ストーリー・あらすじ紹介　ピンポン

ペコとスマイル

片瀬高校の1年生で卓球部に所属している星野（ペコ）と月本（スマイル）。小さい頃いじめられていたペコをスマイルが守ってから、スマイルにとってペコはヒーローだった。また、卓球もペコに誘われて始めたのだった。卓球で世界を目指すというペコだったが、部活の練習をさぼり、小さい頃からの練習場であるタムラ卓球場で時間をつぶしている。一方のスマイルは、卓球の才能はあるものの、あまりやる気がない。

チャイナに惨敗

上海ジュニアユースのエリートだった孔文革（チャイナ）が、再起を図って辻堂学院に留学してくる。そのことを知ったペコは、スマイルに対戦を挑みに行く。だがペコは1点も取れずに負ける。スマイルの才能を認める卓球部顧問の小泉は、スマイルがペコとの対戦で手を抜くことを指摘し、厳しく指導しようとする。だが、そこまでやる気のないスマイルはいやがる。

インターハイ

インターハイが開幕する。子どもの頃にタムラで一緒に卓球をした佐久間（アクマ）が、海王学園の選手として出場している。また、海王学園のエースである風間（ドラゴン）は、相手の心情を考慮した試合をするスマイルに嫌悪感をぶつける。スマイルにやる気を出させたい小泉は、チャイナとの試合でスマイルが勝ったら2度と口を出さないが、負けたら自分の犬として言うことを聞く賭けをスマイルにもちかける。スマイルは承諾する。

スマイルvsチャイナ

スマイルとチャイナの試合となる。最初はチャイナが優勢に試合を進めるが、途中からスマイルが追い上げる。その様子を見ていたドラゴンがスマイルへの嫉妬を口にする姿を、アクマが見つめる。だが、チャイナのコーチがチャイナに怒声を飛ばすのを見たスマイルは動揺して手を抜き、試合はチャイナの勝利に終わる。

卓球をやめるペコ

一方のペコはアクマに惨敗。インターハイはドラゴンがチャイナを破り、個人戦二連覇を果たす。ショックを受けたペコは卓球をやめてゲームセンターに入り浸るようになり、小泉との賭けに負けたスマイルは、特訓を受けるようになる。ドラゴンがスマイルに入れ込むことに嫉妬したアクマは、片瀬高校に乗り込んでスマイルに非公式の試合を挑むものの敗北。スマイルから才能がないことを指摘される。その様子をペコが隠れて見ている。

再びラケットを取るペコ

ペコはラケットを燃やし、卓球に見切りをつけようとする。一方のスマイルは、小泉の指導のもと、これまで以上に卓球に向き合うようになる。タムラ卓球場にやって来たペコは、禁じられた対外試合をしたために退学となったアクマと会う。アクマはペコに、ペコにあこがれたスマイルやアクマのためにも、死ぬほど練習するように話す。ペコは再びラケットを取る決意をする。

特訓

タムラ卓球場のオババにラケットの握り方から押してくれるように頼んだペコは、猛特訓を開始する。一方のスマイルも小泉の元で特訓を積む。またスマイルは、かつて小泉が将来を嘱望された卓球選手だったこと、ヒザを壊した小さい頃からの友人との試合で勝負に徹しきれずに負けて選手を引退していたことを聞く。

アクマの同情

ペコもスマイルも特訓によって腕を上げる。だが、階段でのランニング中に、ペコはヒザを痛めてしまう。再びインターハイの日がやって来る。ヒザにサポーターを巻いて出場したペコは、1回戦でチャイナに圧勝する。彼女を連れて会場にやってきたアクマは、トイレの個室にこもるドラゴンに話しかける。トイレにこもらなければならないほど追いつめられて卓球をしているドラゴンに、アクマは同情する。

ヒザの怪我が悪化

スマイルが決勝進出を決める。一方のペコは、ドラゴンとの準決勝を前に、痛めたヒザが悪化する。オババは棄権を勧めるが、「スマイルが待ってる」と話すペコは出場を強行する。試合を見ずに階段で小泉と話すスマイルは、ペコが自分にとってのヒーローであることを語る。ペコとドラゴンの試合が始まり、ドラゴンの優勢で進む。

ペコvsドラゴン

最初のセットを取られたペコは、ヒザの痛みがひどくなり、次のセットでも追いつめられる。だが、自分の中のスマイルから、「大丈夫。ヒザは痛くない」と言われたペコは、急に痛みを感じなくなる。本来の動きを取り戻したペコは、ドラゴンを追いつめていく。だが、卓球の楽しさを感じるドラゴンは、顔に笑みを浮かべている。

ヒーロー見参！！

ペコはドラゴンに勝って決勝進出を果たす。ペコとスマイルは決勝戦の舞台に向かう。スマイルは小声で「おかえり、ヒーロー」とつぶやく。時がたち、社会人となったスマイルがタムラ卓球場で子どもに卓球を教えている。卓球場の壁には、インターハイで優勝したペコと準優勝のスマイルの写真が飾られている。一方のペコは、外国での卓球の試合会場に向かう。ポーズを取ったペコは、「ヒーロー見参！！」と叫ぶ。