登場人物・キャスト ブラック・スワン
ニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)
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Black Swan (2010) - Dance of the White Swan Scene (5/5) | Movieclips
ニナ・セイヤーズは、「白鳥の湖」の主役を務めるバレリーナである、映画「ブラック・スワン」の登場人物。かつてバレリーナだった母エリカと2人暮らし。バレエには熱心で、自宅でも練習を欠かさず、ダンスの技術は高い。だが、「白鳥の湖」では純潔の白鳥と、妖艶な黒鳥の2役を演じる必要があり、黒鳥の妖艶さを表現できずに苦悩する。
一度は主役に落選するものの、キスをしてきた演出家トマの唇を噛んだことから、黒鳥を演じる情熱が隠されていると感じたトマによって主役に選ばれる。だが、黒鳥の妖艶さを表現できずに悩み、指の皮が裂けるといった幻想を見るようになる。トマからは、黒鳥を演じるためには性の喜びを知る必要があると、マスターベーションをするように命じられるが、母が同じ部屋にいるためにできない。
妖艶なダンスを見せるリリーに誘われて、バーに食事に出かける。酒や薬を飲み、ダンスに興じ、自宅に帰ってリリーとベッドをともにして快楽を楽しむ。だが、実際には、リリーとはベッドをともにしておらず、自分の幻想だったことを知り、困惑する。また、リリーが自分の役を狙っていると感じ、精神を追いつめていく。
母エリカとの関係性も、自分の精神を追いつめる理由となる。エリカは娘をかわいがる一方で、いつまでも子ども扱いし、部屋に鍵をかけさせなかった。また、生活も管理し、リリーと食事に行くのも良い顔をしないなど、ニナを抑圧していたのだった。
本番を明日に控え、プレッシャーに押しつぶされそうなり、精神に破綻を来たす。鏡の中の自分が動き出す、悪魔の姿をしたトマとリリースがセックスをする、母の描いた肖像画が動き出すといった幻覚を見る。さらには、自分の背中から黒い羽が生え、ヒザが鳥のように変形してしまう幻覚を見て、気絶する。
目を覚まし、母の制止を振り切って、劇場に向かう。本番では、リリーがダンサーの男性の股間を触っている姿を見て動揺し、リフトで持ち上げられた時に落ちてしまう。楽屋に戻ると、黒鳥の衣装を着たリリーがおり、格闘の末に、割れた鏡の破片でリリーを刺す。続く黒鳥のシーンでは、これまでに見せたことがなかった妖艶で完璧な演技を見せ、喝采を受ける。だが、楽屋に戻ると、自分の腹に鏡の破片が刺さっており、先ほどのリリーの姿は幻想だったことに気づく。だが、白鳥の衣装に着替えて舞台に向かい、最後の白鳥が自殺するシーンまで演じきる。喝采がわき起こるなかで、「完璧だった」とつぶやき、視界が白くなっていく。
・練習熱心で、自宅の鏡の前でも練習を行う。親指の爪が割れる、足首がつまる状態になるなど、足に多くのケガをしている。
・前プリマドンナのベスに憧れており、ベスの物をこっそりと盗んでいた。本番の前日、主役のプレッシャーに耐えられなくなった時に、入院するベスの元を訪ねて、「あなたの気持ちが分かる」と話し、盗んでいた物を返す。だが、ニナが返した爪用のヤスリを、ベスが自分の顔に突き刺し、ニナは恐ろしくなって逃げ出す。
・精神的に強くないことが、背中をひっかいて傷を作っている点や、トイレで嘔吐する姿で描かれている。
・ニナの部屋には、「白鳥の湖」のオルゴールやぬいぐるみが置かれ、幼い雰囲気である。黒鳥のダンスに悩むニナは、オルゴールをたたきこわし、ぬいぐるみをゴミ捨て場に捨ててしまう。
キャスト
ニナ・セイヤーズを演じているのは、イスラエル出身の俳優であるナタリー・ポートマン。当時29歳頃。ニナ役で、アカデミー主演女優賞を受賞した。「レオン」(1994)のマチルダ役や、「スター・ウォーズ」シリーズのパドメ・アミダラ役などで知られる。同時期の出演作には、「抱きたいカンケイ」(2011)、「メタルヘッド」(2010)、「マイ・ブラザー」(2009)などがある。
監督のダーレン・アロノフスキーとの間では、2001年から「ブラック・スワン」の構想があり、10年越しの実現となった。13歳までバレエを習っていたポートマンは、1年間にわたり本格的なバレエの訓練を受け、ほとんどのダンスシーンを演じたという。また、バレリーナを演じるために、約9キロ減量したという。
関連項目
シーン 1
ブラック・スワン
「ブラック・スワン」のオープニング・シーン。主人公のニナが「白鳥の湖」を踊る。は・・・じめはソロで踊っているが、そこに1人の男性が現れる。男性は悪魔のような姿に変わり、ニナを襲う。襲われたニナは白鳥に変えられる呪いをかけられてしまう。ニナは目覚め、夢のシーンだったことが分かる。ニナは夢の中で、見事な白鳥のダンスを披露する。だ・・・
シーン 2
ブラック・スワン
ニナの所属するバレエ団では、それまでプリマドンナを務めてきたベスが降板し、新しい・・・主役による「白鳥の湖」が上演されることになった。演出家のトマは、「白鳥の湖」の主役を選ぶオーディションを行う。主役は、純潔な白鳥と妖艶な黒鳥の両方を演じる必要があった。ニナが披露する白鳥は見事で、トマは「白鳥だけなら君を選ぶ」と話す。続けて・・・
シーン 4
ブラック・スワン
新作「白鳥の湖」の新しいプリマドンナであるニナが、パーティでトマによって紹介され・・・る。パーティでは、これまで多くの作品でプリマドンナを務めてきたベスの引退発表も行われた。引退が本意ではないベスは、スピーチでトマがベスのことを「私のプリンセス」と呼ぶのを聞いて、耐えられなくなりその場から立ち去る。
パーティのあと、ロビー・・・
シーン 5
ブラック・スワン
「白鳥の湖」の主役に選ばれたニナ。白鳥は見事に表現できるニナだったが、妖艶に王子・・・を誘惑する黒鳥をうまく表現できない。演出家のトマは、他の者を帰し、ニナと1対1でトレーニングをする。ニナと踊るトマは、ニナを引き寄せてキスをし、胸を触り、股間に手を伸ばす。応じるニナだったが、トマは身を離し、「僕が誘惑している。これでは逆だ・・・
シーン 6
ブラック・スワン
黒鳥のダンスをうまく表現できないニナ。トマから1対1のトレーニングを受けるものの・・・、トマが演じる王子を誘惑する役にもかかわらず、逆にトマから誘惑される形になってしまい、トマは怒って立ち去る。練習場に1人残ったニナは、落ち込み、涙を流す。
そこにリリーが姿を現す。リリーはニナにタバコをすすめ、「トマは厳しすぎる」と話をす・・・
シーン 7
ブラック・スワン
黒鳥のダンスがうまく踊れずに悩むニナの自宅に、リリーが訪ねてくる。「リリーが弱音・・・を吐いていた」とトマに言ったことを謝りに来たのだった。リリーはニナを夕食に誘う。止める母エリカを振り切って、ニナはリリーと出かけていく。
自分とは正反対のタイプのリリーは、ニナに薬を勧める。断るニナだったが、リリーがこっそりと自分の酒に薬・・・
シーン 8
ブラック・スワン
黒鳥をうまく演じられずに悩むニナだったが、「白鳥の湖」の公演が明日に迫る。最終の・・・リハーサルが行われ、トマのOKをもらうニナ。だが、衣装合わせをしているときに、ニナは鏡の中の自分が背中を引っかく幻想を見る。さらには、リリーがニナの代役を務めることを知り、不安になったニナは、リリーを代役にしないようにトマに頼む。だが、ニナ・・・
シーン 9
ブラック・スワン
本番前日の夜に、リリーに役を奪われるという不安から、幻想を見て気を失ってしまうニ・・・ナ。だが、目を覚ましたニナは、母エリカの制止を振り切って、本番の舞台に立つ。だが、リリーが王子役のダンサーの股間を触っている姿を目撃したニナの心は乱れる。リフトで持ち上げられた時に、リリーが気になって仕方がないニナは、床に落ちてしまう。
・・・
セリフ・名言 1
ブラック・スワン
0:03:35頃
「ブラック・スワン」の最初のセリフ。少女が悪魔によって白鳥に変・・・えられてしまう、バレエ「白鳥の湖」の場面を演じている夢を見たのだった。ニナは、白鳥は見事に演じることができるが、白鳥の双子で妖艶な黒鳥をうまく踊れず、悩むことになる。・・・
セリフ・名言 12
ブラック・スワン
1:07:15頃
母エリカは、ニナをかわいがる一方で子ども扱いしており、ニナの部・・・屋には鍵をかけさせなかった。そのため、いざという時にドアが開かないようにするために、ニナはつっかえ棒をベッドの下に隠していた。酔っ払って帰ってきたニナは、怒る母親から逃げるように部屋に入り、つっかえ棒をしてプライバシーを主張するのだった。・・・
セリフ・名言 14
ブラック・スワン
1:16:35頃
官能的なダンスが苦手なニナは、性的にもオープンで官能的なダンス・・・を得意とするリリーに劣等感を抱いていた。そんなリリーが代役になると聞いたニナは、リリーを代役にしないようにトマに頼むものの、トマは受け入れない。
・・・
セリフ・名言 15
ブラック・スワン
1:25:35頃
本番を翌日に控えたニナは、プレッシャーから幻覚を見たうえに、気・・・絶してしまう。目を覚ましたニナは、母エリカの制止を振り切って劇場に向かおうとする。ニナをかわいがっていたエリカだったが、ニナにとっては重荷となっていたのだった。・・・
セリフ・名言 16
ブラック・スワン
1:25:45頃
ニナの様子が普通じゃないことに気づいた母のエリカは、バレエ団に・・・出演できないという連絡をする。だが、目を覚ましたニナは劇場に向かおうとする。必死に止めるエリカだが、ニナは振り切る。エリカはかつてバレリーナだったが、ニナの妊娠でバレリーナの道を諦めたのだった。・・・
セリフ・名言 18
ブラック・スワン
1:33:25頃
白鳥のダンスで失敗をして落ち込むニナは、黒鳥のダンスの衣装に着・・・替えるために楽屋に戻ってくる。楽屋には、黒鳥の衣装を着たリリーがいる。ニナの首を絞めて「私の番よ!」と言うリリーに、ニナは割れた鏡の破片を突き刺して叫ぶ言葉。だが、鏡の破片を刺した相手はリリーではなかったことが、このあと分かる。・・・
セリフ・名言 19
ブラック・スワン
1:42:35頃
黒鳥の役を奪おうとするリリーを鏡の破片で刺し殺したニナは、黒鳥・・・を完璧に踊る。だが、白鳥の衣装に着替えるために楽屋に戻ったニナは、刺したリリーは幻想で、実際には自分の腹に刺していたことに気づく。それでも舞台に上がったニナは、白鳥を演じきる。自殺する白鳥を表現するためにジャンプし、マットの上で横たわったニ・・・
その他の「ブラック・スワン」の登場人物・キャスト
人物 2
ブラック・スワン
俳優:ヴァンサン・カッセル
トマ・ルロイは、ニナが所属するバレエ団の演出家である、映画「ブラック・スワン」の・・・登場人物。長年にわたり、ベス・マッキンタイアをプリマドンナにしたバレエを演出してきたが、興行的に思わしくないこともあり、新たなバレリーナを主役にした「白鳥の湖」の上演を決める。
オーディションを行い、白鳥は見事だが妖艶な黒鳥を表現できない・・・
人物 3
ブラック・スワン
俳優:ミラ・クニス
リリーは、ニナと同じバレエ団に所属するバレリーナである、映画「ブラック・スワン」・・・の登場人物。サンフランシスコから来た新人。背中にバラの入れ墨をしており、白系の服を着ていることが多いニナとは対照的に、黒系の服を着ている。ニナの前で下着を脱いだり、薬を使って楽しんだりと、奔放な面がある。ダンスは官能的で、演出家のトマにも認・・・
人物 4
ブラック・スワン
俳優:バーバラ・ハーシー
エリカ・セイヤーズは、ニナの母親である、映画「ブラック・スワン」の登場人物。自身・・・もバレリーナだったが、28歳の時にニナを妊娠してバレエを諦めた。現在は、ニナと2人暮らしである。自室で多くの肖像画を描いている。
ニナをかわいがる一方で子ども扱いしており、部屋に鍵をかけさせず、生活を管理している。ニナの背中に引っかいた傷・・・
人物 5
ブラック・スワン
俳優:ウィノナ・ライダー
ベス・マッキンタイアは、トマのバレエ団の前プリマドンナである、映画「ブラック・ス・・・ワン」の登場人物。長年にわたりトマが演出するバレエのプリマドンナを務めてきたが、興行的に振るわないこともあり、今シーズンで引退することになる。だが、本人は納得しておらず、楽屋をメチャクチャにしたり、パーティでニナに絡んだりする姿を見せる。
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人物 6
ブラック・スワン
俳優:バンジャマン・ミルピエ
デヴィッドは、「白鳥の湖」で王子役を務める、映画「ブラック・スワン」の登場人物。・・・ニナの相手役を務める。リハーサルで、「ニナを抱きたいか?」とトマから聞かれて失笑する。本番では、リフトで持ち上げたニナが集中力を切らしたために、ニナを落としてしまう。・・・