ストーリー・あらすじ紹介　ロッキー

場末のリングで戦う男

アメリカ、ペンシルバニア州フィラデルフィア。1975年11月25日。教会のリングで、２人の男がボクシングの試合をしている。１人はロッキー・バルボア、もう１人はスパイダー・リコ。リコはロッキーに反則のヘッドバッド。怒ったロッキーは猛然とリコに殴りかかり、リコからKO勝ちを奪う。ロッカールームに戻ったロッキーとリコは、ファイトマネーをもらう。

パッとしない人生

ロッキーは、道端にゴミが多く落ちる通りを歩く。ペットショップの動物にちょっかいを出し、ボクシング・ジムの前を通り、焚き火を囲んで歌をうたう連中に挨拶をして、自宅に戻る。ペットの亀に金魚に話しかけ、鏡の前に立ち、少年時代の自分の写真と今の自分の顔を見比べる。その後、冷凍庫から氷をつかみ、ベッドに座り、スパイダーのヘッドバッドで出来た傷の上に氷を当てる。

心の拠り所、エイドリアン

翌朝、ロッキーはエイドリアンの働くペットショップへ。恥ずかしがり屋で物静かなエイドリアンに、ロッキーはジョークを言う。エイドリアンの上司は、猫のオリを掃除するようにエイドリアンに頼み、エイドリアンは外へ出て行く。

集金稼業

ロッキーは杖を片手に、口笛を吹きながら波止場を歩く。高利貸しのガッツォのために集金をして働くロッキーは、フォークリフトに乗った男を発見。逃げる男を捕まえて、200ドルを返さないと指を折ると言うロッキー。130ドルしかない男は、上着もやるから勘弁してくれとロッキーに頼む。ロッキーは男に警告を与えて、その場を去る。

ガッツォ

車の中で、取り立てた130ドルをガッツォに渡すロッキー。ガッツォは報酬として20ドルを渡し、明日取り立てる相手を伝える。運転手が試合で傷ついたロッキーの顔面を、「車に轢かれたみたいだな」とバカにし、ロッキーは腹を立てる。ガッツォはロッキーと話があると自動車を止めさせる。車から降りたガッツォは、指示通りに指を折らなかったロッキーを責める。「親指を折ると仕事ができなくなって、支払いができなくなる」というロッキーの言い分も、「指示に従わないと俺の評判にかかわる」とはねつけ、車に戻るガッツォ。路上に立つロッキーに、「マヌケ野郎」とバカにする運転手。ロッキーは、運転手に「指をへし折ってやる！」と怒鳴る。

開かないロッカー

ロッキーがジムへ行くと、いつも使っているロッカーが開かない。消火器でカギを壊して開けると、他のボクサーのものが入っていた。ロッキーの用具は、ズタ袋に入れられて、フックに掛けられていた。トレーナーのミッキーに詰め寄るロッキーだが、「引退を考えな」と言われてしまう。

再びエイドリアン

夜になり、ロッキーはペットショップで働くエイドリアンの元に。ロッカーを奪われたことをグチるがエイドリアンは返事をしない。ロッキーは小鳥たち相手に軽口を叩き、エイドリアンに「この辺は危ないからタクシーで帰りな」と言って、ペットショップを出て行く。

エイドリアンの兄ポーリー

ロッキーは酒場「ラッキー・セブン」へ。エイドリアンの兄ポーリーに会うためにトイレに行く。エイドリアンが冷たいと文句を言うロッキー。「エイドリアンは脳みそが足りない」というポーリーを連れて店内に戻る。ポーリーは明日の感謝祭に遊びに来いと誘い、店を出て行く。ロッキーとバーテンダーは、テレビで放映されているボクシング世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリードが、次の試合について語るのを見る。アポロを「腰抜け」扱いするバーテンダーだが、ロッキーは「ヤツは実力でチャンピオンになった」と擁護する。ロッキーはイラ立ちながら店を出る。

マリーにお説教

酒場からへの帰り道で、たむろする十代の連中の中に、知り合いの妹マリーを見つけるロッキー。マリーを家に送りながら、ロッキーはタバコをやめさせ、「口の悪い女は評判が悪くなる」と説教をする。玄関の前まで来たマリーは、ロッキーに「バカ野郎！」と一言。ロッキーは、「勝手にしろ」と歩み去る。

アポロが無名のボクサーにチャンスを

アポロの対戦者がケガで試合をできないことが判明。アポロ、トレーナーのトニー、プロモーターのジャーゲンスは、どうすべきかを検討している。試合まで5週間しか無いため、世界ランカーと試合を組むのは難しい。議論が行き詰ったところで、アポロが無名のボクサーにチャンスを与えることを思いつき、みんな賛同する。

再びガッツォ

ガッツォの乗る車から降りたロッキーは、今日の取り立て相手と金額をガッツォに確認する。ガッツォに誰かとデートをするのかを聞かれ、エイドリアンのことを教える。運転手に「あの女は動物園がお似合いだ」とバカにされて怒ったロッキーをガッツォはなだめ、50ドルを渡す。車が発進する際に、再び運転手は「動物園だぜ」とバカにする。

ロッキーが選ばれる

アポロはボクサー名鑑をめくりながら、チャンスを与える相手を探している。アポロが目に止まったのは、”イタリアの種馬（イタリアン・スタリオン）”ロッキー・バルボアだった。「サウスポーはやばい」というトニーのアドバイスも聞かず、”イタリアン・スタリオン”の語感を気に入るアポロ。

エイドリアンをデートに誘う

ロッキーとポーリーが、歩きながら話をしている。精肉工場の仕事がきついから、集金係としてガッツォに紹介して欲しいと頼むポーリーだが、ロッキーはやんわりと断る。ポーリーの家に着いた２人。料理をしていたエイドリアンが出てくるが、ロッキーの姿を見てキッチンに戻ってしまう。ポーリーは「デートに行きな」とエイドリアンに言うが、エイドリアンは嫌がり、寝室にこもってしまう。ドア越しに説得するポーリー。出てきたエイドリアンが「七面鳥を焼いているからダメよ」というのを聞いたポーリーは、キッチンの七面鳥を窓から外に放り投げてしまう。泣きながら寝室に戻るエイドリアン。ポーリーはロッキーに説得するように言い、ロッキーはドア越しにエイドリアンに語りかけるが、返事はない。「デートして楽しもうぜ」と、ドアに向かって語りかけるロッキー。突然ドアが開くと、コートを着て帽子をかぶり、出かける準備が万全のエイドリアンがそこにいる。2人は出かける。エイドリアンはスケートが好きなことを、ポーリーはロッキーに教える。

ロッキーとエイドリアンの初デート

スケートリンクにやって来たロッキーとエイドリアン。感謝祭のために早じまいしていたが、係員に頼んで10ドルで10分間だけ滑らせてもらうことに。2人で滑りながら、ロッキーはボクシングを始めた理由やサウスポーについてをエイドリアンに語る。

シーン 1

ロッキーとエイドリアンの初デート

しがないボクサーのロッキーは、ペット屋で働く地味で引っ込み思案のエイドリアンに恋・・・をしている。感謝祭の夜、ロッキーがエイドリアンをようやく連れ出しての初デート。エイドリアンの兄ポーリーから、「エイドリアンはスケートが好き」という情報を聞き、スケートリンクに繰り出す。あいにく感謝祭のために早じまいしていたが、スタッフに頼ん・・・

エイドリアンとキス

ロッキーとエイドリアンは、ロッキーの家の前に。中に入るように言うロッキーだが、エイドリアンは帰ろうとする。「珍しい動物がいるぜ。中に入りなよ」とロッキーはドアを開けて先に中に入り、エイドリアンもためらいながら中に。ソファの自分の隣に座るように言うロッキーだが、エイドリアンはためらっている。兄に電話をしたいというエイドリアンに、「俺が電話をしてやる」と窓を開けて、「ポーリー、妹は俺の家にいるぜ！」と叫ぶロッキー。帰ろうとするエイドリアンを止め、メガネと帽子を取って褒める。ロッキーはキスをして良いかを聞き、エイドリアンにキスをする。

クズの人生

翌日、ロッキーはミッキーのジムへ。ミッキーからジャーゲンスがスパーリングパートナーにロッキーを探しているようだと言う。同じことをロッキーが繰り返して言うと、ミッキーは「そう言っただろう！」と、ロッキーを怒鳴りつける。ロッキーはなぜずっと冷たいのかを聞くと、ミッキーは「才能があっていいボクサーになれたのに、借金取りの集金屋になりやがって」とジムに響き渡る声で怒鳴る。ロッキーは「生きるためだ」というが、ミッキーに「クズの人生だ」と言われてしまう。

シーン 2

クズの人生

トレーナーのミッキーが呼んでいると聞いて、ミッキーのいるジムへやって来たロッキー・・・。チャンピオンのアポロの関係者が訪ねてきたのだという。２人は、世界戦のチャンスが回ってくることをまだ知らない。この前から描かれているように、ミッキーはロッキーに対して冷たい。「6年も通ってるのに、なぜそんなに冷たい？理由を教えろ！！」と怒鳴・・・

一生に一度のチャンス

ロッキーがジャーゲンスを訪れる。喜んでスパーリングパートナーを引き受けるというロッキーに、アポロと戦わないかと話すジャーゲンス。ロッキーは断る。「一生に一度のチャンスだぞ」と話すジャーゲンス。ロッキーはしばし考える。

戦うことに決めたロッキー

ポーリーの家で、ロッキーとエイドリアンとポーリーはテレビを見ている。テレビでは戦うことになったアポロとロッキーへのインタビューが放映されている。ロッキーに何か手伝わせてくれというポーリーだったが、ロッキーは断る。ポーリーは部屋を出て悪態をつく。ロッキーは帰ることにし、エイドリアンと外に。

準備に500ドルくれるガッツォ

道端でロッキーとガッツォが話をしている。ガッツォはロッキーに「準備に必要だろ」と500ドルを渡してやる。

ロッキーとミッキーの和解

ミッキーがロッキーの家にやって来る。ミッキーは、自身のボクサー人生、耳をケガしたこと、マネージャーが重要であることを話し、自分をトレーナーにして欲しいと頼む。ロッキーは、「10年前に助けて欲しかった」と申し出を断り、トイレに。ミッキーが出て行くと、ロッキーは大声でミッキーへの不満をぶちまける。外に出たミッキーが路上を歩いていると、ロッキーが出てきてミッキーの元に。2人は和解し、パートナーとなる。

シーン 3

ロッキーとミッキーの和解

チャンピオンのアポロとタイトルマッチをすることになったロッキー。彼の元をミッキー・・・が訪れる。ロッキーに冷たかったそれまでとは打って変わって、穏やかに、過去の自分の試合や全盛期についての話をするミッキー。そしてミッキーは、「マネージャーをやらせてくれ、お前を助けてやる」とロッキーに頼む。「１０年前に助けて欲しかった！」とミ・・・

生タマゴの一気飲み

4時、目覚まし時計のベルがなる。ロッキーはベッドから起き上がり、生タマゴを一気飲みし、ロードワークを始める。フィラデルフィア美術館前の階段を、息を切らしながら何とか駆け上がる。

シーン 4

生タマゴの一気飲み

ロッキーの名（迷？）シーンにあげられる、生卵５個を一気飲みするシーン。アポロ・・・とのタイトルマッチに向け、トレーニングを開始するロッキー。朝４時。目覚まし時計が鳴り、ラジオをつけて、ベッドから起き上がる。生卵５個をコップに入れて、一気に飲み干す。ボクサーにもかかわらず、酒もタバコもやっていたロッキー。短期間で体を鍛・・・

生肉を殴る

ロッキーは、ポーリーが働く精肉工場へ行き、エイドリアンについて話す。エイドリアンについて汚い言葉を使うポーリー。ロッキーはポーリーに対し、「ガッツォに紹介できないのはそういうところだ」と言う。怒ったポーリーがぶら下がっている生肉を殴る。それを見たロッキーも生肉を殴る。ロッキーはポーリーが準備してくれた肉をもらって帰る。

ロッキーにせがむエイドリアン

ポーリーの家で、肉を殴って血まみれになったバンテージをほどいてやるエイドリアン。エイドリアンはロッキーにキスをしようとするが、「試合まではダメだ」とロッキーは断る。エイドリアンはキッチンに行くが、ロッキーは追いかけてエイドリアンに謝り、抱きしめる。

トレーニング開始

ロッキーはミッキーとトレーニングを開始。両足にヒモを結んで、バランスを覚えさせようとするミッキー。ロッキーのサインをもらおうと2人の少女がやって来るが、ミッキーは追い返し、ロッキーに対して「エイドリアンに手を出しちゃいけねぇ。女は足に来るんだ」とアドバイス。「エイドリアンが本当に好きだ」というロッキーに、「それなら彼女に教われ！」と怒鳴る。

シーン 5

女は足にくる

ロッキーの印象に残るセリフの１つ。「女は足にくるんだ（Women weaken ・・・legs）」が登場する。バランスの良くないロッキーを矯正するために、ヒモを使ったトレーニングをさせるミッキー。さらに、エイドリアンと付き合っていることを知っているミッキーは、エイドリアンとの肉体関係も禁止する。経験に裏打ちされたトレ・・・

バッカスが家族に

ジョギングしながら家に戻るロッキー。ロッキーの大好きな犬のバッカスとエイドリアンが待っている。サプライズでエイドリアンが買ってくれたのだった。ロッキーはバッカスと一緒にロードワークをする。

テレビの取材

ロッキーがポーリーの働く精肉所に行くと、ポーリーが連れてきたテレビクルーが。ロッキーは、嫌がりながらもインタビューに応じ、生肉を殴るトレーニングを披露する。アポロのオフィスで、テレビでその映像を見ていたアポロのトレーナーのトニーは、ロッキーが本気であることを知る。

シーン 6

生肉を殴るロッキー

生タマゴを一気飲みするシーンと並ぶ、ロッキーの名（迷）シーンの１つが、ロッキーが・・・生肉を殴るトレーニングだ。肉を貯蔵する冷凍庫で働くエイドリアンの兄ポーリー。ロッキーは、ポーリーが生肉を殴るのを見て、試しに殴ってみると気持ちが良かったようで、トレーニングに採用する。機を見るに敏なポーリーは、話題になると思ったのか、テ・・・

ブチ切れるポーリー

クリスマス・イヴ、ポーリーが酔っ払って家に帰ってくる。家では、ロッキーとエイドリアンがクリスマス映画をテレビで見ている。「ポーリーには困ったもんだ」と話す2人の会話を聞いたポーリーは、「2人とも出て行け！」と怒鳴り散らす。2人が出て行かないのを見ると、バットを持って、「ロッキーの腕を折ってやる」と脅す。バットを振り回し、テーブルやランプを壊し、「妹をくれてやったのに！」などと絶叫する。エイドリアンに対しても、「俺が面倒を見てやった！」と怒鳴るが、「面倒を見たのは私よ！」と逆にエイドリアンに怒鳴り返される。だが、「淫売！」と言われたエイドリアンは、泣きながら自分の部屋へ駆け込んでいく。怒ったロッキーがポーリーを殴ろうとするが、謝るポーリーを見て思いとどまる。ロッキーはエイドリアンの部屋に行き、エイドリアンは家を出てロッキーの部屋で一緒に移ることにする。

シーン 7

ブチ切れるポーリー

印象的なセリフの１つ。「兄さんはブタよ！（Only a pig would sa・・・y that!）」が登場する。世界タイトルの挑戦権を得たロッキーは一躍有名になり、エイドリアンとの関係も深まる。一方で、エイドリアンの兄ポーリーは、代わり映えしない生活を送っている。ロッキーとエイドリアンが自分の陰口言っているのを聞いた・・・

ポーリーと仲直り

ミッキーの元で、トレーニングを重ねるロッキー。ミッキーはロッキーにカットマンのアル・シルヴァーニを紹介する。サンドバッグを殴るロッキーの元にポーリーがやって来て、宣伝の仕事に協力して欲しいと頼む。ロッキーは、金になるなら好きにするように言う。

階段を駆け上がるロッキー

ロッキーのトレーニングは佳境に。ロードワークをし、パンチングボールを叩き、片腕立て伏せをし、腹筋をし、肉を殴る。ロードワークの最後には、フィラデルフィア美術館前の階段を一気に駆け上がれるようになっている。

シーン 8

階段を駆け上がるロッキー

超有名なテーマ曲「Gonna Fly Now」をバックに、ロッキーがトレーニング・・・を行う。ロードワークの終わりでは、全力疾走でフィラデルフィア美術館の正面階段を駆け上がる、有名なシーンが待っている。トレーニングを開始した当初は、駆け上がることができなかったフィラデルフィア美術館の正面階段も、今では全力で駆け上がること・・・

試合前夜

ロッキーとエイドリアンは一緒のベッドに横になっているが、ロッキーは眠れない。ベッドから出たロッキーは、試合会場のスペクトラム・アリーナに向かう。ロッキーはリングの真ん中に立ち、準備の整った試合会場を見る。ロッキーが部屋に戻り、目を覚ましたエイドリアンに「負けてもいい。最後までリングに立っていたら、自分がゴロツキではないことを証明できる」と話す。

試合当日

1976年1月1日、ロッキーとアポロの試合当日となる。リングに向かうロッキーに、エイドリアンは「幸運を」と声をかける。ポーリーが準備した精肉店名の入ったダブダブのガウンを着たロッキーが入場すると、観衆から歓声が上がる。アポロがワシントンとアンクル・サムの格好で入場してくる。客席にはポーリーとガッツォの姿も。ゲストとしてジョー・フレージャーが紹介され、ロッキーとアポロを激励する。

試合開始

試合開始のゴングが鳴る。アポロは軽快なフットワークとジャブで余裕を見せるが、ロッキーの豪快なアッパーカットが当たり、アポロはダウン。観衆は大歓声を上げる。ロッキーの馴染みの酒場のテレビで試合を見ている客たちも熱狂。アポロは立ち上がり、試合を再開。アポロのパンチが炸裂するが、ロッキーも反撃。激しい打ち合いで第1ラウンドが終了する。

シーン 9

ロッキー、アポロから人生初のダウンを奪う

「階段を駆け上がるロッキー」「エイドリアンの名を叫ぶロッキー」と並ぶ、ハイライト・・・シーン。ついに運命の試合がやってきた。余裕綽々のアポロは、ジョージ・ワシントンの格好（白いカツラをかぶっている）をして入場し、リングに上がったらアンクル・サム（第一次世界大戦での兵士募集のポスターで、こちらに向かって指を指し、「I wa・・・

激しい打ち合い

第2ラウンドも激しい打ち合いとなる。ラウンドを重ねるに連れ、ロッキーもアポロも流血し、目の周りは腫れ上がる。ロッキーの右目は塞がってしまい、アポロも疲労の色が濃い。14ラウンド。アポロの猛攻にロッキーはダウン。ロッカールームにいたエイドリアンも通路にやって来て、必死に立ち上がろうとするロッキーの姿を見ている。ロッキーは立ち上がり、試合再開。ロッキーが強烈なボディブローを放ち、アポロは苦悶の表情を見せる。ゴングが鳴り、コーナーに戻る2人。右目が腫れ上がって見えないロッキーは、瞼の上を切って見えるようにしてもらうよう頼む。一方のアポロも「棄権したほうが良い」という忠告をはねのける。

ファイナル・ラウンド

最終ラウンドのゴングが鳴る。痛めたアバラをかばいながらも強烈なパンチを放つアポロ。ボディの連打から顔面へのパンチでアポロを追い詰めるロッキー。熱狂した観衆の「ロッキー」コールの中、グロッキー状態のアポロがダウン寸前となったところで試合終了のゴングが鳴る。アポロはロッキーに「リターンマッチはやらないぞ」と言い、ロッキーも「俺もだ」と答える。リングには大勢のセコンド陣やレポーターたちが流れ込む。レポーターがロッキーに質問を浴びせるが、ロッキーはエイドリアンの名前を叫ぶ。エイドリアンは観衆の中をリングに向かう。判定の結果、アポロの勝利が告げられるが、ロッキーの耳には入らず、エイドリアンの名前を叫び続ける。ポーリーに助けてもらい、リングに上がったエイドリアンはロッキーの元に。2人は互いに「愛してる」と言い、抱き合う。