことわざのような言葉で、直訳すると「仕事ばかりで遊ばない。今にジャックはバカになる」といった意味だが、日本の決まり文句だと「よく学びよく遊べ」が最も近い。狂気に陥ったジャックの状況を、同じ文章をひたすら打つという行動と、文章の内容の両方で表している。
見どころ
・にじり寄るジャック
・にじり寄られるウェンディ
ジャックは狂気に・・・陥っていた。ウェンディは、ひたすら「All work and no play makes Jack a dull boy」と書かれた、ジャックの書いた大量の原稿を見てそのことを理解する。そんなウェンディにジャックが近寄り、ウェンディに声をか・・・