ストーリー・あらすじ紹介　時をかける少女

理科準備室

紺野真琴は、倉野瀬高校に通う女子生徒。男子生徒の津田功介と間宮千昭と、一緒に野球をするなど仲が良い。功介は医学部志望で頭が良く、千昭は春に転校してきたばかりだった。ある日、クラスのノートを届けに理科室にやって来た真琴は、理科準備室に誰かがいる気配を感じ、思い切り転倒してしまう。

タイムリープ

功介と千昭とキャッチボールをしたあと、真琴は美術館で働いているおばの芳山和子に桃を届けに行く。坂道となっている商店街を自転車で猛ダッシュした真琴だったが、ブレーキが故障しており、踏切に投げ出される。走ってきた列車にはねられると思った真琴だったが、気づくと時間が戻って無事なことに気づく。そのことを和子に話したところ、和子から「タイムリープをした」と言われる。

タイムリープの使用法

真琴は、川に向かって思い切りジャンプをすることでタイムリープできることに気づく。テストの結果を良くしたり、家庭科の実習のミスを男子学生の高瀬に押しつけたり、カラオケを10時間も歌ったりといったささいなことにタイムリープを使う真琴。そんな真琴に和子は、真琴の代わりに誰かが悪い目にあっているのではないかと話す。

千昭からの告白

ある日、後輩の藤谷果穂に告白された功介だったが、断る。そのことを知った真琴と千昭が2人で帰る途中、千昭が真琴に付き合わないかと告白する。あわてた真琴はタイムリープし、告白をなかったことにする。だが、千昭を意識するようになった真琴は千昭を避けるようになり、避けられていることに気づいた千昭はいら立つ。

千昭と友梨

真琴が調理実習で押しつけたミスが原因でいじめられている高瀬。消火器を持って暴れる高瀬は、真琴に向かって消火器を投げ、真琴をかばおうとした千昭の頭に当たりそうになる。タイムリープして千昭を助けた真琴だったが、消火器は地面に当たってはね、真琴の親友である友梨にぶつかる。保健室で治療を受ける友梨を心配して、千昭が訪ねてくる。そのことがきっかけで、千昭と友梨は付き合うようになり、真琴は複雑な気持ちを抱く。

果穂と功介

千昭が友梨と付き合うようになったため功介といることが多くなった真琴は、果穂の功介への恋心を聞く。タイムリープした真琴は、果穂と功介がうまく出会うように細工し、2人は付き合うようになる。真琴は理科準備室にいた誰かのことが気になり待ち伏せするものの、そこに現れたのは友梨だった。功介から「自転車を借りる」とメールを受けた真琴は、自転車のブレーキが壊れていることを思い出す。

止められない事故

功介を止めに踏切に向かった真琴だが、事故は起こっていないことが分かってホッとする。そこに千昭から電話がかかってくる。千昭から「タイムリープをしていないか？」と聞かれた真琴は、動揺してタイムリープをして話をなかったことにする。真琴のタイムリープの回数は上限に達する。功介と果穂の乗る自転車が、真琴の横を走っていく。止めようとする真琴だったがどうすることもできず、功介と果穂は列車にはねられそうになる。だが、時間が止まり、真琴の前に千昭が現れる。

千昭の秘密

千昭は真琴に、自分が未来から来たことや、タイムリープの能力のこと、和子が修復していた絵を見るために現在にやって来たことを語る。そして、功介と果穂を助けるために、最後のタイムリープを使ってしまったことを明かす。そして千昭は姿を消してしまう。真琴は、千昭の告白をきちんと聞かなかったことを後悔する。その夜、千昭がタイムリープを使ったために、最後に使ったタイムリープがなかったことになっていることに気づいた真琴は、理科準備室にタイムリープをする。

やりたいこと

真琴は、功介と果穂がくっつくように仕向け、自分の自転車には乗らないように厳命する。そして、千昭の元に走って向かう。タイムリープについて別の未来の千昭から聞いたことを、千昭に話す真琴。千昭は去り際に、号泣する真琴に対して「未来で待ってる」と話し、真琴は「すぐ行く、走っていく」と答える。千昭が急にいなくなったことをいぶかしむ功介だったが、真琴は「（千昭は）やりたいことが見つかった」「私もやることが決まった」と述べ、入道雲を見上げるのだった。