ストーリー・あらすじ紹介　ライフ・イズ・ビューティフル

ドーラとの出会い

1939年、イタリアのトスカーナ地方。ユダヤ人のグイド・オレフィチェは、友人のファルッチェと、ブレーキの壊れた車でアレッツォに向かう。途中の農家で、美しい女性ドーラと知り合うグイド。町では、ホテルのレストランで給仕をしている叔父のエリゼオの好意で、骨董品の物置に使っている部屋に泊まらせてもらう。ファルッチェは家具店で働きはじめる。

小学校の視察

グイドは書店を開く申請のために市役所を訪れるが、役人のロドルフォともめてしまう。ロドルフォから逃げ出したグイドは、再びドーラと会う。グイドは叔父が働くホテルのレストランで給仕として働くようになり、なぞなぞが大好きなドイツ人の医者レッシングと親しくなる。ある日、グイドはローマから来た監督官が、ドーラの働く小学校に視察に向かうことを知る。

オペラの夜

監察官になりすまして小学校を訪れたグイドは、ドーラが日曜にオペラを見に行くことを聞く。民族の優秀性を説明するように言われたグイドは、インチキな説明をする。そこに本物の監督官が現れたために、グイドは逃げ出す。ドーラはロドルフォとオペラを見に来ている。オペラが終わった後、グイドは自分が乗るクラクションを鳴らし、ロドルフォの車と勘違いしたドーラが乗ってくる。ロドルフォが運転していると思ったドーラは驚く。

シーン 1

オペラ座でドーラを振り向かせるグイド

愛するドーラがオペラを見に行くことを知ったグイド。ドーラに会うためにオペラを見に・・・来たグイドは、舞台ではなく2階席にいるドーラをじっと見ている。グイドの隣の席に座る女性は、そんなグイドを不審に思う。不審に思われていることに気づいたグイドは、「片方の耳しか聞こえない」と言ってごまかす。さらにグイドは、ドーラに自分の方を・・・

グイドが起こす奇跡

雨の中を走るグイドとドーラが乗る車は壊れてしまう。雨の中を歩くドーラのために、グイドは積んでいた絹のカーペットを階段に敷く。さらには、マリア様に祈って鍵を降らせたり（男が鍵を頼み、2階から鍵が投げられる姿を以前に見ていた）、アイスクリームを食べるべき時間を男が言ったり（グイドが出したなぞなぞの答えが7分後だった）させるグイドの姿に、ドーラは驚く。グイドはドーラに愛を告白して別れる。

シーン 2

聖母マリアに祝福されたデート

恋するドーラをオペラ会場から連れ出したグイド。グイドは次々に奇跡のような出来事を・・・起こし、ドーラを驚かせる。 1つ目は、ドーラの心を開ける鍵をグイドが聖母マリアに祈ると、天から降ってくる奇跡。これは、マリアという女性が2階に住んでおり、夫が「マリア、鍵を！」と叫ぶと鍵を2階から投げるのを、グイドが以前に見たことがあった・・・

婚約発表パーティ

ロドルフォの婚約発表パーティが開かれ、グイドは給仕を担当している。ロドルフォの婚約相手がドーラだと知ってショックを受けるグイド。だが、ロドルフォとの結婚を望んでいないドーラは、テーブルの下でグイドにキスをし、連れ出すように頼む。余興のフリをして馬に乗って姿を現したグイドは、ドーラと一緒にパーティ会場から去っていく。

シーン 3

パーティからドーラを連れ去るグイド

グイドが給仕として働くホテルで、ドーラとロドルフォの婚約発表パーティが開かれる。・・・ドーラに恋するグイドはショックを受ける。だが、ドーラはロドルフォのことが好きではなく、結婚したくなかった。グイドを見つけたドーラは、テーブルの下に潜り込み、こぼした食べ物を片づけるグイドにキスをする。そして、「私を連れ出して」と頼むのだった・・・

連行されるハグリッド

時が流れ、グイドとドーラは5歳の息子のジョズエと暮らしている。ユダヤ人への差別は激しくなり、ユダヤ人であるグイドは嫌がらせを受けている。ジョズエの誕生パーティの準備中に、グイド、ジョズエ、エリゼオの3人は、ドイツ兵によって捕らえられ、列車に乗せられる。そのことを知ったドーラが駅に駆けつけ、自分も列車に乗る。グイドたちは、ドーラも列車に乗せられるのを見る。

シーン 4

温室と自転車

婚約発表パーティの会場から、愛するドーラを馬で連れ去ったグイド。馬に乗った2人は・・・、グイドの自宅に到着する。ドーラは温室に入っていき、グイドも後を追いかける。そして、数年の時が流れ、温室の中から2人の息子であるジョズエが姿を見せる。グイドとドーラとジョズエは、1台の自転車に乗って、ドーラの働く小学校に向かう。幸せいっ・・・

シーン 5

収容所行きを志願するドーラ

息子のジョズエと幸せな日々を送っていたグイドとドーラ。だが、ユダヤ人への迫害は強・・・まっていた。ジョズエの誕生日を翌日に控えるなか、ジョズエ、エリゼオは、ナチス・ドイツの兵士に連行され、強制収容所に向かう列車に乗せられる。ジョズエを心配させないために、グイドは「列車は楽しいぞ」と陽気を装う。だが、内心は不安だった。・・・

収容所

収容所に着いたグイドとジョズエは、粗末な寝床の小屋に入れられる。そこに現れたドイツ兵の通訳を買って出たグイドは、これからゲームが行われるとジョズエに信じ込ませるために、ウソの通訳をする。1,000点集めれば優勝賞品の本物の戦車がもらえること、「泣くこと」「ママに会いたがること」「空腹に不満をもらすこと」が減点の対象となることをドイツ兵の通訳をしているように話すグイド。ジョズエはゲームの話を信じる。

シーン 6

ウソのゲーム説明

強制収容所へと連行されたグイドたち。粗末な宿舎にいる囚人服を着せられた男たちの姿・・・を見たグイドは思わず息を飲む。だが、ジョズエを心配させないために、「これからゲームが始まる。優勝すれば本物の戦車がもらえる」とウソをつく。だが、ジョズエは信じない。そこに、ドイツ兵がやって来て、ドイツ語を通訳できる人物を探す。ドイツ語が・・・

シャワー

収容所での重労働が始まる。グイドは工場で重い金床を運び、ジョズエは子どもたちと遊ぶ。ある日、老人と子どもは「シャワーを浴びる」と呼び出され、毒ガスによって殺される。だが、シャワーが大嫌いなジョズエは、隠れていて助かる。一方、エリゼオは毒ガスで殺される。ジョズエの身を案じているドーラは、ドイツ兵のすきをついて館内に放送されたグイドとジョズエの声を聞いて、2人の無事を知る。

シーン 7

シャワー嫌いがジョズエの命を助ける

ナチスの強制収容所へと入れられたグイドたち。ユダヤ人ではないグイドの妻のドーラも・・・、自ら志願して収容所へとやって来ていた。ドーラは他の収容者から、子どもと年寄りはシャワーを浴びせると言われるものの、実際にはガス室で殺されると聞く。ジョズエが殺されるのではないかと不安になるドーラ。収容者の言葉通り、子どもたちはシャワー・・・

シーン 8

放送でドーラに呼びかけるグイドとジョズエ

ジョズエを手押し車に隠して、労働場所に向かうグイド。途中で、館内放送をする設備の・・・ある建物の前を通る。建物に誰もいないことが分かったグイドは、館内放送を使って、同じ収容所にいる妻のドーラに明るく話しかけて無事を知らせる。途中からジョズエも母親に呼びかける。子どもたちはガス室で殺されると聞いて、ジョズエの身を心配していたド・・・

レッシング医師と再会

健康診断で、以前になぞなぞを出し合って親しかったレッシング医師と再会するグイド。レッシングはグイドに、ドイツ兵の夕食会の給仕を頼む。夕食会の日、多くのドイツ人の子どもがかくれんぼをしているのを見たグイドは、「みんなゲームの参加者で、かくれんぼをしている」とジョズエに話し、ジョズエはゲームが続いていると信じる。だが、ドイツ兵に見つかったジョズエは、ドイツ人の子と勘違いされて夕食会に連れて行かれる。グイドはジョズエに、「何も話してはいけない」と命じる。

失望

夕食会で給仕をするグイド。ジョズエは子どもたちとお菓子を食べている。すきを見てレッシングはグイドに話しかけてくる。レッシングは、どうしても解けないなぞなぞについて、グイドの助けを借りたいという。自分たちを助け出してくれる希望を抱いていたグイドは失望する。収容所内に響き渡るように、ドーラとの思い出の曲をレコードでかけたグイドは、眠るジョズエを抱きかかえて寝床のある小屋に戻る。途中で、グイドは山積みになった大量の死体を見て慄然とする。

混乱

夜。戦争が終わり、収容所は大混乱となる。ドイツ兵たちが、収容している人間を全員殺そうとしているのを知ったグイドは、ジョズエを連れて逃げ出そうとする。ジョズエを鉄の箱に隠し、何があっても出てこないように命じてドーラを探すグイド。だが、グイドはドイツ兵に見つかり、銃殺されてしまう。朝が訪れ、ドイツ兵たちが去って静まり返った収容所からは、隠れていたたくさんの収容者が出てくる。

シーン 9

グイドの最後の姿

戦争が終結し、ナチス・ドイツは敗北する。だが、収容所から撤退する前に、ドイツ軍収・・・容者を全員殺そうとする。ジョズエを鉄の箱に隠して、妻のドーラを探すグイド。ジョズエのセーターを頭にかぶり、毛布を腰に巻いてスカートのように見せ、女性の収容者たちの中を探すが見つからない。そして、ドイツ兵に見つかってしまい、人の少ない場所に連・・・

勝利

ジョズエは鉄の箱から外に出る。誰もいない収容所に立ちすくむジョズエの前に、アメリカ軍の戦車が姿を現す。グイドが言った通り、本物の戦車が現れたことに驚くジョズエ。戦車に乗せてもらったジョズエは、収容所の外を歩く人々の列の中に母ドーラの姿を見つける。「ママ！僕たち勝ったよ！」と叫ぶジョズエに、ドーラも「そうよ！勝ったのよ！」と答える。ドーラはジョズエを抱きしめ、再会を喜ぶ。