ストーリー・あらすじ紹介　レヴェナント：蘇えりし者

ヒュー・グラス

1820年代のアメリカ北西部。ヒュー・グラスが息子のホークに、息が続く限り戦い続けなければならないことをポーニー族の言葉で語る。さらに、亡くなったポーニー族の妻を腕に抱いてうなだれるグラスの姿が映し出される。

アリカラ族の襲撃

ミズーリ川で、アンドリュー・ヘンリーが率いる毛皮を捕獲ハンターのガイドを務めるグラスは、ホークと一緒にヘラジカを仕留める。一行は、エルク・ドッグがリーダーのアリカラ族の襲撃を受ける。エルク・ドッグは娘のポワカを探していた。多くの仲間が倒される中、グラスたちは船で逃げる。グラスの主張により、船を捨てて陸路でカイオワ砦に向かうことになる。グラスの意見に反対のフィッツジェラルドは、グラスに突っかかり、ネイティブ・アメリカンの血を引くホークを侮辱する。

ハイイログマに襲われるグラス

森を進んだグラスは、ハイイログマ（グリズリー）に襲われる。重傷を負いながらも銃をハイイログマに向けて撃つグラスだったが、さらなる攻撃を受ける。グラスは手にしたナイフをハイイログマの腹部に何度も刺し、一緒にガケから落ちる。ハイイログマは死ぬものの、グラスも動けない。グラスを見つけたヘンリーたちは急いで手当てをする。

置いていかれるグラス

アリカラ族のエルク・ドッグはフランス人の毛皮商人と交渉し、グラスたちから奪った毛皮を5頭の馬と交換する。瀕死のグラスはタンカで運ばれる。だが、厳しい道中を運ぶのは無理と判断したヘンリーは、グラスの最期を見届けて埋めてやる人員を募る。ホークとブリジャーが名乗りを上げ、フィッツジェラルドは300ドルをもらえることを条件に引き受ける。森の中で寝かされた、グラスは苦しみながら妻が死んだ時の情景などを思い浮かべる。

ホークを殺すフィッツジェラルド

なかなか死なないグラスにいら立ったフィッツジェラルドがグラスを殺そうとするが、ホークに見つかって止められる。2人はもみ合いとなり、フィッツジェラルドはホークをナイフで刺し殺す。その様子を見るグラスだったが、傷のために声を上げることができない。川から戻って来たブリジャーにアリカラ族が近くにいると話したフィッツジェラルドは、生きているグラスを穴に埋めて去って行く。フィッツジェラルドの行動に反対するブリジャーだったが、グラスに謝りながら水筒を置き、フィッツジェラルドのあとを追う。

よみがえるグラス

少し体を動かせるようになったグラスは、穴から出てホークの死体まで這っていき、「おまえのそばにいる」と話しかける。一方、ブリジャーはフィッツジェラルドがアリカラ族を見た話がウソだと気づいてショックを受ける。フィッツジェラルドにライフルを向けるブリジャーだが、フィッツジェラルドにライフルを奪われてしまう。フィッツジェラルドはライフルの引き金を引くが、火薬が入っていないためブリジャーは助かる。

回復

少し体を動かせるようになったグラスは、這いつくばってフィッツジェラルドたちを追う。途中で、動物の骨に残された骨髄や、木の根を食べるグラス。ようやく川に到達したグラスだったが、のどの傷がふさがっていないために水を飲んでもむせてしまう。グラスは火薬を使ってのどに火をつけ、傷をふさぐ。ツエを使って歩けるようになるなど、グラスは少しずつ回復していく。

川を逃げるグラス

川でアリカラ族に見つかったグラスだったが、急流に流されることで生き延びる。凍えるグラスは火を起こして暖を取り、川で魚を捕まえて生のまま食べる。フィッツジェラルドとブリジャーは、多くの死体が転がるネイティブ・アメリカンの集落を見つける。生き残った女性を見つけたブリジャーは、フィッツジェラルドに内緒で食べ物を残してやる。

ヒククとの出会い

グラスは、パイソンの死体を食べているネイティブ・アメリカンのヒククを見つける。ヒククに分けてもらった生肉を食べたグラスは眠りにつく。目を覚ましたグラスからクマに襲われたことを聞いたヒククは、グラスの傷を見て体が腐り始めていると告げる。また、ヒククはスー族に家族を殺され、ポーニー族を探していることを話す。グラスはヒククの馬に一緒に乗せてもらう。

治療

フィッツジェラルドとブリジャーはカイオワ砦に到着する。ヘンリーにグラスを埋葬したとウソをつくフィッツジェラルド。ブリジャーは良心の呵責を感じるが、何も言えない。一方、グラスは体力の限界に達して動けなくなる。ヒククは、グラスの傷に薬草を塗り、木で囲んだ中で火をたいてやる。グラスは教会でホークと再会する夢を見る。

馬を奪う

目を覚ましたグラスは、自分を助けてくれたハククがフランスの毛皮を捕獲する一行によって殺され、木からつるされているのを見る。一行が近くにキャンプを張っていることに気づいたグラスは、レイプされているネイティブ・アメリカンの女性（ポワカ）を助け、馬を奪って逃げる。ポワカも元から逃げることに成功する。

馬の中で暖を取る

アリカラ族に追われたグラスは、馬に乗って逃げる途中でガケから落ちる。負傷したグラスは、死んだ馬の内蔵を取り、裸で馬の中に入って暖を取る。朝になり、歩いてカイオワ砦に向かうグラス。一方のカイオワ砦では、フランス人の毛皮を捕獲する一行の1人が、助けを求めてカイオワ砦にやってくる。グラスが落としていった水筒を見たヘンリーは、仲間が近くにいると考えて捜索に向かう。

カイオワ砦に到着

グラスを発見したヘンリーは、急いで砦に戻ってフィッツジェラルドを探すものの、すでに逃げたあとと分かる。虚偽の報告をしたブリジャーを牢に入れるヘンリーに対し、ブリジャーはフィッツジェラルドに脅されただけと擁護するグラス。すぐにフィッツジェラルドを追おうするヘンリーだったが、グラスは自分も一緒に行くと主張する。

フィツカラルド捜索

翌日、グラスとヘンリーはフィッツジェラルドの捜索に出発し、二手に分かれてフィッツジェラルドを探す。フィッツジェラルドはヘンリーを撃ち殺す。ヘンリーの死体を見つけたグラスは、木の枝を使ってヘンリーの死体をグラスに見えるように馬に乗せ、フィッツジェラルドに撃たせる。確認に来たフィッツジェラルドをグラスは近くから撃つが、銃弾はフィッツジェラルドをかすめる。

復讐は神の手の中に

逃げたフィッツジェラルドとグラスは、川沿いで格闘となる。フィッツジェラルドはナイフ、グラスはオノを武器に戦う。フィッツジェラルドを追いつめたグラスはとどめを刺そうとするが、川の向こうにアリカラ族の族長のエルク・ドッグやポワカたちがいるのを見つける。「復讐は神の手に委ねるべき」と考えたグラスは、フィッツジェラルドを川に流す。エルク・ドッグはフィッツジェラルドを殺し、その場から去っていく。復讐を果たしたグラスは、妻の幻影を見ながら、森の中をさまよい歩く。