パリ

2010年。脚本家の仕事をやめて小説家を目指しているギルは、婚約者のイネズとイネズの両親とともにパリに旅行に来ている。パリが大好きなギルに対して、イネズと両親はそれほど好きではない。また、ギルが小説家を目指すことも、イネズは気に入らない。イネズの友人であるヘレンとヘレンの夫であるポールと偶然会い、一緒にヴェルサイユ宮殿に行くことになる。ギルは、ポールに批判的で、「エセ知識人」と呼ぶ。

夜道を迷うギル

ヴェルサイユ宮殿を見学している時に、ギルが書いている小説がノスタルジー・ショップで働く人物を主人公にしていると聞いたポールは、主人公を「現代と適合できない人物」と評する。ワインの試飲会に出席したあと、イネズはポールたちとダンスに行き、ギルは1人で歩いてホテルまで帰ろうとする。だが、ギルはパリの夜道で迷ってしまう。

1920年代のパリへ

0時の鐘が鳴る。パリの夜道で迷うギル目の前に、アンティークな車がやって来る。誘われるがままに車に乗ったギルは、パーティに参加する。コール・ポーターがピアノを弾きながら歌うパーティで、ゼルダとF・スコット・フィッツジェラルドと会うギル。別の店では、ジョセフィン・ベイカーがダンスをしている。ギルは、1920年代のパリにいることに気づく。さらに、バーでアーネスト・ヘミングウェイと会い、ヘミングウェイはギルの小説をガートルード・スタインに見せてくれると話す。ギルが原稿を取りにホテルに向かおうとバーを出ると、2010年のパリに戻っている。

アドリアナとの出会い

翌日、ギルはイネズを1920年代のパリに連れて行こうとする。2人で車を待つが、イネズは待ちきれずにホテルに戻ってしまう。0時の鐘が鳴り、ヘミングウェイの乗る車が現れる。ギルはガートルード・スタインの家に連れて行かれる。スタインは、ギルの小説の原稿を読んで批評することを約束してくれる。また、ギルは、スタインの家に来ていたパブロ・ピカソと愛人のアドリアナと出会う。スタインは、ピカソが描いたアドリアナの絵を批判する。

骨董品店

翌日、ギルとイネズたちは、町で買い物をする。ギルは、コール・ポーターのレコードをかける骨董品屋の女性と話をする。その後、ポールたちと美術館に行き、ピカソが聞いたアドリアナの絵の解説をするポールに、聞いたばかりのスタインの言葉を使って反論する。夜になると外出するギルを不審に思ったイネズの父ジョンは、探偵を雇ってギルの行動を調べさせる。

シュールレアリスト

その夜、ギルは再び1920年代のパリを訪れる。パーティに参加し、アドリアナとパリの素晴らしさについて語り合うギル。アドリアナは19世紀後半のベル・エポック期のパリに憧れている。ギルはアドリアナに恋している自分に気づく。ダリ、マン・レイ、ルイス・ブニュエルに、他の時代の女性を愛していることを話すが、シュールレアリストである彼らは「それもありえる」と答える。

アドリアナの手記

再び1920年代のパリを訪れたギルは、アドリアナとヘミングウェイがアフリカ旅行に行ったことを聞く。また、小説を読んだガートルード・スタインからは、才能を認められる。2010年に戻ったギルは、1人で過ごす。骨董品店でコール・ポーターとレコードを買い、古書店でアドリアナの手記を見つける。手記には、アドリアナが自分に恋をしていることや、ピアスをプレゼントされたことが書かれている。イネズのピアスをアドリアナへのプレゼントとして持っていこうとするギルだったが、予定より早くイネズがホテルに戻ってきたために失敗する。

ベル・エポックのパリ

アドリアナへのプレゼントのピアスを購入したギルは、再び1920年代のパリを訪れる。アドリアナにキスをして、ピアスをプレゼントするギル。2人の目の前に馬車が現れる。馬車に乗った2人は、アドリアナが憧れているベル・エポック時代のパリに到着する。有名なレストラン「マキシム」で、2人はダンスを踊り、カンカンを見る。そして、ロートレック、ゴーギャン、ドガと会い、彼らがルネッサンス期に憧れていることを知る。アドリアナはベル・エポックのパリに残るという。人は現在に不満を持つことを知ったギルは、アドリアナに戻るように説得するが、アドリアナの意志は変わらない。

雨のパリ

1920年代のパリに戻ったギルは、手直しした小説をスタインに褒められる。さらに、イネズを元にした主人公の婚約者が、ポールを元にした男と浮気していることに、主人公が気づかない点が不自然だとヘミングウェイが言っていたことを聞く。2010年に戻ったギルが問いつめると、イネズはポールとの浮気を認める。ギルはパリに住むことをイネズに告げ、2人は別れることになる。1人になったギルは、夜の橋で、骨董品店の店員のガブリエルに声をかけられる。ギルがガブリエルをデートに誘うと、雨が降り出す。「雨のパリが一番すてき」と語るガブリエルとギルは、雨のパリを2人で歩いていく。

人物 1 ミッドナイト・イン・パリ

ギル・ペンダー

俳優:オーウェン・ウィルソン ギル・ベンダーは、ハリウッドでの売れっ子脚本家の道を捨てて小説家を目指している、・・・映画「ミッドナイト・イン・パリ」の登場人物。1920年代のパリや、当時パリに集った芸術家たちを愛している。金持ちの娘であるイネズと婚約しており、イネズとイネズの両親の4人でパリに旅行に来ている。イネズたちにパリの良さを訴えるが、理解してもら・・・
人物 2 ミッドナイト・イン・パリ

イネズ

俳優:レイチェル・マクアダムス イネズは、ギルの婚約者である、映画「ミッドナイト・イン・パリ」の登場人物。金持ち・・・の両親を持つ。脚本家をやめて小説家を目指すギルに不満を持っており、処女作が売れなかったら脚本家に戻ると約束させている。また、パリに住みたがるギルに対して、結婚後の新居はカリフォルニア州のマリブに決めている。両親のフランス旅行にギルとともにつ・・・
人物 3 ミッドナイト・イン・パリ

ジョン

俳優:カート・フラー ジョンは、イネズの父である、映画「ミッドナイト・イン・パリ」の登場人物。フランス・・・の会社との合併話のために、妻ヘレン、娘のイネズ、イネズの婚約者のギルと一緒にパリに来ている。政治的には共和党右派で、ギルと合わない。妻ヘレンとともに、ギルのことをよく思っていない。ギルが毎晩どこかに外出していることを怪しみ、フランスの探偵社・・・
セリフ・名言 1 ミッドナイト・イン・パリ

イネズ「どんな町にだって雨は降るじゃない?濡れるのがそんなにいいわけ?」

0:03:40頃 「ミッドナイト・イン・パリ」の最初のセリフ。パリを愛してやまな・・・いギルと、そうではないイネズの意見の違いが浮き彫りになる。イネズは、パリも1920年代も、それほど好きではなかった。ギルはこのあと、雨のパリが好きだという女性と出会うことになる。・・・
セリフ・名言 2 ミッドナイト・イン・パリ

ポール「ノスタルジーは拒絶だよ。苦悩する現代への。”黄金時代思考”とでも言うべき拒絶だ」

0:10:55頃 イネズが大学時代に憧れていたというポールも、妻とともにパリにや・・・って来ていた。レストランで偶然会ったポールたちは、イネズとギルとともにヴェルサイユ宮殿を見学に来る。ギルが書いている小説の主人公が、過去の物を売る「ノスタルジーショップ」の店員と聞いたポールの言葉。・・・
セリフ・名言 3 ミッドナイト・イン・パリ

ポール「セックスと酒。欲望の燃料は、能力を奪う」

0:14:00頃 フランス・ワインの試飲会にやってきたギルたち。少し酔ってイネズ・・・に言い寄るギルに対するポールの言葉。ちなみに博識のポールはフランス・ワインにも詳しい。・・・
音楽 1 ミッドナイト・イン・パリ

Si tu vois ma Mère

「Si tu vois ma Mère」は、アメリカのジャズ・ミュージシャンであ・・・るシドニー・ベケットによる楽曲。「ミッドナイト・イン・パリ」では、オープニングのパリの町並みを映し出した映像と、映画の終わりで雨が降ってきた時にガブリエルが「ぬれても平気」と言うシーンからエンドロールにかけて使われている(1:29:45頃)・・・
音楽 2 ミッドナイト・イン・パリ

Seul ce Soir

「Seul ce Soir」は、ポール・デュランが作曲した楽曲。「ミッドナイト・・・・イン・パリ」では、ギルとイネズが、ホテルでイネズの両親と会うシーンで使われている(0:04:55頃)。・・・
音楽 3 ミッドナイト・イン・パリ

Recado(リカード)

「Recado(リカード)」は、ブラジルのジャルマ・フェヘイラが1959年に作曲・・・したボサノヴァの曲で、ジャズのスタンダード・ナンバー。「ミッドナイト・イン・パリ」では、ギルやイネズたちが参加するワインの試飲会で流れている(0:13:20頃)。・・・
キーワード 1 ミッドナイト・イン・パリ

評価、興行収入

「ミッドナイト・イン・パリ」は高い評価を得た。アカデミー賞では、作品賞、監督賞、・・・脚本賞、美術賞の4部門にノミネートされ、脚本賞(ウディ・アレン)を受賞したほか、アカデミー賞以外にも多くの賞を受賞した。興行的にもヒットとなり、全世界の興行収入では1億5千万ドルを超えた。・・・
キーワード 2 ミッドナイト・イン・パリ

パリ

「ミッドナイト・イン・パリ」の舞台はパリである。映画の冒頭では、エッフェル塔、凱・・・旋門、ムーラン・ルージュ、モンマルトルの丘、セーヌ川、カフェ、ルーヴル美術館、オペラ座といったパリを代表する場所が、雨、夕暮れ、夜といったさまざまな姿で映し出される。このシーンでは、アメリカのジャズ・ミュージシャンであるシドニー・ベケットの・・・
キーワード 3 ミッドナイト・イン・パリ

脚本家、小説家

「ミッドナイト・イン・パリ」の主人公のギルは、ハリウッドで脚本家をしていた。売れ・・・っ子だったが、小説家を目指して、脚本家の道を絶つ。婚約者のイネズはギルの小説家転向に否定的で、処女作が売れなかった時には脚本家に戻るように、ギルに約束させている。 ギルが書いている小説は、「過去を逃れて」というタイトルで、昔のものを売って・・・
作品一覧