ストーリー・あらすじ紹介　2001年宇宙の旅

「人類の夜明け」

「人類の夜明け」。アフリカの荒涼とした大地に、サルの群れがいる。1匹のサルがヒョウに襲われ、なすすべなくやられてしまう。サルの群れが水を飲んでいるところに、別のサルの群れが現れる。お互いに叫び合うサルの群れ。もともと水場にいたサルの群れは追い出される。夜。サルたちは、岩陰でおびえながら身を寄せて過ごす。

モノリスとの遭遇

朝。サルたちは、黒く巨大な長方形のモノリスが地面に立っていることに気づく。興奮したサルたちは、モノリスを囲み、触れる。その後、1匹のサルが、動物の骨の中から大きな大腿骨を拾い上げ、他の骨を破壊し、武器として使用できることに気づく。サルたちは、狩りをして肉を食べられるようになる。さらに、2本足で立てるようになる。水場で他のサルのグループと出会った時、骨を武器にして相手のサルを殴り、追い払う。サルが骨を空高く放り投げる。

シーン 1

骨を放り投げるサル

まだ人類が誕生していなかった頃の地球に生息するサルの一団。ヒョウに襲われ、水場を・・・別のサルの一団に奪われ、夜の闇におびえて生きていた。そんなある日、サルの一団は黒い石版（モノリス）を発見する。突如現れたモノリスに驚くサルたちは、恐る恐る石版に触れて見るのだった。その後、1匹のサルが、動物の骨の中から、一番太くて大きい大腿・・・

宇宙ステーションへ

空高く放り投げられた骨は、宇宙を飛ぶ軍事衛星へと変わる。宇宙船には、ヘイウッド・フロイド博士が乗船している。宇宙船は宇宙ステーションにドッキングする。到着ラウンジで知り合いの出迎えを受けたフロイド博士は、月に向かうための声紋チェックを受けたあと、ラウンジのテレビ電話で誕生日を迎える娘と話をする。

ラウンジでの会話

電話を終えたフロイド博士は、ロシアの科学者たちと話をする。月のクラビウス基地に向かうフロイド博士に、クラビウス基地で未知の伝染病が流行しているというウワサについて、ロシアの科学者のスミスノフが聞くが、フロイド博士は「話せない」と答える。クラビウス基地とは10日間も通信不能の状態となっていた。フロイド博士は宇宙船で月に向かい、クラビウス基地に到着する。

月のモノリス

クラビウス基地の会議で、フロイド博士が参加する会議が開かれる。フロイド博士の任務は、月で発見されたモノリスの公表時期と方法を報告書にまとめることである。基地で伝染病が流行しているというウワサは、秘密を守るための作り話だったことが明らかになる。フロイド博士は、他の2人の科学者とともに、強い磁気を発するモノリスのある場所に向かう。モノリスについて分かっていることは、400万年前に何者かによって埋められたということだけである。宇宙服を着たフロイド博士たちが、モノリスの元にやって来る。モノリスに触れるフロイド博士。写真を撮影しようとすると、高周波の騒音が聞こえてくる。フロイド博士たちは苦しむ。

18カ月後

18カ月後。木星探査ミッションのために、宇宙船のディスカバリー号が木星に向かっている。ディスカバリー号に乗っているのは、船長のデヴィッド（デイブ）・ボーマンと副船長フランク・プールのほか、ポッドで冬眠中の3人の科学者である。また、宇宙船のコントロールは、人工知能を持つコンピューターのHAL9000が担当している。フランクが球形の宇宙船の通路を走っている。

HALとデイブの会話

デイブとフランクは、インタビューを受けたBBCニュースの映像を見る。HALにもインタビューが行われ、HALは「自分が間違えることは絶対にない」と語る。その後、日焼けベッドに横になったフランクは、両親から届いた誕生日を祝うビデオ映像をみたり、HALとチェスをしたりする。デイブは宇宙船内をスケッチし、HALに見せて会話をする。HALは今回のミッションには秘密が多くあり、疑問を持っていることを話す。デイブとの話の途中で、HALは宇宙船のAE-35ユニットが72時間後に故障すると報告する。

シーン 2

任務への疑問についての会話

探査のために木星に向かう宇宙船ディスカバリー号。3人の博士はエネルギーの節約のた・・・めに冬眠状態で、デヴィッド（デイブ）・ボーマン船長と、フランク・ブール副船長の2人が宇宙船内で活動している。宇宙船全体を管理しているのは、人工知能を持つHAL9000シリーズのコンピューターである。HALは言葉を話すことができ、宇宙船のあら・・・

ユニットを取り出すデイブ

デイブが船外活動用のEVAポッドに乗って宇宙に出る。フランクは宇宙船で待機している。ユニットがあるアンテナの近くでポッドから出たデイブは、パネルからユニットを取り出す。船に戻ったデイブは、フランクとユニットをチェックするものの、異常は見当たらない。HALは、原因を特定するためにユニットを戻して故障を待つことを提案する。

唇を読むHAL

ユニットを戻して様子を見る方法への支持と、HALがエラーを起こしている可能性が、地球の管制センターからデイブとフランクに伝えられる。だがHALは、間違いはヒューマン・エラーが原因によるもの以外は考えられないと主張する。デイブとフランクは、HALに会話の内容を聞かれないように、EVAポッドの中で話をする。ユニットを戻して故障しなかった場合は、HALを切断することに決めるが、デイブはその時のHALの反応を心配する。HALは、会話する2人の唇を読んで、会話の内容を把握する。

シーン 3

唇を読むHAL

宇宙船のAE-35ユニットが不調で、72時間後に故障すると、HALが報告する。報・・・告に基づき、船長のデイブが船外ポッドで外に出てユニットを回収するものの、ユニットに異常は見られなかった。報告を受けた地球の管制センターは、HALの故障の可能性を告げる。だが、完全無欠を自負するHALは、自分の間違いを認めず、原因は「ヒューマ・・・

HALの反乱

ユニットを戻すために、フランクがEVAポッドで外に出る。ポッドから出たフランクに、動き出したEVAポッドが近づいていく。次の瞬間、フランクは宇宙へと突き飛ばされている。異常に気づいたデイブは、急いで別のEVAポッドに乗ってフランクを助けに向かう。一方、HALは冬眠中の3名の乗組員の生命維持機能を切り、乗組員は死亡する。

デイブの入船を拒否

ポッドでフランクを捕まえたデイブが宇宙船に戻る。だが、唇を読んで自分を切断する計画を知っていたHALは、ドアを開けることを拒否する。デイブは、ヘルメットなしでは危険なことを承知で、手動で緊急用エアロックから宇宙船の中に戻ろうとする。無事に宇宙船に戻ったデイブは、コンピューター室へと向かう。

シーン 4

ドアを開けることを拒否するHAL

HALが不調を報告したために回収したユニットに異常は見つからなかった。ユニットを・・・元に戻すために船外に出たフランクは、宇宙へと放り出されてしまう。船外ポッドで助けに向かったデイブ。フランクを確保して宇宙船に戻ろうとするが、HALがドアを開けることを拒否する。フランクとデイブは、HALに異常を感じており、ユニットをもと・・・

HALの死

メモリー・ルームにやって来たデイブは、HALを止めるためにメモリーの結晶板を抜いていく。おびえるHALは、デイブにやめるように嘆願し、「デイジー・ベル」を歌う。HALが動きを止めると、出発前に録画されていたというフロイド博士のメッセージが再生され、ミッションの真の目的が告げられる。月で発見されたモノリスが、木星に向けて強い電波を発していること。その目的や起源は不明であることが明かされる。

「木星と無限の彼方」

「木星と無限の彼方」。木星の近くを飛ぶディスカバリー号の周りに、黒いモノリスが浮かんでいる。デイブはEVAポッドに乗っている。モノリス、木星、木星の月が直列になる。デイブは、スターゲイト（ワームホール）に入り込み、光の中を通り抜ける。そして、ルイ16世様式の白い部屋にたどり着く。部屋で、宇宙服を着て年老いたデイブ、さらに年をとって食事をするデイブ、ベッドで死にゆくデイブに移り変わっていく。死にゆくデイブの前に、モノリスが現れる。デイブは、赤ん坊（スターチャイルド）へと姿を変え、地球を見下ろす。