ジョン・F・ケネディ国際空港
アメリカのニューヨークにあるジョン・F・ケネディ国際空港は、多くの入国者であふれかえり、職員たちが対応している。ビクター・ナボルスキーの母国クラコウジアでクーデターが起こったため、パスポートが無効となり、ビクターは入国できない。国境警備局の主任であるフランク・ディクソンはそのことをビクターに説明するが、英語がわからないビクターにはほとんど通じない。ビクターは乗り換えロビーにいることは許されるが、外に出ることはできない。
ロビーでの生活
ポケベルや食券などを渡されたビクターは、ロビーでの生活を余儀なくされる。ロビーに置かれたテレビのニュースで、ビクターはクラコウジアのクーデターを知る。悲しむビクターだったが何もできない。夜になり、ビクターは改装中のゲートで夜を明かす。一方、ディクソンは昇進を目前に控え、滞りなく業務を遂行することが重要になる。
アメリアとの出会い
ビクターがバスローブ姿でロビーをうろついているのを見たディクソンは、ビクターを空港の外に出して自分の管轄外の存在にしようと、ビクターに出口を教える。だがビクターは空港で待つことを選ぶ。そんな中、ロビーで転んだ客室乗務員のアメリアをビクターが助けてやる。一方、空港の掃除人であるグプタは、ビクターのことを怪しむ。
金を稼ぐ方法
空腹だが金のないビクターは、ロビーに放置されたカートを片付けるとデポジットの25セントが戻ってくることに気づき、ハンバーガーにありつけるようになる。その様子を見たディクソンは、カートを片づける係を新設し、ビクターは金を稼げなくなる。だが、機内食の運搬の仕事にしているエンリケから、ビクターが毎日ビザの取得を申請している入国係官のドロレスの情報を手に入れる代わりに、エンリケが食べ物を提供すると取引をもちかけられる。ビクターは同意し、毎日ドロレスに個人的な好みなどを聞く。
アメリアとの再会
ディクソンから呼び出されたビクターは、亡命であればニューヨークに行けると説明される。だが、ビクターは「クラコウジアは怖くない」と話し、ディクソンの作戦は失敗に終わる。ロビーに戻ったビクターは、電話で愛人とケンカをするアメリアを見つけて、涙を流すアメリアにハンカチを貸す。アメリアはビクターを空港の外に食事に誘うが、ビクターは空港から出られない。
仕事を見つける
ロビー内の店で仕事を探すビクターだったが、身元を証明する物を持たないビクターをどの店も雇わない。だが、気まぐれで工事中の壁を塗ったビクターは、その腕を見込まれてロビー内の工事現場で仕事をもらう。ある日、エンリケから呼び出されたビクターは、グプタやジョーと落とし物を賭けてポーカーをし、彼らと親しくなる。
ミロドロゴヴィッチ
再び書店でアメリアと会ったビクターは、今度食事をする約束をする。だが、ビクターが工事現場で働いて自活するようになったのをよく思わないディクソンは、ビクターを拘留して部屋に閉じ込める。入国管理官による空港の視察が行われ、ディクソンが入国管理について説明をする。そんな中、ロシアからやって来たミロドロゴヴィッチという男性が、アメリカに持ち込めない薬を持ち込もうとして拘留され、暴れ出す。ディクソンはミロドロゴヴィッチの通訳をビクターに頼む。
ヤギのビクター
ミロドロゴヴィッチは病気の父親のために薬を持ち込もうとしていたことが分かるが、規則によって没収されそうになる。ビクターが機転をきかせて、薬をヤギのためとミロドロゴヴィッチの話をさせ、薬は持ち込めるようになる。ディクソンはビクターの機転をよく思わず、空港から外に出させないとビクターに話す。一方、ビクターがミロドロゴヴィッチを助けた話は空港中の職員に伝わり、ビクターは「ヤギのビクター」と尊敬されるようになる。
アメリアとの夕食
アメリアが戻ってくる日に、グプタ、ジョー、エンリケの協力で、ビクターは偶然を装ってアメリアと会い、食事に誘う。空港の展望デッキで食事をするために、グプタたちがウェイターを務めてくれる。アメリアはずっと意中の男性からの連絡を待っていることを話す。アメリアのポケベルが頻繁に鳴る。アメリアはポケベルを展望デッキから外に投げ、ビクターも投げる。2人は3週間後にアメリアが帰国した際に再会を約束する。
噴水とキス
エンリケに頼まれたビクターは、ドロレスに結婚指輪を渡す。エンリケとドロレスは結婚する。アメリアが帰国し、ビクターはナポレオンがジョセフィーヌに噴水を贈った話をし、自分が作り上げた噴水をアメリアに見せる。そして、ビクターは空港で待ち続ける理由を話す。ビクターが持つ缶の中には、父親が大好きだったジャズ・ミュージシャンたちが写った写真と、彼らのサインが入っていた。ベニー・ゴルソンのサインだけが届かないまま父は他界していてしまい、ビクターはベニー・ゴルソンのサインをもらうためにニューヨークにやって来たのだった。話の後、ビクターとアメリアはキスをする。
内戦が終結
クラコウジアの内戦が終結する。喜ぶビクターは、アメリアから1日だけニューヨークに入れるビザを受け取る。だが、アメリアは付き合っている男性とよりを戻すことに決め、その男性がビザを手に入れてくれたことが分かる。だが、ビクターが入国するには、ビザにディクソンのサインが必要だった。ディクソンはサインを拒否し、ビクターが帰国しなければグプタたちを解雇すると脅す。ビクターは帰国を決断する。
ベニー・ゴルソン
解雇の話を聞いたグプタは、モップを持って滑走路に降り立ち、クラコウジアの行きの飛行機を遅延させる。その姿を見たビクターは、空港を出る決断をする。ディクソンは警備員に命じて止めさせようとするが、警備員はビクターを送り出す。ついに空港から出たビクターは、ベニー・ゴルソンが演奏するホテル「ラマダ・イン」に向かう。ゴルソンからサインをもらったビクターは、タクシーに乗る。行き先を聞かれると「家に帰る」と答える。
人物 1
ターミナル
俳優:トム・ハンクス
ビクター・ナボルスキーは、空港の乗り換えロビーで生活することになる男性である、映・・・ 画「ターミナル」の登場人物。クラコウジア人で、英語はほとんど話せない。クラコウジアからニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に降り立つものの、クラコウジアで内戦が勃発したためにパスポートが無効になり、入国することができない。そのため、空港の・・・
人物 2
ターミナル
俳優:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
アメリア・ウォーレンは、ユナイテッド航空のファーストクラス担当の客室乗務員である・・・ 、映画「ターミナル」の登場人物。39歳だが、自称33歳。デート相手は27歳だと思っているという。自分の毒になる男性を食べ続けてしまうと自覚している。「長くて、安くて、男たちが殺し合う」という理由で歴史の本が好きで、歴史上の人物の中ではナポレ・・・
人物 3
ターミナル
俳優:スタンリー・トゥッチ
フランク・ディクソンは、ジョン・F・ケネディ空港の国境警備局の主任である、映画「・・・ ターミナル」の登場人物。引退する局長のサルチャックに代わって局長に就任する予定。自分の部屋には、多くの魚の剥製が飾られている。ランチは持参した弁当を食べる。多くの薬を服用している。
局長になるまでミスなく過ごそうとしているところに、ビクタ・・・
セリフ・名言 1
ターミナル
0:03:45頃
母国のクラコウジアで内戦が起きてしまい、パスポートが無効になっ・・・ てしまったビクター。英語がほとんどできないビクターは、国境警備局の主任であるディクソンに事情を説明されるものの理解していない。ガイドブックで覚えた「タクシーを呼んでください」「ラマダ・インに行ってください」といった片言の英語を話すビクター。・・・
セリフ・名言 2
ターミナル
0:19:20頃
ジョン・F・ケネディ空港の警備局長であるサルチャックは引退を決・・・ 意し、後任にはディクソンを考えている。そのことをディクソンに告げるサルチャックとディクソンのやりとり。ジョークを言うディクソンだったが、このあとビクターの存在に頭を悩ませることになる。
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セリフ・名言 3
ターミナル
0:34:40頃
母国クラコウジアが内戦状態となったためにパスポートが無効になり・・・ 、アメリカに入国できないビクター。さらにビクターは英語がほとんどできない。「フィフティ・フィフティ」という言葉を覚えたビクターは、入国係官のドロレスに片言でジョークを言う。ドロレスは思わず笑い、ビクターに親近感を抱くようになる。
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音楽 1
ターミナル
「夜のストレンジャー(Strangers in the Night)」は、フラン・・・ ク・シナトラが1966年にリリースしたヒット曲。「ターミナル」では、ジョン・F・ケネディ空港のBGMとしてインストのバージョンが、空港から出られないビクターが改装中のゲートに向かうシーンで使われている(0:15:30頃)。
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音楽 2
ターミナル
「Theme from a Summer Place」は、映画「避暑地の出来事」・・・ (1959)のテーマ曲。「ターミナル」では、ジョン・F・ケネディ空港のBGMとして、改装中のゲートで寝ようとするビクターが、寝られるようにイスを改造するシーンで使われている(0:17:00頃)。
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音楽 3
ターミナル
「I Love New York」は、ニューヨークの「I Love New Yo・・・ rk」キャンペーンのために1977年に作られた曲。「ターミナル」では、空港に設置されたテレビのCMで流されている(0:21:25頃)。
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キーワード 1
ターミナル
「ターミナル」は、北米で7千万ドル以上、世界で2億ドル以上の興行収入を上げるヒッ・・・ トとなった。日本では41億円を超える興行収入を上げ、2005年の洋画の7位となった。
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キーワード 2
ターミナル
「ターミナル」の主人公であるビクターの母国は、架空の国「クラコウジア」である。「・・・ クラコウジア」は旧ソ連邦の一部という設定で、ビクターがアメリカへの飛行機に乗っている間にクーデターが起き、大臣や副大統領が殺害され、大統領は拘束される事態となる。このためクラコウジアのパスポートは無効となってしまい、ビクターはアメリカに入国・・・
キーワード 3
ターミナル
「ターミナル」の主な舞台となるのはジョン・F・ケネディ空港である。国境警備局の主・・・ 任であるディクソンは、1日600便が着陸し、1便平均37分で対応し、乗客1人につき60秒がかかっていると説明している。ヴァージン諸島のバショウカジキの剥製からシェールのパンティまで、さまざまな種類の忘れ物があることが描かれている。
パスポ・・・