火星に憧れるクエイド

未来の地球。建設労働者でローリーと結婚しているダグラス・クエイドは、黒髪の女性と火星にいる夢を繰り返し見る。自分の居場所は地球ではないと感じ、火星に移住したいクエイドだったが、ローリーは反対する。仕事に向かう途中の地下鉄で、理想の休暇を本物の記憶と同じように脳に埋め込む「リコール社」のCMを見たクエイドは、興味を惹かれる。

リコール社

同僚のハリーからリコール社に行かないように言われたクエイドだったが、リコール社で火星旅行の記憶の埋め込みを依頼する。さらに、自分が秘密諜報員となるオプションを注文する。さらに女性のタイプを聞かれると、黒髪、筋肉質、奔放で従順なタイプを選ぶ。眠りに落ちたクエイドだったが、記憶の移植前に暴れ出す。鎮静剤で眠らされたクエイドは、リコール社の記憶を消されて、意識のないままタクシーに乗せられる。

ローリーの襲撃

タクシーで目を覚ましたクエイドは、地下鉄の駅でハリーと男たちに捕らえられる。クエイドは反撃し、全員を殺す。家に帰ったクエイドは、リコール社に行ったことが原因でハリーに襲われたことをローリーに話す。ローリーはボスで恋人のリクターに連絡をし、クエイドを殺そうとするが失敗する。襲われたことに驚くクエイドに、クエイドの記憶は偽物であることをローリーが告げる。

ハウザーからの司令

リクターと手下がやって来たために、クエイドは地下鉄に乗って逃げる。だが脳に発信機が埋め込まれているため、リクターたちは居場所を知る。安ホテルの部屋に入ったクエイドは、火星で一緒だったという男から連絡を受け、スーツケースを渡される。男は姿を消し、リヒターたちに見つかったクエイドは廃工場に身を隠す。スーツケースを開けたクエイドは、モニターに映し出された自分の映像を見る。映像の男はハウザーと名乗り、火星を支配しているコーヘイゲンの手下だったが、コーヘイゲンが悪事を働いている証拠を知ったために、新しい記憶を埋め込まれたと説明される。そして、火星のホテル・ヒルトンに向かうように命じられる。

火星へ

クエイドが火星に到着する。太った女性に変装して通関所を通ろうとしたクエイドだったが、正体がバレてしまい、リクターに追われる。逃げ切ったクエイドは、ハウザーから指示されていたホテル・ヒルトンに向かう。一方、クエイドの脳にある情報が火星の反乱組織に漏れることを恐れるコーヘイゲンは、リヒターを生け捕りとするように命じる。

メリーナ

ホテル・ヒルトンでクエイドは、かつての自分が預けていた荷物を渡される。荷物は、ヴィーナス街にある酒場「最後の楽園」のチラシで、「メリーナに会え」と書かれている。ベニーの運転するタクシーで「最後の楽園」に向かったクエイドは、メリーナと話をする。メリーナはクエイドが夢に見る女性とそっくりだった。かつてコーヘイゲンの回し者だったとメリーナに言われ、クエイドは追い出される。

ローリーを殺害

ホテルの部屋に戻ったクエイドの元に、リコール社のエッジマー博士とローリーが現れる。エッジマーは、今いる世界は夢の中であり、本当のクエイドはリコール社で眠っていると話す。このままではクエイドが危険な状態となると説明したエッジマーは、目を覚ますために薬を飲むように話す。信じないクエイドがエッジマーを撃ち殺すと、隣室から兵士たちが現れてクエイドを連行しようとする。そこに現れたメリーナが兵士を撃ち殺し、クエイドはローリーを射殺する。愛するローリーが殺されたリヒターは怒る。

クアトー

ベニーのタクシーで「最後の楽園」に向かうクエイドとメリーナを、リヒターたちが追う。「最後の楽園」についたクエイドたちは、隠し扉の奥にある洞窟の先を進む。コーヘイゲンはリヒターに撤退を命じ、ヴィーナス街の酸素供給を止め、クエイドを引き渡すように命じる。クエイドは、洞窟の先で反乱軍のリーダーであるミュータントのクアトーと会う。クアトーはクエイドの手を握る、過去の記憶を読み取る。

ハウザーの秘密

ピラミッド鉱山で異星人が作った酸素を生み出すリアクターが発見されたこと、コーヘイゲンがリアクターの存在を隠していることを、クアトーがクエイドの記憶から読み取る。そこに兵士たちの襲撃が起こる。逃げようとするクエイドたちだったが、裏切ったベニーに銃を向けられる。クアトーは殺され、クエイドとメリーナはコーヘイゲンの元に連行される。コーヘイゲンは、クアトーの居場所を見つけるために、ハウザーが自らの意思で記憶を消し、クエイドとなったことを明かす。

リアクターでの戦い

元の記憶を戻すための装置に拘束されたクエイドだったが、装置を破壊してメリーナと脱出する。リアクターに向かうクエイドたちを、掘削機に乗ったベニーが襲う。クエイドはドリルでベニーを殺し、リアクターに到着する。リヒターと兵士がクエイドの命を狙うが、クエイドとメリーナはホログラム装置を使って相手を翻弄して倒す。クエイドとリヒターはエレベーターで戦いとなり、エレベーターと岩の間に両腕がはさまったリヒターは、腕がもげた状態で転落死する。

大気に包まれる火星

リアクターを起動する装置にたどりついたクエイドの前にコーヘイゲンが現れる。リアクターを爆破しようとするコーヘイゲンだったが、現れたメリーナによって撃たれる。クエイドが投げた爆弾が爆発し、壁に穴が空いてしまう。リアクター内は減圧され、コーヘイゲンは外に放り出されて死亡する。なんとかリアクターを起動させたクエイドも、メリーナとともに外に放り出される。リアクターの起動によって、大量の酸素が吐き出される。火星は大気で包まれ、空には青空が広がる。その光景を見つめるクエイドは、「これが夢だったら?」と考える。クエイドとメリーナはキスをする。

人物 1 トータル・リコール

ダグラス・クエイド/ハウザー

俳優:アーノルド・シュワルツェネッガー ダグラス・クエイドは、火星に憧れを抱く建設労働者である、映画「トータル・リコール・・・」の登場人物。ローリーと結婚している。同じ黒髪の女性と火星に行く夢をなぜか繰り返し見る。火星に移住したいと考えているが、ローリーに反対されている。本物と同じ感覚の記憶を埋め込んでくれる「リコール社」に行き、秘密諜報員になって火星に向かう旅行・・・
人物 2 トータル・リコール

メリーナ

俳優:レイチェル・ティコティン メリーナは、火星の反乱組織のメンバーである、映画「トータル・リコール」の登場人物・・・。地球にいるクエイドが、火星に一緒にいる夢を繰り返し見る女性。クエイドが記憶をすり替えられる前に、火星で恋人同士になっていた。だが、クエイドがコーヘイゲンの回し者であることに気づいていた。 火星の酒場「最後の楽園」で、クエイド(ハウザー)・・・
人物 3 トータル・リコール

ローリー

俳優:シャロン・ストーン ローリーは、クエイドの妻である、映画「トータル・リコール」の登場人物。繰り返し同・・・じ女性の夢を見るクエイドに対し、自分に気を向けさせようとする。また、火星に移住したがるクエイドに対しては、火星が嫌いであることを明言する。 実は火星を支配するコーヘイゲンの手下であるリクターの恋人で、リコール社に行ったクエイドを銃殺しよう・・・
セリフ・名言 1 トータル・リコール

ハリー「脳をいじらせるな。やめといた方がいい」

0:10:30頃 同じ女性と火星にいる夢を繰り返し見るクエイド。火星に移住したい・・・と考えるクエイドだったが、妻のローリーに反対される。地下鉄で流れるCMで、架空のバカンスの記憶を埋め込んでくれるリコール社について知ったクエイドは興味を惹かれるが、同僚のハリーは行かないように忠告する。 ・・・
セリフ・名言 2 トータル・リコール

マクレーン「私の提案は、あなた自身からの休暇を取ってみることです」

0:14:10頃 憧れの火星旅行の記憶を埋め込んでもらおうと、リコール社にやって・・・来たクエイド。リコール社のマクレーンは、単純な火星旅行にオプションの追加を勧めてくる。オプションとは、今とは違う自分になった記憶を埋め込むことだった。クエイドは秘密諜報員となるオプションを選ぶ。 ・・・
セリフ・名言 3 トータル・リコール

ジョニーキャブ「ドアを開けて、そして乗ったんです」

0:20:30頃 リコール社で火星旅行の記憶を埋め込んでもらおうとしたクエイドだ・・・ったが、埋め込まれる前に暴れ出してしまう。鎮静剤を打たれたクエイドは、リコール社を訪れた記憶を消され、ロボットが操縦するタクシーに乗せられる。タクシーで目覚めたクエイドと運転手のロボットのやり取り。 ・・・
音楽 1 トータル・リコール

Rubble City

「Rubble City」は、ブルーノ・ルーチョウアンによる曲。「トータル・リコ・・・ール」では、火星にやって来たクエイドが、タクシーでヴィーナス街にある酒場「最後の楽園」に到着した時に使われている(0:53:25頃)。 ・・・
音楽 2 トータル・リコール

Mutant Dancing

「Mutant Dancing」は、ブルーノ・ルーチョウアンによる曲。「トータル・・・・リコール」では、火星の酒場「最後の楽園」で流れている(0:54:45頃)。 ・・・
音楽 3 トータル・リコール

音楽(ジェリー・ゴールドスミス)、サウンドトラック

「トータル・リコール」の音楽を担当しているのは、アメリカの作曲家であるジェリー・・・・ゴールドスミス。アカデミー作曲賞を受賞した「オーメン」(1976)のほか、「エイリアン」(1979)、「グレムリン」(1984)などを手がけている。発売されているサントラ(サウンドトラック)には、以下の曲が収録されている。 1.The D・・・
キーワード 1 トータル・リコール

評価、興行収入

「トータル・リコール」は、サターン賞の「SF映画賞」「衣装賞」を受賞し、「男優賞・・・=アーノルド・シュワルツェネッガー」「助演女優賞=レイチェル・ティコティン」「監督賞」「脚本賞」「音楽賞」「メイクアップ賞」「特殊効果賞」にノミネートされた。アカデミー賞では、「音響賞」「音響効果編集賞」にノミネートされたほか、特別業績賞(・・・
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製作、原作、レーティング

「トータル・リコール」は、フィリップ・K・ディックが1966年に発表した小説「追・・・憶売ります」を原作としている。だが原作は短編であり、多くの部分が追加されている。ロナルド・シャセットとダン・オバノンが1970年代に脚本に取り組んだが、予算が高額となるために中断された。1980年代には、プロデューサーのディノ・デ・ラウレン・・・
キーワード 3 トータル・リコール

未来の地球

「トータル・リコール」の舞台は未来である。「壁一面のスクリーンでテレビが放映」「・・・3Dホログラムによるテニスコーチのレッスン」「自動運転(運転席にはロボットがいる)のタクシー」「瞬時にネイルの色が変わる装置」「武器を感知するセキュリティシステム」などが登場する。また、本物そっくりの記憶を埋め込む技術が誕生している。 ・・・
作品一覧