アベルの逮捕
東西冷戦の最盛期である1957年。アメリカとソ連は互いにスパイを送り込んでいた。ブルックリンで画家として暮らすルドルフ・アベルは、実はソ連のスパイである。アベルは川辺のベンチの下に貼られたコインを持ち帰り、中を開けて暗号文の書かれた紙を開く。アベルがスパイであることを突き止めたFBIの捜査官が現れ、部屋にいるアベルを逮捕する。
ドノヴァンが弁護人に
腕利きの弁護士であるジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護をするように依頼される。ドノヴァンは乗り気ではなかったが、スパイであっても公正な裁判を受けられる権利があることを示すことには意味があると考えて承諾する。だが、妻のメアリーには反対される。ドノヴァンは初めてアベルと面会する。アメリカ政府からの二重スパイの勧誘を拒否していたアベルは、ドノヴァンの弁護を承諾する。
シーン 1
東西冷戦の最盛期である1957年。アメリカとソ連は互いにスパイを送り込んでいた。・・・ ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたルドルフ・アベルが逮捕される。
ニュルンベルク裁判で検察官を務めた経験もある腕利きの弁護士ジェームズ・ドノヴァンは、今は保険を専門にしていた。上司から呼び出され・・・
シーン 2
東西冷戦の最盛期である1957年、アメリカとソ連は互いにスパイを送り込んでいた。・・・ ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたルドルフ・アベルが逮捕される。敏腕の弁護士として活躍していたジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護を依頼される。乗り気ではないドノヴァンだったが、・・・
パワーズがCIAに
空軍のパイロットであるフランシス・ゲイリー・パワーズは、うそ発見器によるテストを受ける。パワーズは合格し、ソ連へのスパイ活動のためにCIAで働くことになる。ドノヴァンは証拠整理のために裁判の開始延期を判事に求めるが却下される。雨の夜、ドノヴァンはCIAのホフマンに声をかけらられる。アベルについての情報を話すように頼まれるが、ドノヴァンは断る。
シーン 3
ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたル・・・ ドルフ・アベルが逮捕される。敏腕の弁護士として活躍していたジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護を担当することになる。証拠の整理のために公判の開始を延期するように裁判長に頼むドノヴァンだったが、「有罪に決まっている」としりぞ・・・
シーン 4
画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたとして逮捕されたルドルフ・アベル・・・ 。敏腕の弁護士として活躍していたジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護を担当することになる。裁判前の控室で、ドノヴァンは捜査令状なしで捜査が行われたことを指摘し、アベルにもアメリカ人と同等の権利を判事に求める。だが、判事はド・・・
有罪
仲間たちとパキスタンのペシャワル米軍基地に移動したパワーズは、ソ連の領空を高高度偵察機U-2で撮影する任務を与えられる。アベルの裁判では、陪審員が有罪の評決をくだす。裁判官による刑の宣告は後日行われることになる。裁判後にドノヴァンは「あなたは“不屈の男”と呼ばれていた男を思い出させる」とアベルから言われる。
脅されるドノヴァン
ドノヴァンは裁判官の自宅を訪れ、アメリカのスパイがソ連で捕らえられた時の交換のために、アベルを生かしておいた方が良いと説得する。裁判官はアベルに30年の刑を言い渡すが、不満を持った人々が騒ぎ出す。捜査令状なしでアベルが逮捕されていたことからドノヴァンは上訴を決意する。家族や同僚に加えてアベルまでもが心配する。心配は現実となり、ドノヴァンの家に銃弾が撃ち込まれる事件が起こる。
シーン 5
アベルの弁護をするドノヴァンは、捜査令状なしで逮捕されたことから捜査が無効である・・・ ことなどを訴えるが判事にしりぞけられる。裁判の結果、陪審員の出した評決は「有罪」だった。アベルの死刑を避けようと考えたドノヴァンは、量刑を宣告する前に判事の自宅を訪れ、アメリカのスパイがソ連で捕らえられた時の交換のために、アベルを生かしてお・・・
最高裁
ドノヴァンは最高裁で、憲法で保証された基本的人権をアベルに認めることで、アメリカの国の考え方を示せると主張するが敗訴する。1960年、ソ連の領空でソ連領を撮影していたアメリカの偵察機が攻撃を受けて墜落。操縦していたパワーズはパラシュートで脱出するものの、命令されていた偵察機の破壊に失敗する。生き延びたパワーズは、ソ連当局によって拘束される。
フレデリック・プライヤー
ドノヴァンの元にライプツィヒから、アベルの妻を装った手紙が届く。ドノヴァンはCIA長官のダレスに呼ばれ、手紙はソ連からのスパイ交換の提案を意味していると説明し、ドノヴァンに交渉役を頼む。ドノヴァンは引き受ける。一方ベルリンでは壁が建設されている。アメリカ人の留学生であるフレデリック・プライヤーが、東ベルリンで兵士に捕らえられる。
ベルリン
ドノヴァンは、東ベルリンのソ連大使館でアベルの妻の弁護士であるフォーゲルに会うように言われる。またドノヴァンは、プライヤーという学生が東ドイツで捕らえられおり、フォーゲルがプライアーの弁護士でもあることを知る。東ベルリンに向かう前にドノヴァンは、壁に近づくと射殺されるおそれがあると警告される。
シーン 6
スパイであるアベルの弁護をしたドノヴァンだったが、アベルは有罪となり、懲役30年・・・ の刑が言い渡される。令状なしでの捜査だったことから、ドノヴァンは最高裁でも争うものの敗訴する。その後、ソ連の領空で撮影を行っていたアメリカ人のパワーズがソ連に捕らえられる事件が起こる。アベルとパワーズを交換する打診がソ連側から水面下であり、・・・
交換交渉
東ベルリンのソ連大使館で、ドノヴァンは書記官のシスキンと、アベルとパワーズの交換について話し合う。先にアベルの解放を要求するシスキンに、ドノヴァンは同時交換を主張する。またドノヴァンはプライヤーとの交換も求めるが、シスキンは東ドイツ管轄のために関われないと答える。シスキンに連絡先を教えてもらいフォーゲルと会ったドノヴァンは、東ドイツの司法長官とつながりがあるというヴォーゲルに、プライヤーも交換に加えるように頼む。
シーン 7
ソ連に捕らえられたパワーズと、アメリカで捕らえているアベルの交換の交渉をするため・・・ に、CIAから交渉役を依頼されたドノヴァン。家族にも内緒で、ドノヴァンはベルリンに向かう。東ベルリンのソ連大使館を訪れたドノヴァンは、二等書記官を名乗るシスキンと話し合いの場を持つ。同時交換を主張するドノヴァンに対し、シスキンは先にアベルを・・・
東ドイツの不満
ソ連は、アベルとパワーズの同時交換を承諾する。だがそのことを知ったヴォーゲルは、プライヤーとの交換を拒否する。アメリカから国家として承認されていない東ドイツは、主権国家として人質交換の交渉をした事実を残したかったが、ソ連と先に同意したことに不満を抱いたのだった。ヴォーゲルの運転する車の助手席で食い下がるドノヴァン。だがヴォーゲルがわざと暴走して警察に見つかり、ドノヴァンはパスポートに問題があるとして拘留される。
粘り強い交渉
釈放されたドノヴァンは、西ドイツに戻る列車から、壁を越えようとした数人が射殺される光景を目撃してショックを受ける。ホテルでCIAに状況を報告したドノヴァンは、プライヤーを諦めるように言われる。だが、東ドイツの司法長官オットーから連絡があったことを聞いたドノヴァンは、CIAの制止を無視してオットーに会いに行く。オットーは東ドイツと二国間のみの交渉を主張して外出してしまう。ドノヴァンはオットーの秘書に、パワーズとともにプライヤーを返さなければアベルを返さないこと、そうなれば東ドイツとソ連の関係が悪化することを、オットーに伝えるように頼む。
交換決定
西ドイツに戻ったドノヴァンは、CIAのエージェントと部屋で連絡を待つ。東ドイツから電話があり、パワーズとプライヤーの2人とアベル1人の交換が決まる。パワーズとアベルの交換は早朝のグリーニッケ橋で行われ、プライヤーはチェックポイントチャーリーで引き渡されることになる。ドノヴァンはCIAのエージェントたちと乾杯をする。
贈り物
早朝のグリーニッケ橋で、ドノヴァンとアベルが再会する。橋の向こうにパワーズが現れる。チェックポイントチャーリーでプライヤーが解放されたことが確認され、アベルとパワーズは交換される。別れる前にアベルは、ドノヴァンに贈り物を残したことを話す。飛行機の中でドノヴァンは、アベルからの贈り物であるドノヴァンの肖像画を見る。
その後
ドノヴァンはアメリカの自宅に戻る。パワーズとアベルが交換されたニュースがテレビで放映され、ドノヴァンが交渉していたことを知った家族は驚く。妻が寝室に行くと、ドノヴァンは服を着たままベッドで眠りこけている。最後の字幕では、アベル、パワーズ、プライヤーのその後や、ドノヴァンがピッグス湾事件でキューバの捕虜になった人々の解放に尽力したことが説明される。
シーン 1
ブリッジ・オブ・スパイ
東西冷戦の最盛期である1957年。アメリカとソ連は互いにスパイを送り込んでいた。・・・ ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたルドルフ・アベルが逮捕される。
ニュルンベルク裁判で検察官を務めた経験もある腕利きの弁護士ジェームズ・ドノヴァンは、今は保険を専門にしていた。上司から呼び出され・・・
シーン 2
ブリッジ・オブ・スパイ
東西冷戦の最盛期である1957年、アメリカとソ連は互いにスパイを送り込んでいた。・・・ ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたルドルフ・アベルが逮捕される。敏腕の弁護士として活躍していたジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護を依頼される。乗り気ではないドノヴァンだったが、・・・
シーン 3
ブリッジ・オブ・スパイ
ニューヨークのブルックリンで、画家になりすましてソ連のスパイとして活動していたル・・・ ドルフ・アベルが逮捕される。敏腕の弁護士として活躍していたジェームズ・ドノヴァンは、国選弁護人としてアベルの弁護を担当することになる。証拠の整理のために公判の開始を延期するように裁判長に頼むドノヴァンだったが、「有罪に決まっている」としりぞ・・・
人物 1
ブリッジ・オブ・スパイ
俳優:トム・ハンクス
ジェームズ・ドノヴァンは、ルドルフ・アベルの弁護を担当し、民間人としてアベルとパ・・・ ワーズたちの交換交渉を行った弁護士である、映画「ブリッジ・オブ・スパイ」の登場人物。実在の人物。過去にはCIAの前身であるOSSの法律顧問を担当。また、ニュルンベルク裁判では検察官を務めた。その後、ワターズ&コワン&ドノヴァン法律事務所で、・・・
人物 2
ブリッジ・オブ・スパイ
俳優:マーク・ライランス
ルドルフ・アベルは、ソ連のスパイである、映画「ブリッジ・オブ・スパイ」の登場人物・・・ 。実在の人物。ニューヨークで画家をしながら、ソ連のためにスパイ活動をしている。FBIによって逮捕され、アメリカへの寝返りを誘われるものの一貫して拒否。そのために裁判となり、国選弁護人のジェームズ・ドノヴァンが弁護を担当することになる。裁判の・・・
人物 3
ブリッジ・オブ・スパイ
俳優:エイミー・ライアン
メアリー・ドノヴァンは、ジェームズ・ドノヴァンの妻である、映画「ブリッジ・オブ・・・・ スパイ」の登場人物。アベルの弁護を引き受けた夫に不満を抱き、最高裁で戦おうとする夫に家族の心配をするように話すが聞き入れられない。急にイギリスに行くことになった夫を心配しながらも送り出す。帰ってきた夫を出迎えたあと、テレビでアベルとパワーズ・・・
セリフ・名言 1
ブリッジ・オブ・スパイ
0:12:05頃
ドノヴァンが登場するシーンでのやりとり。保険会社の弁護士である・・・ ドノヴァンが、事故の被害者側の弁護士であるベイツと話をする。被害者ごとの案件として対応してもらおうとするベイツだったが、ドノヴァンは拒否をする。
・・・
セリフ・名言 2
ブリッジ・オブ・スパイ
0:14:45頃
ドノヴァンは、弁護士会の推薦で逮捕されたソ連のスパイであるアベ・・・ ルの国選弁護人を依頼される。アベルが有罪である証拠は山ほどあり、勝ち目はなかった。その上、スパイの弁護をすることでアメリカ中から嫌われることを覚悟する。
・・・
セリフ・名言 3
ブリッジ・オブ・スパイ
0:18:05頃
逮捕されたソ連のスパイであるアベルとドノヴァンの初めて面会をす・・・ る。その時のやり取り。スパイであるアベルは当然登録などしていなかった。ドノヴァンは、有罪である証拠が山ほどあるアベルの弁護をしていくことになる。
・・・
音楽 1
ブリッジ・オブ・スパイ
「Nancy (With the Laughing Face)」は、ジミー・ヴァ・・・ ン・ヒューゼンが1942年に作曲した曲。「ブリッジ・オブ・スパイ」では、ドノヴァンがベイツと事故の保険について交渉するシーンで使われている(0:10:30頃)。
・・・
音楽 2
ブリッジ・オブ・スパイ
「ピアノ協奏曲第2番(Concerto N. 2 for Piano and O・・・ rchestra Op 102)」は、ソ連の作曲家であるショスタコーヴィチが1957年に作曲した曲。「ブリッジ・オブ・スパイ」では、ドノヴァンが差し入れたラジオでアベルが聞き、ショスタコーヴィチを真の芸術家と称賛する(0:48:30頃)。
・・・
音楽 3
ブリッジ・オブ・スパイ
「ブリッジ・オブ・スパイ」の音楽を担当しているのは、アメリカの作曲家であるトーマ・・・ ス・ニューマン。アカデミー作曲賞にノミネートされた「007 スカイフォール」(2012)、「ショーシャンクの空に」(1994)などでも知られる。本作でもアカデミー作曲賞にノミネートされた。スティーヴン・スピルバーグ監督作の音楽を長年に渡って・・・
キーワード 1
ブリッジ・オブ・スパイ
「ブリッジ・オブ・スパイ」は、アカデミー作品賞、助演男優賞(マーク・ライランス)・・・ 、美術賞、脚本賞、作曲賞、録音賞にノミネートされ、助演男優賞を受賞するなどの高い評価を受けた。また、キネマ旬報ベスト・テンでは海外映画の3位に選ばれた。
・・・
キーワード 2
ブリッジ・オブ・スパイ
「ブリッジ・オブ・スパイ」は、実話を元にした作品である。ジェームズ・ドノヴァン、・・・ ルドルフ・アベル、フランシス・ゲイリー・パワーズ、フレデリック・プライヤーといった登場人物は実在の人物である。一方で、ベルリンの壁を越えようとした人々が銃殺される様子をドノヴァンが目撃したり、プライヤーがベルリンの壁が建設されている最中に逮・・・
キーワード 3
ブリッジ・オブ・スパイ
「ブリッジ・オブ・スパイ」では、東西冷戦の真っただ中の時代が描かれている。アベル・・・ が逮捕されるのは1957年、人質交換が行われるのは1962年である。映画内では、1953年にスパイ容疑で死刑が執行されたローゼンバーグ夫妻についての言及がある。スパイに対するアメリカ国内の世論は厳しく、アベルの弁護をするドノヴァンの家に銃弾・・・