ストーリー・あらすじ紹介　インターステラー

食糧不足

気候変動によって、地球は食糧不足に陥っている。かつてNASAの技術者でパイロットだったジョセフ・クーパーは、トウモロコシの栽培をして生活しており、父と息子のトム、娘のマーフと4人家族である。食糧不足のために科学技術の発展は止まり、学校ではアポロ計画で人間が月に着陸したことはなかったと教えているが、マーフは科学に興味を持っている。

幽霊

マーフは、自分の部屋の本が勝手に落ちる現象を幽霊のしわざと考える一方で、本の落ちた本棚の隙間をモールス信号であることに気づく。ある日、猛烈な砂嵐が発生し、マーフの部屋に砂が入り込む。砂が床に線を形作っていることに気づいたクーパーは、線がバイナリコードであることに気づく。バイナリコードは座標を意味しており、クーパーとマーフは座標の地点に車で向かう。

NASA

座標の地点に到着したクーパーは、何者かに気絶させられる。目を覚ましたクーパーは、座標の地点はNASAの施設であることを知り、かねてより知り合いのジョン・ブランド博士と再会する。クーパーはブランド博士から、地球を救うために宇宙飛行士として宇宙に向かうように頼まれる。NASAは12人の宇宙飛行士に宇宙を調べさせており、居住可能な星を見つけた3つの星から通信があり、その星を宇宙船で調べに向かう計画を立てていた。

出発

宇宙に向かう決意をするクーパーだが、いつ戻って来られるかわからないミッションにマーフは反対する。マーフの理解を得られぬまま、クーパーはエンデュランス号で宇宙に向かう。エンデュランス号には、ブランド博士の娘であるアメリア、ドイル、ロミリーのほか、ロボットのTARSとCASEが同乗する。

ビデオメッセージ

ワームホールのある土星に到着するまで2年かかるため、乗組員は冷凍睡眠に入る。冷凍睡眠に入る前にクーパーは家族にビデオメッセージを送る。地球ではブランド博士がクーパーのメッセージをクーパーの自宅に届ける。だが、マーフは見たがらない。ブランド博士はマーフには科学の才能があると感じている。

ワームホール

2年後。冷凍睡眠から覚めたクーパーは、地球から送られてきたメッセージを見るが、マーフはメッセージを送ってこない。エンデュランス号は、土星の近くにあるワームホールに突入し、別の銀河系へたどりつき、ミラーが信号を送ってきている惑星を調査することになる。重力の違いからミラーの星での1時間は7年に相当するため、急いで調査を行い、すぐに戻る必要がある。

水の星

クーパー、アメリア、ドイルとロボットのCASEを乗せた宇宙船が、星の浅瀬に着陸する。信号を送っていたビーコンと宇宙船の残骸を発見する。そこに巨大な津波が襲いかかる。すぐに宇宙船に戻るようにクーパーが命じるものの、アメリアはブラックボックスの回収にこだわる。そのためにドイルは溺死し、アメリアが宇宙船に戻るのに遅れ、数時間を無駄にしてしまう。

23年が経過

エンデュランス号に戻ったクーパーとアメリアは、23年が経過してしまったことを知る。クーパーは地球から受信していたメッセージを見る。息子のトムは結婚し、子どもも生まれていた。メッセージの最後にトムは、メッセージは最後にすると告げる。その後、初めてのマーフからのメッセージを見る。マーフは35歳となり、クーパーが宇宙へ旅立った時と同じ年齢になっていた。

マン博士の星へ

地球。35歳のマーフは、NASAのブランド博士の下で働いている。ブランド博士は人類を移住させるために必要な重力の方程式を解けずにいる。エンデュランス号では、次に向かう星を決めるための話し合いが行われる。アメリアはエドマンズの星を推すが、クーパーはアメリアとエドモンドがかつて恋人だったことを指摘し、より可能性が高いマン博士のいる星に向かうことに決まる。

ブランド博士のウソ

地球。死の床にいるブランド博士は、ブラックホールの特異点のデータがなければ方程式は解けないため、人類を移住させる計画は不可能であることをマーフに告げ、これまでウソをついてきたことを謝る。マーフはクーパーがそのことを知った上で宇宙に向かったと考える。さらにマーフは、ブランド博士の死と、すべてがウソだったことを糾弾するビデオメッセージをアメリアに送る。マンのいる氷の星に到着したクーパーたちは、マンを冷凍睡眠から起こす。マンは、氷の下の地表では人間が生きられる環境があると話す。

方程式を探す鍵

マーフからのメッセージを見たクーパーは、ブラックホールの特異点のデータを集めて地球に戻ることに決める。地球では、マーフが方程式を解く鍵は子どもの頃に住んでいた部屋にあると感じる。幽霊だと思っていた存在は誰かが近くにいたのだと考えたマーフは、同僚のゲティ博士とともにかつての自宅に向かう。

マン博士のウソ

マンの星が人間が住める環境があるというデータは偽物であり、助けに来てくれることが目的だったことをマンが明かし、クーパーのヘルメットを壊して窒息死させようとする。クーパーはアメリアに助け出される。地球では、マーフがかつての自宅を訪れるが、具合の悪い兄の息子を勝手に病院に連れて行こうとしたことから、兄に追い出される。

吹き飛ぶマン博士

マン博士は宇宙船でエンデュランス号に向かい、クーパーとアメリアも追いかける。エンデュランス号とのドッキングが不完全なままハッチを開けたために爆発が起こり、マン博士は吹き飛ぶ。エンデュランス号が高速で回転する中、クーパーは自らの乗る宇宙船も同じ速度で回転させ、エンデュランス号とドッキングさせる。地球では、マーフが兄の畑に火をつけ、兄が様子を見に行ったすきにかつての自分の部屋に入り込む。

ブラックホール

残る道はエドマンズの星に行くしかなくなったことがわかり、ブラックホールの重力を利用して向かうことになる。質量を減らすために、クーパーは自分の乗る宇宙船をブラックホールに落とし、アメリアだけをエドマンズの星に向かわせる。クーパーから説明を受けていなかったアメリアは驚く。クーパーは宇宙船から脱出し、ブラックホールに投げ出される。

時空を超えて

クーパーは、時空を超えてマーフの部屋が格子状に重なった場所に到達する。以前にマーフの部屋で幽霊と思われていたのはクーパーだったことが明らかになる。クーパーは機能していたTARSが収集したブラックホールのデータを、何とかマーフに伝えようと考える。一方、地球にいるマーフは、部屋でヒントを探すうちに、幼い頃に幽霊と感じた存在はクーパーだったことに気づく。

腕時計

ブラックホールのデータをモールス信号に変えたクーパーは、宇宙へ旅立つ前にマーフに贈った腕時計の秒針を使ってデータを送る。地球にいるマーフは、腕時計の秒針の動きに気づき、兄に父からのメッセージであることを伝える。データを解析したマーフは、地球を救う方程式を解読する。こうして地球は救われる。

再会と旅立ち

光に包まれたクーパーは、スペースコロニーの病院で目を覚ます。マーフが方程式を解いたことから、人類は救われたことをクーパーは知る。年老いたマーフがスペースコロニーまでやって来て、2人は再会を果たす。マーフのそばにいるというクーパーだったが、1人ぼっちでエドマンズの星に向かったアメリアの元に向かうようにマーフは促す。クーパーは、シャトルでアメリアのいる星に向かう。