登場人物・キャスト おくりびと
小林大悟(本木雅弘)
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小林大悟は、チェロ奏者から納棺師に転身する、映画「おくりびと」の登場人物。山形県で生まれ育つ。喫茶店を開いていた父が小さい頃にウェートレスと家出し、喫茶店のあとをスナックにして働いた母親に育てられる。小さい頃に父に言われて始めたチェロを続け、チェロ奏者としてオーケストラの一員となる。2年前に母を亡くしたが、演奏旅行中で死に目に会えなかった。妻の美香と2人暮らし。
オーケストラの解散が決まり、自分の才能では他のオーケストラに移ることは難しいと考え、チェロ奏者の道を諦めて田舎の山形に帰ることにする。山形で仕事を探し、高給のNKエージェントの面接に向かう。納棺師という仕事に戸惑いながらも始めてみることにし、徐々に仕事に誇りを持つようになる。だが、仕事内容を知った美香からはやめるように頼まれ、はっきりと答えられないために美香が実家に帰ってしまう。
幼なじみや他の人々からも蔑まれる職業であることに気づいて退職を決意するものの、会社の社長である佐々木の死生観を聞いて仕事を続けることにする。妊娠したこともあり戻ってきた美香から再び仕事をやめるように頼まれるが、急死した銭湯のツヤ子を納棺する様子を見た美香から理解を得る。その後、音信不通だった父親の死の連絡が入り、小さい頃に石文として渡していた石を大切にしていたことを知り、自ら納棺を手がけるうちに父の顔をはっきりと思い出して涙を流す。
・NKエージェントでの初の仕事は、死後2週間が経過した腐乱死体の処理で、においなどで嘔吐してしまう。帰り道では自分のにおいに気づき、鶴乃湯で念入りに体を洗う。家に帰った時に、つぶしたばかりのニワトリを見て再び嘔吐する。そして、心配する美香の体を激しく求める。
・山形では、小さい頃に使っていたチェロで演奏する。腐乱死体を処理した初仕事の夜に自宅で、クリスマスの夜に会社のオフィスで、その後は河川敷で演奏する姿を見せる。
・自分で抱えてしまう面があり、チェロを購入して作った借金の額や、NKエージェントでの仕事内容を、妻の美香には話さない。
キャスト
小林大悟を演じているのは本木雅弘。公開時43歳頃。本作で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した。同時期の出演作には、「夜の上海」(2007)などがある。
「おくりびと」の関連項目
セリフ・名言 1
おくりびと
0:00:45頃
「おくりびと」の最初に語られるナレーション。吹雪の中を車の運転・・・をする大悟が語る。この2カ月に起こったことがこのあと描かれていき、同じシーンに到達した時に再び語られる(1:20:35頃)。大悟は納棺師というこれまでに思いもよらなかった職業を仕事にしているのだった。
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セリフ・名言 2
おくりびと
0:02:55頃
納棺師として佐々木の下で働くようになった大悟が、初めて納棺を手・・・がけることになる。納棺を始める前に、大悟が遺族に対して語りかける言葉。遺族たちは遠慮がちに少し近づく。このあと、納棺はおごそかに執り行われる。
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セリフ・名言 3
おくりびと
0:05:40頃
大悟が納棺師として初めての仕事を手がける。女性と思っていた遺体・・・の体を拭く大悟は、男性器がついていることに気づく。大悟は佐々木にそのことを冷静に報告する。自らも確認した佐々木は、遺族に死に化粧について相談する。
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セリフ・名言 4
おくりびと
0:16:00頃
チェロ奏者の大悟は、所属していたオーケストラが解散して無職にな・・・ってしまう。自分の才能の限界に気づいている大悟は、チェロ奏者をやめて田舎の山形に引っ越すことに決める。借金して購入した1,800万円のチェロを手放したあとの大悟の言葉。
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セリフ・名言 5
おくりびと
0:21:35頃
妻の美香とともに田舎の山形に戻った大悟は、職探しを始める。募集・・・広告で高給の仕事を見つけた大悟は、さっそく面接に向かう。だが、社長の佐々木から仕事内容が納棺であることを聞かされた大悟は面食らう。募集広告の文面について指摘された佐々木は、「誤植」とうそぶくのだった。
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セリフ・名言 8
おくりびと
0:43:10頃
NKエージェントでの初仕事は、死後2週間が経過した腐乱死体の処・・・理だった。仕事中に嘔吐してしまった大悟は、家に帰ったあと激しく美香の体を求める。その夜、眠れない大悟は、実家にしまってあった古いチェロを演奏するのだった。
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セリフ・名言 10
おくりびと
0:54:45頃
納棺師の仕事を始めてみることにした大悟だったが、最初の仕事であ・・・る腐乱死体の処理を体験し、あまりの凄絶さにショックを受ける。だがその後、佐々木による納棺の仕事を目の当たりにした大悟は、おごそかに行われる納棺の様子に感嘆するのだった。
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セリフ・名言 21
おくりびと
1:46:50頃
ツヤ子の葬儀の後、河原にやってきた大悟と美香。大悟は1つの石を・・・美香に渡す。そして、父親から教えてくれた石文について話をする。美香は石を握って目をつむり、大悟にお礼を言うが、何を感じたかは言わない。そして美香は、大悟が持っている石が、音信不通の父親が石文としてくれた石であることに気づく。
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セリフ・名言 22
おくりびと
1:52:55頃
小さい頃に家を出たまま音信不通となっていた父親が亡くなったこと・・・を大悟が知る。父親にわだかまりを持つ大悟は、遺体を引き取りにいくこと拒否する。そんな大悟に、上村が子どもを捨てて家を出てきた過去を語り、最後に父親と会ってあげるように頼む。大悟は感情をあらわにする。だが大悟は、考えを変えて父親の元に向かうこ・・・
セリフ・名言 24
おくりびと
2:03:45頃
大悟は、小さい頃に家を出た父親の顔を覚えていなかった。自ら父を・・・納棺する途中で、小さい頃の大悟が石文として渡した石を、父親が握っていることに気づく。さらに、父親の頬に綿を詰め、ヒゲをそった大悟は、小さい頃に見た父親の顔をはっきりと思い出すのだった。
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その他の「おくりびと」の登場人物・キャスト
人物 2
おくりびと
俳優:広末涼子
小林美香は、大悟の妻である、映画「おくりびと」の登場人物。大悟のことは「大ちゃん・・・」と呼ぶ。ウェブデザイナーの仕事をしている。チェロをやめて山形の田舎に帰ろうと話す大悟に賛成し、一緒に引っ越す。大悟の新しい仕事を「冠婚葬祭関係」と聞いて結婚式場と勘違いするものの、大悟が出演する納棺師の仕事を説明するDVDを発見。仕事内容・・・
人物 3
おくりびと
俳優:山崎努
佐々木生栄は、NKエージェントの社長である、映画「おくりびと」の登場人物。9年前・・・に妻に先立たれ、妻の納棺を手がけてから納棺師を仕事としている。オフィスの2階で多くの植物を育てており、網焼きの設備も整えている。
面接に訪れた大悟を、履歴書をまったく見ずに即採用を決める。戸惑う大悟に、月給50万円(現金日払いでもOK)を・・・
人物 4
おくりびと
俳優:吉行和子
山下ツヤ子は、銭湯「鶴乃湯」を1人で切り盛りしている、映画「おくりびと」の登場人・・・物。息子と大悟が幼なじみで、小さい頃から大悟のことを知っている。高齢になった今でも仕事を続けており、息子からは銭湯をやめて土地を売るように言われているが、「絶対にやめない」と意思を固めている。その後、まきを運んでいる最中に倒れてそのまま亡く・・・
人物 5
おくりびと
俳優:余貴美子
上村百合子は、NKエージェントで内勤として働く、映画「おくりびと」の登場人物。北・・・海道の帯広出身。若い頃にいろいろあったあと、山形のスナックに流れ着く。スナックのママが脳溢血で急死した時に佐々木が納棺を務め、「この人にやってもらいたい」と思ったことからNKエージェントで働くことになる。佐々木については、「直感で動く」と語・・・
人物 6
おくりびと
俳優:笹野高史
平田正吉は、銭湯「鶴乃湯」の常連客である、映画「おくりびと」の登場人物。鶴乃湯に・・・来た大悟に値段を教えてやる。鶴乃湯では、詰将棋などをして時間を過ごしている。鶴乃湯には50年以上も通い続けており、地下水をくんでまきで沸かしているためにお湯がやわらかく、熱くてもチクチクしないと語る。また、ツヤ子のスカーフ姿を褒める姿を見せ・・・