名シーン紹介　市民ケーン

知事に立候補したケーンの演説

重要な部分に触れている場合があります。

時間：　1:00:50頃

見どころ
・ゲティスへの屈服を拒否する事で、多くのものを失うケーン
・ケーンの熱情的な性格

支持率が高まり、知事に当選する確率も高まり、余裕綽々とした姿で聴衆の心をつかむスピーチを見せたケーンだったが、対抗馬で現知事のゲティスによって窮地に追い込まれる。ゲティスは、ケーンとスーザンの不倫を把握しており、ケーンと妻エミリーをスーザンの自宅に呼んだのだった。

「選挙を降りなければ新聞社に書かせる」というゲティスの脅しにケーンは屈しない。大統領の姪（めい）でもある妻エミリーは、即座に負けを悟り、自分たちの地位や子どものことを考え、ケーンに選挙から降りるように求めるが、ケーンは断る。

スーザンを愛しているのではなく、ゲティスの策略に屈服することだけがイヤなのだろう。そんなケーンの負けず嫌いで、自分勝手な性格が伝わってくる。もしかしたら、ゲティスへの怒りが冷静な判断を鈍らせ、スキャンダルが世に出ても選挙に勝てると思ったのかもしれない。普通に考えると、選挙の勝算はなくなり、妻や子どもを傷つけることになるなど、マイナスしかないことは歴然だ。

「もう少し利口かと思った」というゲティスの言葉が印象的だ。ケーンがここまでなったのは、もちろん利口さもあるが、努力無しで手に入れた巨万の富と熱情的な性格によるものでもある。マンションを去っていくゲティスをののしるケーンの姿は、ケーンの熱情的な性格が現れている。

ケーンとスーザンのスキャンダルは新聞（ケーンがスター記者を引き抜いたライバルのクロニクル紙）に掲載され、ケーンは落選する。

登場人物・キャスト

IMDb

人物 1 市民ケーン

チャールズ・フォスター・ケーン

俳優：オーソン・ウェルズチャールズ・フォスター・ケーンは世界有数の大富豪であり、新聞王。母親が権利を持っ・・・ていた金鉱から金が出た際に、後見人サッチャーに預けられる（1871年）。25歳になると莫大な資産を手に入れ世界で6番目の資産家となる。だが、金鉱などには興味を持たず、バーンスティンや友人で劇評家のリーランドとともに、ニューヨークの新聞インク・・・

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人物 9 市民ケーン

エミリー・ノートン

俳優：ルース・ウォリック大統領の姪（めい）で、ケーンの最初の妻。ヨーロッパでケーンと知り合い、婚約をする・・・。だが、夫婦仲はすぐに悪化し、朝食をともにしたのは最初の数カ月だけだった。息子をもうけるも、スーザンとケーンの関係を知り、ケーンがスーザンを選んだため離婚する。1918年に息子とともに事故死。・・・

人物 5 市民ケーン

ジェームズ・W・ゲティス

俳優：レイ・コリンズケーンが立候補したニューヨーク州知事選の対抗馬で、現職の州知事。選挙戦ではケーン・・・によって腐敗を猛烈に批判され、敗色が濃厚だったが、ケーンとスーザンの不倫関係をつかみ、ケーンを選挙戦から降ろそうとする。だが、ケーンが拒絶したために、新聞社に不倫関係のネタを流す。不倫スキャンダルによってケーンの支持率が下がったこともあり、・・・

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人物 2 市民ケーン

ジェディダイア・リーランド

俳優：ジョゼフ・コットンケーンの友人で、同僚。若き日のケーンと友人になり、インクワイア紙の経営に乗り出し・・・たケーンによって、劇評家として契約する。発行部数を伸ばすケーンを近くで見守り、戦友のような関係となる。だが、知事選に落選したケーンに対し、傲慢さを批判。自ら志望して、シカゴへと転属する。その後数年間にわたり、ケーンとは口をきかない。ケー・・・