ストーリー・あらすじ紹介　最強のふたり

面接

パリ。四肢麻痺で首から下が動かない、豪華な屋敷を所有する富豪のフィリップは、介護士を雇うために助手のマガリーと面接をしている。応募者の1人ドリスは、失業手当をもらうために、面接を受けた証明のサインだけをもらいたがる。フィリップは、翌日サインをした書類を渡すと話す。叔母の家に6カ月ぶりに戻ったドリスは、叔母から二度と家に来ないように言われる。

試用

翌日、フィリップの屋敷を訪れたドリスは、試用期間として1カ月働くようにフィリップから提案される。「すぐに逃げ出す」と言われたドリスは、提案を受け入れる。ドリスには豪華なバスルームのついた個室が与えられ、マガリーやイヴォンヌたちとともに、マッサージやシャンプーなどのケアを始めとしたフィリップの世話を行う。ドリスの世話は手慣れていないものの、車イス用の車ではなく通常の車にフィリップを乗せるなど、フィリップに同情することのないドリスに、フィリップは好感を抱く。

抽象画

フィリップは、ドリスを付き添いに絵を買いに行く。血が飛び散ったような抽象画を見て、「自分でも描ける」というドリス。フィリップが高額な抽象画を買うことにドリスは驚く。フィリップの友人アントワーヌは、ドリスが収監されていた過去をフィリップに話す。だが、ドリスを気に入っているフィリップは、気にしない。一方、女性スタッフのマガリーに色目を使うドリスだったが、相手にされない。

亡き妻

ある夜、幻想痛に苦しむフィリップの荒い息遣いに気づいたドリスは、車イスで夜のパリに連れ出す。楽になったフィリップは、妻のアリスを愛していたが病気で亡くなったこと、パラグライダーの事故で頚椎を損傷して障害者となったこと、体の障害よりも妻の不在がつらいことを話す。そして、1カ月の試用期間が過ぎたことから、ドリスを本採用にする。一方で、ドリスが盗んで叔母に渡したファベルジェの卵を返すように言う。卵は、アリスが25年間にわたり毎年フィリップに贈ったものだった。ドリスはとぼける。

文通相手

フィリップが文通相手のエレオノールへの手紙を口述していると、文通をもどかしく感じるドリスがエレオノールに電話をかける。嫌がっていたフィリップだが、エレオノールと会話ができて喜ぶ。写真を送って欲しいと言われたフィリップのために、ドリスは車イスに座ったフィリップ写真を選ぶが、フィリップはドリスに内緒で障害前の写真に差し替えさせる。

誕生会

フィリップの誕生会が開かれる。誕生会が終わった後、音楽を演奏したオーケストラにクラシックを演奏してもらい、ドリスに聞かせるフィリップ。ドリスがお返しに、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「ブギー・ワンダーランド」を流し、他のスタッフたちとともに踊る。その夜、エレオノールから手紙が届く。手紙には、パリに来た時に会いたいと書かれている。

パラグライダー

フィリップはエレオノールと会うことにする。ドリスとイヴォンヌに意見を聞きながら服装を決め、イヴォンヌを付き添いにカフェで待つ。だが、自分が障害者だと知らないエレオノールの反応を恐れたフィリップは、エレオノールが来る前に店を出る。呼び出したドリスを連れて、その足で自家用飛行機に乗って旅行に向かう。旅行先でパラグライダーを楽しむフィリップ。ドリスもパラグライダーを体験し、最初は嫌がっていたが楽しむ。

契約解消

フィリップとドリスが屋敷に戻ると、いとこのアダマが逃げ込んできている。ドリスはおじとおばの養子だったが、2人の間に子どもができた。さらに離婚後に、おばと再婚相手の間にも子どもができ、複雑な関係であることを、ドリスはフィリップに話す。ドリスが家族の所に戻る必要があると考えたフィリップは、ドリスとの契約を解消する。

ドライブ

ドリスは、アダマの悪い仲間にアダマにかかわらないように話し、免許を取得して運送会社で働くようになる。一方、フィリップは新しい介護士が気に入らず、いら立っている。フィリップが心配になったイヴォンヌはドリスを呼び出す。ドリスは、フィリップを車に乗せてドライブをする。スピード違反で警察に捕まりそうになるが、フィリップが急病になったフリをして逃れる。