ストーリー・あらすじ紹介　メトロポリス

未来都市メトロポリス

2026年、未来都市のメトロポリスでは、労働者たちが働く地下の世界が繁栄する地上の世界を支えている。労働者たちはエレベーターで工場に向かい、10時間交代で厳しい労働に従事している。富裕層は繁栄を謳歌し、富豪の息子たちは「御曹司クラブ」と呼ばれる場所で楽しい日々を送っている。ある日、メトロポリスの支配者フレーダーセンの息子であるフレーダーは、労働者の子どもたちを連れて「御曹司クラブ」に無断でやって来た女性マリアを目撃する。

心臓機械の事故

マリアのことが気になったフレーダーは、マリアを追いかけて地下工場にやって来る。地下工場では巨大な“心臓機械”を労働者が操作している。過労で1人の労働者が倒れてしまったために機械が爆発し、多くのケガ人が出る。その様子を、フレーダーはモロク神の幻影と重ね合わせる。ショックを受けたフレーダーは、父の元に報告に向かう。

解雇されるヨザファート

息子から事故について聞いたフレーダーセンは、本来報告をするべき部下のヨザファートを叱責する。さらに、心臓機械の責任者であるグロートが、労働者が地図を持っていたことを報告。この件についても報告がなかったことから、フレーダーセンはヨザファートを解雇する。自殺しようとするヨザファートを止めたフレーダーは、いったん自宅に帰るように話す。フレーダーセンは、影なき男にフレーダーを見張るように命じる。

科学者ロートヴァング

フレーダーは、再び地下の工場にやって来る。倒れかけた労働者を見つけたフレーダーは仕事を代わってやることにし、服を交換する。フレーダーは労働者の服のポケットに地図を見つけ、別の労働者からあとで集会があることを告げられる。一方フレーダーセンは、科学者ロートヴァングを訪ねる。2人はフレーダーの母親であるヘルを巡ってかつてライバルだった。ロートヴァングは、アンドロイドが完成間近であることをフレーダーセンに告げる。

カタコンベ

フレーダーセンはロートヴァングに、労働者が持つ地図について聞く。ロートヴァングは古いカタコンベの地図であることを教え、2人は建物の地下からカタコンベに向かう。一方、重労働を終えたフレーダーも、集会の行われるカタコンベに向かう。カタコンベではマリアが労働者たちにバベルの塔の話をし、頭脳と手をつなぐ媒介者が救ってくれると説く。その様子をフレーダーセンとロートヴァングが見つめる。

フレーダーとマリア

話を終えたマリアは、1人残ったフレーダーの姿を見て、媒介者が現れたと考える。マリアはフレーダーにキスを与え、2人は翌日に大聖堂で会う約束をする。息子の姿を見ていなかったフレーダーセンは、混乱を引き起こすために、ロートヴァングが作っているアンドロイドをマリアの顔にするように命じる。ロートヴァングは、フレーダーの命が危なくなることを知りながらも引き受け、マリアを誘拐する。

アンドロイドが誕生

翌日、大聖堂にやって来たフレーダーだったが、マリアは来ない。一方、ロートヴァングから逃げようとするマリアは悲鳴を上げ、外を歩いていたフレーダーが悲鳴を聞く。ロートヴァングの家に押し入ったフレーダーだったが、閉じ込められてしまう。ロートヴァングはマリアを眠らせ、アンドロイドとつなげて装置を起動する。マリアの姿をしたアンドロイドが誕生する。

男たちを狂わせるアンドロイド

ロートヴァングは、アンドロイドをフレーダーセンの元に連れていく。フレーダーセンはアンドロイドに、マリアがしてきたことを破壊するように命じる。そこに駆けつけたフレーダーは、父とマリアが一緒にいると勘違いし、ショックで気を失う。アンドロイドは妖艶なダンスなどでヨシワラの男たちを魅了し、男たちは自分を見失っていく。

扇動

目を覚ましたフレーダーは、ヨザファートからアンドロイドの話を聞き、一緒にカタコンベに向かう。カタコンベでは、アンドロイドをマリアと信じる労働者に、アンドロイドが反乱を起こすように扇動している。フレーダーがマリアではないことを叫ぶが、労働者に襲われてしまう。アンドロイドに先導された労働者たちは、工場を破壊に向かう。一方、本物のマリアは、ロートヴァングの元から逃げ出す。

子どもたちを救出

労働者の反乱を聞いたフレーダーセンだったが、労働者を制御する口実になることから何も手を打たない。アンドロイドが機械を破壊すると、労働者の町に水があふれ出す。町にやって来たマリアは、同じく町にやって来たフレーダーと再会。家に残されていた労働者の子どもたちを集めて通気孔から逃げ、フレーダーが安全な場所である御曹司クラブに連れて行く。

火あぶりになるアンドロイド

子どもたちの命が危ないことに気づいた労働者たちは、自分たちを扇動したアンドロイドを殺すためにグロートを先頭に町へと向かう。ヨシワラから出てきたアンドロイドは捕らえられ、火あぶりにされる。一方、町へと出てきたロートヴァングは正気を失っている。マリアをかつて愛したヘルと思い込んだロートヴァングは、大聖堂に逃げるマリアを追いかける。