ストーリー・あらすじ紹介　マイノリティ・リポート

犯罪予知システム

2054年のワシントンD.C.には、未然に殺人事件を阻止するシステムが導入されている。プレコグと呼ばれる予知能力者が、被害者と加害者の名前と犯罪が実行される時間、犯罪が実行される時の断片的なイメージを示し、犯罪予防局の捜査官がデータを元に調査を行うというシステムである。システムによって殺人事件をはじめとする犯罪は劇的に減っており、全国での導入の賛否を問う投票日が近づいている。

ジョンが殺人を阻止

プリコグが殺人事件を予知する。犯罪予防局の捜査官であるジョン・アンダートンは、データを調べて犯行場所を突き止め、ギリギリのタイミングで妻と愛人を殺害しようとする男を逮捕する。その様子を、司法省のダニー・ウィットワーが見学する。仕事を終えて自宅に帰ったジョンは、6年前に行方不明となった息子のホログラムを見る。そして、違法な薬物を摂取して気持ちを落ち着かせている。

アガサが見せる映像

翌日、司法省のウィットワーが再び視察にやって来る。犯罪予防局の局長であるラマー・バージェスは、司法省を警戒している。プリコグの仕組みを聞いたウィットワーは冤罪の可能性について語る。ウィットワーが帰ったあと、ジョンはプリコグの1人であるアガサに抱きつかれ、「あれが見える」と聞かれる。アガサが示すスクリーンには、女性が溺死させられる映像が映し出されている。

溺死事件

溺死した女性の映像が気になったジョンは、逮捕された囚人が冬眠状態で収容されている施設を訪ねる。溺死事件をプリコグが予言したデータのうち、アガサの物だけがないことがわかる。ジョンはバージェスにそのことを報告する。一方、ジョンの自宅を調べたウィットワーは、ジョンが薬物を使用していることを知る。

ジョンが殺人犯と予知される

プリコグが新たな殺人事件を予言する。映像を分析したジョンは、自分がレオ・クロウという男を撃つ映像を見る。ウィットワーが自分を陥れるために細工したと考えたジョンは、映像のねつ造が可能かを聞くために、犯罪予言のシステムを作り上げたアイリス・ハイネマンの元に向かおうとする。車で向かう途中に自分の部下たちに追われるものの、何とか振り切る。

シーン 1

ジョンが殺人犯と予知される

プリコグと呼ばれる予知能力者によって、犯罪が予知できるようになった2054年のワ・・・シントンD.C.では、犯罪が実行されるまでに犯人を逮捕する「犯罪予防局」が設立されていた。犯罪予防局のチーフ捜査官であるジョン・アンダートンは、6年前に息子を失った悲しみを抱きながら、犯罪防止に情熱を燃やしていた。プリコグが新しい殺人事・・・

シーン 2

ジェットパックで追う捜査員から逃げるジョン

殺人犯であることが予知されたジョン。動揺するジョンは、犯罪予防局から逃げ出す。だ・・・が、虹彩認証によって、電車に乗っても、車に乗っても居場所が特定されてしまう。司法省のウィットワーは、逃げたジョンを犯罪予防局の捜査員に追わせる。上司のジョンを追う捜査員たちは、路地裏にいるジョンの前に現れる追いつめられたジョンだったが、・・・

ハイネマン博士

さらにウィットワーたちに見つかったジョンは、自動車組立工場に逃げ込む。ウィットワーとベルトコンベアで格闘になった末、完成した車に乗り込んだジョンはそのまま逃亡する。予言システムの開発者であるハイネマン博士を訪ねたジョンは、プリコグの意見が分かれることがあり、その時は少数派の意見は破棄されることを知る。さらに、プリコグの脳内にはデータが残っていることを教えてもらう。ジョンは、少数派の意見（マイノリティ・リポート）の存在を求めて、アガサの元に向かうことに決める。

眼球交換手術

町中に張り巡らされた虹彩認証を通り抜けるために、ジョンは闇医者のソロモンに眼球を取り換える手術を頼む。薄汚れたマンションの一室で手術が行われる。ジョンはこれまでの自分の眼球は持ち帰ると話す。一方、ジョンを追うウィットワーは、ジョンの別居中の妻であるララを訪ねる。ララはジョンの居場所は知らないと話し、ウィットワーを追い返す。

シーン 3

腐ったサンドイッチと牛乳

殺人犯と予知されたジョンは逃げ出す。予知データが改善されたと疑うジョンは、システ・・・ムの開発者の1人であるハイネマン博士を訪ねる。ハイネマン博士から、プリコグ（予知能力者）の結果は一致しないことがあり、少数の意見は「マイノリティ・リポート」と呼ばれることを聞いたジョン。自分の予知にもマイノリティ・リポートがあると考える。・・・

スパイダー

手術を終えたジョンは、目にした包帯を外すと失明するおそれがあるため、12時間は外さないように命じられる。1人となったジョンは、プールで一緒に遊んでいた息子がいなくなった6年前のことを思い出す。ジョンを追う犯罪予防局のフレッチャーとノットは、クモ型の機械であるスパイダーを、ジョンのいるアパートに放つ。スパイダーに追いつめられたジョンは、まだ6時間しか経過していないものの、スパイダーに目の虹彩をチェックさせ、別人として認識させる。

シーン 4

スパイダーとジョン

虹彩認証によって居場所を特定されないようにするために、眼球交換の手術を受けたジョ・・・ン。手術後、ジョンは医者から12時間は包帯を取ってはいけないと厳命される。12時間より前に包帯を取った時には、失明の恐れもあるという。そんな中、ジョンを追う犯罪予防局の捜査員が、ジョンのいるアパートに小型ロボットのスパイダーを放つ。スパ・・・

アガサを連れ出す

マイノリティ・リポートを手に入れるために、ジョンは犯罪予防局にやって来る。取っておいた以前の眼球で虹彩認証をパスして中に入ったジョンは、ウィットワーに見つかったためにアガサを連れ去る。予知されているジョンの犯罪実行時間まで、あと51分30秒となる。ジョンに車で連れ出されたアガサは、「もう予知はしたくない」とおびえた姿を見せる。

ショッピングモール

ジョンは、犯罪予防局のシステムを作ったエンジニアのライリーを訪ね、アガサの脳に残っているデータを調べてもらう。だが、そこにはマイノリティ・リポートはない。アガサは再び溺死事件の映像を見る。犯罪予防局の捜査官がやって来たために、ジョンはアガサを連れてショッピングモールへと逃げる。ジョンは、自分が殺人を犯す映像に映っていた男の看板を見つけ、予知された現場がホテルであることに気づく。

レオ・クロウ

レオ・クロウが泊まるホテルの部屋に向かうジョンとアガサ。クロウの部屋のベッドには、多くの子供たちの写真が置かれ、その中にはショーンの写真もある。クロウがショーンを誘拐したと思ったジョンは、部屋に姿を現したクロウに襲いかかる。予知通りにジョンはクロウに銃を向ける。だが、犯行時間になってもジョンは銃を撃たない。そんなジョンに、誘拐犯になりすますように依頼されたこと、ジョンに殺されれば家族に金が入る約束になっていることをクロウが話す。そして、クロウはジョンの持つ銃を自分に押し当てて引き金を引く。現場にやって来たウィットワーは、大量に残された写真を見て、過剰な証拠であると感じ、でっち上げられた殺人であることに気づく。

シーン 5

クロウ殺害を思いとどまるジョン

殺人を犯すことを予知されたジョン。だが、予知された殺害相手であるレオ・クロウは見・・・知らぬ人物であり、ジョンには心当たりがまったくなかった。予知が間違っていると考え、自分が殺人を犯さない「マイノリティ・リポート」を探すジョン。だが、マイノリティ・リポートは存在しなかった。そしてジョンは、予知された映像で自分がレオ・クロウを・・・

シーン 6

クロウの正体

見知らぬ男であるレオ・クロウを殺害すると予知されたジョン。予知は当たらないと思っ・・・ていたジョンだが、6年前に何者かに連れ去られた息子ショーンの写真がクロウの泊まるホテルの部屋に置かれているのを見つけ、クロウに銃を向ける。だが、ジョンは思いとどまり、殺害時間が過ぎていくのだった。クロウを逮捕しようとするジョンだったが、・・・

溺死事件の真相

ウィットワーはバージェスに、アガサが見ていた溺死事件の映像はマイノリティ・リポートであり、防止された犯行の方法とまったく同じ方法で被害者のアン・ライブリーを殺害した真犯人がいると話す。話を聞いたバージェスは、ウィットワーを撃ち殺す。一方、ララの家にアガサとやって来たジョンは、アン・ライブリーの事件を調べたためにワナにはめられたことや、アンがアガサの母親であることに気づく。だが、ララの家にやって来た犯罪予防局の捜査官によってジョンは逮捕され、アガサは元に戻される。

シーン 7

アン・ライブリー事件の真相

殺人を犯すと予知されたジョンを追う司法省のウィットワー。だが、ジョンがレオを撃っ・・・た現場を見て、証拠が過剰にあることから、でっち上げられた証拠であることを指摘する。さらにウィットワーは、ジョンが調べていたアン・ライブリー殺害事件について調べる。バージェスを呼んだウィットワーは、アン・ライブリー事件の予知映像を見てわか・・・

シーン 8

ショーンの未来

6年前に息子のショーンが何者かに連れ去られてしまったことがきっかけで、ジョンとラ・・・ラの夫婦仲は悪化し、別居していた。追われるジョンは、今はララが1人で住む家にアガサとともに逃げ込む。アガサは、ジョンとララの2人に、ショーンが送っていたであろう未来について語り、「この家には愛があふれていた」と語る。アガサの言葉を聞いたジョ・・・

式典

バージェスと話をしたララは、アンのことを知らないというバージェスが溺死と知っていることに気づく。ララは、収容所の管理者のギデオンを脅してジョンを釈放させる。式典に出席したバージェスは、ジョンから電話を受ける。そして式典会場には、アガサの見る過去のイメージがスクリーンに映し出される。予知システムにはアガサが必要なため、アガサを取り戻そうとするアンを、バージェスが森で溺死させる過去の出来事がスクリーンに映し出される。

バージェスの決断

プリコグたちが殺人を予言する。加害者はバージェスで、被害者はジョンである。銃を持ってジョンに近づくバージェス。ジョンを撃てば収容所送りとなり、撃たなければ予知は外れてシステムは崩壊する。バージェスは、自分を撃って命を絶つ決断をする。その後、ララはジョンの子どもを妊娠する。犯罪予知システムは廃止され、プリコグたちは秘密の場所で暮らしている。