ストーリー・あらすじ紹介　戦艦ポチョムキン

人間とウジ虫

第1幕　人間とウジ虫
黒海のオデッサ沖を航行する戦艦ポチョムキン号。船室で眠る若い乗組員が士官にムチで打たれる仕打ちを受ける。翌朝、乗組員たちは、ウジ虫のわいている腐った肉を食事に出されることに不満をもらす。だが、船医のスミルノフは、ウジ虫ではなく死んだハエの幼虫であり、食べるのに問題がないと主張する。船員たちは不平を抱き、食事のスープをボイコットする。

甲板上のドラマ

第2幕　甲板上のドラマ
ボイコットを知った艦長は、乗組員を甲板に集める。スープに満足の者は2歩前に出るように話す艦長は、不満を持つ者は帆桁からつるすと宣言する。前に出なかった者のうち十数名に対し、艦長は銃殺命令を出す。防水シートが十数名の上にかけられ、兵士たちが銃を構える。艦長は発砲を指示するが、兵士たちは撃てない。

反乱

乗組員の1人であるヴァクレンチュクが、銃を構える兵士たちに呼びかけ、兵士たちは銃を下ろす。ヴァクレンチュクを先頭に反乱が起こる。士官たちや船医は船から放り出される。だが、ヴァクレンチュクは士官のギリアロフスキーに撃たれて死亡する。ヴァクレンチュクの遺体は、オデッサの港に立てられたテントに安置される。

赤旗

第3幕　死者は呼びかける
ヴァレンチュクについてのうわさが広がり、オデッサの人々が集まってくる。人の数はどんどん多くなり、ヴァレンチュクに同情する人々はやがて帝政の打倒を叫び始める。オデッサ市民の代表がポチョムキン号に向かい、行動をともにすることを誓い合う。ポチョムキン号には赤い旗が掲げられ、ポチョムキン号の乗組員とオデッサ市民は歓声を上げる。

オデッサの階段

第4幕　オデッサの階段
多くのオデッサ市民がボートに乗ってポチョムキン号に向かい、港にも多くの人々があふれる。その時、突然現れたコサック兵が大階段を降りながら市民に向けて発砲する。逃げ惑う市民たち。幼い息子を撃たれて殺された母親が息子の遺体を抱きかかえてコサック兵に近づいていくが、コサック兵は母親も射殺する。説得に向かった老婆は殴られて流血し、乳母車が階段を落ちる。惨劇を知ったポチョムキン号は、軍の司令部のある建物を砲撃して市民を助ける。

分遣隊

第5幕　艦隊との出会い
ポチョムキン号では、上陸するか否かについての大激論が繰り広げられる。その結果、反乱を鎮圧させるために軍が派遣する分遣隊を迎撃することで意見が一致する。戦闘に対する準備を整え、静かな時間を過ごすポチョムキン号の船員たち。やがて水平線に分遣隊の軍艦が現れ、総員で戦闘準備に取りかかる。

仲間

攻撃準備を整えたポチョムキン号が分遣隊に近づいていく。ポチョムキン号からは合流を呼びかける手旗信号を送る。距離が縮まり、緊張感が高まる。やがて、分遣隊の艦隊にも赤旗がはためき、乗組員の歓声が轟く。ポチョムキン号の船員はデッキから仲間となった船員たちに手を振り、ポチョムキン号は艦隊の間を航行していく。