実験失敗

ブルース・バナーは、ある実験の実験台となる。実験は失敗し、巨大な生物に変身し、恋人のベティやベティの父でプロジェクトリーダーである陸軍のサディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍を襲い、ケガを負わせる。その後、ブルースはブラジルにわたる。脈拍を上げないための呼吸術を学び、ガラナジュースの工場でバイトもしている。ある日、ブルースの血が混じったジュースが出荷されてしまう。

汚染された血液

ブルースの血液はガンマ線によって汚染されているのだった。ある日、ブルースは探していた花を手に入れ、薬を作って自分で血液のガンマ線除去の実験をするが失敗に終わる。匿名の協力者ミスター・ブルーに血液を送ったブルースは、前向きな報告を受けるものの、より詳細なデータが必要と言われる。データはアメリカの研究所にあった。一方、ロス将軍は、ブルースの血液の混じったジュースの出荷元から、ブルースの居場所を突き止める。将軍は、エミル・ブロンスキーを含む精鋭部隊とブラジルに向かう。

ハルクに変身

兵士の襲撃に気づいたブルースは一足先に部屋から逃げ出し、ブロンスキーたちが追う。逃げるブルースは、仲の悪い同僚たちと会う。工場に逃げ込んだブルースを同僚たちが追い、ブロンスキーも追う。同僚に暴行を受けたブルースの脈拍は200を超える。ブルースは巨大な生物(ハルク)に姿を変える。ハルクは兵士たちを倒し、逃げていく。元の姿に戻ったブルースは、グアテマラで目覚める。

ブロンスキーの欲望

ハルクに興味を持ったブロンスキーは、ロス将軍に事情を聞く。ロス将軍は、兵士を強化する「スーパーソルジャー計画」を再開していたこと、ブルースには詳細を知らせずに研究させていたこと、ブルースが実験台になり今の状態になったことを話す。ブロンスキーは自分を強化して欲しいと将軍に伝える。一方、実験データを求めてカルバー大学にやって来たブルースは、かつての恋人のベティに新しい恋人がいることを知る。研究室に入り込んだブルースは、コンピューターでデータを探すが、見つけられない。

ベティとの再会

知り合いのスタンリーのイタリア料理屋に泊めてもらうブルースは、恋人とやって来たベティに姿を見られる。雨の中で2人は再会し、ブルースはベティが軍から隠していた実験データの入ったUSBメモリを受け取る。一方、ロス将軍は、ブロンスキーに血清を注射させる。ブロンスキーは激しい痛みに耐える。

戦い

翌日、バス停に向かうブルースとベティ。ロス将軍が指揮する部隊がブルースを追う。肉体が強化されたブロンスキーも部隊の中にいる。渡り廊下に追いつめられたブルースは、ハルクに変身する。ブロンスキーたちが攻撃するが効かず、音波砲で追いつめるものの逃げられる。1人でハルクに向かっていったブロンスキーだったが、蹴り飛ばされる。ベティがハルクに近づいたことに気づかず、ロス将軍はガンシップでハルクを銃撃させる。ハルクは身を挺してベティを守り、ロス将軍に怒りを見せ、気を失ったベティを抱えて去っていく。

ニューヨークへ

ハルクは洞窟にベティを連れて行く。興奮するハルクを見て驚くベティだったが、ハルクを落ち着かせて眠らせる。翌朝、ブルースは元の姿に戻っている。ミスター・ブルーのいるニューヨークに向かうための金を捻出するために、ベティは母の形見のネックレスを売る。一方、軍はシールドの助けを借りて、ブルースとミスター・ブルーとのやりとりを調べ、ブルーの正体がグレイバーン大学のサミュエル・スターンズ博士であることを突き止める。また、大ケガをしていたブロンスキーは回復し、さらなる増強のために血清を打つ。

解毒剤

ブルースとベティは、グレイバーン大学のスターンズ博士と会う。興奮するスターンズに、ブルースたちは解毒剤について聞く。解毒剤には危険性があるものの、ブルースは投与を頼む。解毒剤はブルースが変身した後に投与する必要がある。電気ショックで脈拍の上がったブルースは、ハルクへと変身する。そして解毒剤を投与されたブルースは、元の姿に戻る。

アボミネーション

スターンズがブルースの血液を培養し、実験に使用していることを知ったブルースは、血液を焼却するように話す。だが、病気を治す可能性のある血液の焼却に、スターンズは反対する。押し問答をしていると、大学を取り囲んでいた兵士の撃った麻酔銃がブルースに命中する。ブルースは捕らえられ、ベティやロス将軍とともにヘリで護送される。一方、強さを求めるブロンスキーは、自分にブルースの血の注入するようにスターンズに強要する。ブロンスキーは、怪物(アボミネーション)に変身し、暴れ出す。倒されたスターンズの頭の傷には、ブルースの血液がしみ込んでいく。

自らの意思でハルクに

アボミネーションは、ニューヨークの通りで、車を投げ飛ばすなどして暴れる。兵士が攻撃するものの効かない。事態を知ったロス将軍は、ヘリを戻させる。アボミネーションを止めるには自分がハルクになるしかないと考えたブルースは、ヘリから落ちる。ブルースは地面に激突するものの、ハルクに姿を変えて立ち上がる。ヘリから機銃掃射を受けるアボミネーションは、ヘリをつかみ落とそうとするが、ハルクが止める。ヘリはビルの屋根の上に緊急着陸する。

ハルクvsアボミネーション

ロス将軍とベティの乗るヘリに火がついて爆発しかけるものの、ハルクが両手をたたいて作り出した強風によって火が消える。アボミネーションはコンクリートの塊のついたチェーンでヘリを破壊しようとするが、ハルクが床を殴ってコンクリートに亀裂を入れる「ハルク・スマッシュ」でアボネーションはバランスを崩す。チェーンを手にしたハルクは、アボミネーションの首を絞める。アボミネーションを絞め殺そうとするハルクだが、ベティの止める声を聞いて力を緩める。ハルクはベティの名を呼び、走って姿を消す。

エピローグ

元の姿に戻ったブルースが、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の森にある小屋に住んでいる。ベティが売ったネックレスを買い戻し、ベティへと送るブルース。そして、訓練によってハルクとして覚醒しても人間の姿のままでいられるようになっている。一方、バーで酒を飲むロス将軍の前に、トニー・スタークが姿を現す。トニーはロス将軍に、チームを編成中であることを告げる。

人物 1 インクレディブル・ハルク

ブルース・バナー/ハルク

俳優:エドワード・ノートン ブルース・バナーは、ガンマ線を浴びたことによって緑色の大男(ハルク)に変身するよ・・・うになってしまった人物である、映画「インクレディブル・ハルク」の登場人物。もともとはカルバー大学の科学者で、陸軍のロス将軍からの依頼により、ロス将軍の娘であるベティとともにガンマ線の研究をしていた。自らが被験者となった実験でガンマ線を浴びた・・・
人物 2 インクレディブル・ハルク

エリザベス・”ベティ”・ロス

俳優:リヴ・タイラー エリザベス・“ベティ”・ロスは、細胞生物学の学者である、映画「インクレディブル・・・・ハルク」の登場人物。陸軍のサディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍の娘。時折、メガネをかける姿を見せる。かつてカルバー大学で、ロス将軍からの依頼によって、恋人でもあったブルース・バナーとともにガンマ線の研究に従事していた。ブルースが被験者と・・・
人物 3 インクレディブル・ハルク

エミル・ブロンスキー/アボミネーション

俳優:ティム・ロス エミル・ブロンスキーは、イギリス海兵隊の兵士である、映画「インクレディブル・ハル・・・ク」の登場人物。39歳。ロシア生まれの人物で、最強の兵士と称されている。アメリカ陸軍のロス将軍の部隊に派遣される。自らを戦士と考えており、ハルクの存在を知り、自分も同じように強くなりたいと考えるようになる。 ロス将軍の部隊とともに、ブラジ・・・
セリフ・名言 1 インクレディブル・ハルク

スパー「ガラナ・ソーダを飲んだ男性です。思っていたよりも刺激が強かったことでしょう」

0:12:55頃 ブルースの血液が混じったガラナ・ソーダが、ブラジルからアメリカ・・・に輸出されてしまう。ガラナ・ソーダを飲んだ男が発見された事件について、陸軍少佐のスパーがロス将軍に報告する時の言葉。ちなみに、ガラナ・ソーダを飲んだ男を演じているのは、原作者のスタン・リーである。・・・
セリフ・名言 2 インクレディブル・ハルク

ブルース「まずい。おまえは分かってない!ここで悪いことが起ころうとしてる!」

0:22:40頃 ロス将軍率いるアメリカ陸軍の兵士に追われるブルース。運の悪いこ・・・とに、仲の悪い工場の同僚に出くわしてしまい、職場のジュース工場に連れて来られる。脈拍が200を超えるとハルクに変身してしまうブルースが、男たちにかける言葉。男たちは意に介さないが、それを後悔するようなことが起こる。・・・
セリフ・名言 3 インクレディブル・ハルク

ブロンスキー「何か、でかいのが襲ってきた。そいつは、フォークリフトをソフトボールみたいに投げたんですよ!」

0:27:05頃 リオデジャネイロでのブルース捕獲作戦に参加した兵士のブロンスキ・・・ーは、追いつめたと思ったブルース・バナーが消え、怪力の生物が姿を現すのを目撃する。そのことについて、ブロンスキーはロス将軍に事情説明を求める。・・・
音楽 1 インクレディブル・ハルク

Soundtrack

「Soundtrack」はボスニア生まれのラッパーであるFrenkieによる曲。・・・「インクレディブル・ハルク」では、ブルースとベティが乗るニューヨークのタクシーで、運転の荒いタクシー運転手が流している(1:12:30頃)。・・・
キーワード 1 インクレディブル・ハルク

評価、興行

「インクレディブル・ハルク」は、おおむね肯定的な評価を受けた。興行的には、北米で・・・1億3千万ドル以上の興行収入を上げ、世界では2億6千万ドル以上の興行収入となった。日本では5億円弱の興行収入にとどまった。ちなみに、日本ではマーベル・シネマティック・ユニバースの1作目である「アイアンマン」より先に公開された。・・・
キーワード 2 インクレディブル・ハルク

原作、テレビドラマ化、映画化

「ハルク」は、スタン・リーとジャック・カービーのコミックを原作としている。マーベ・・・ル・コミックで1962年に発表された「The Incredible Hulk」に初登場した。当初は人気が低かったものの、徐々に人気を得ていき、1977年から1982年にかけてはテレビで実写ドラマ化もされた。実写ドラマ版でハルクを演じたルー・・・・
キーワード 3 インクレディブル・ハルク

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)

「インクレディブル・ハルク」は、同一の世界観の中で作品を展開するシリーズ「マーベ・・・ル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の第2作。MCUはマーベル・コミックを原作としており、第1作は「アイアンマン」である。日本では、「アイアンマン」より先に「インクレディブル・ハルク」が公開された。 「アイアンマン」とのつながりとし・・・
作品一覧